中国・韓国・北朝鮮……でのさまざまな偽物が量産されている。
いわゆる「一流ブランド」といわれるグッズ類、貴金属類から、家電製品やらキャラクターグッズさらに偽札などなど、枚挙にいとまがない。
せっせと偽物を大量生産する関係者たちは悪びれることなくこうメッセージしている。
「本物と見分けがつかないほど完ぺきに出来ていなければ(偽物の)価値がないのさ」だって。
なんとも絶妙な表現ですよね。
何度もこのメッセージを声に出して言ってみた。
日本の政治家・役人たちのこと
たとえば「公金にかかわる政治家や役人の不正受給問題」には、ホトホトというのかウンザリというのか、ただただ呆れ返るばかり。「公僕」たる者の劣悪化はいまや泥沼化、底なし状態である。
まやかし用語の「不正受給」とは横領・詐欺・窃盗に他ならない。
地方の市会議員が視察と称するお遊び旅行で買春やワイセツなお座敷などの遊びをしていた例もいくつもあったが、このところ、公金から現金をかすめ盗るハレンチ政治家や役人が続出しているのは、また怒りを新たにする。
「二足のワラジ」という時代小説用語
かつて新国劇という劇団の十八番(オハコ)演目に「国定忠治」があった。(かの辰巳柳太郎の忠治は絶品だった)。
その芝居に「山形屋藤造」という悪党が登場する。
配役では石山健二郎が「二足のワラジをはいた」この役を見事に演じた。
二足のワラジ――とは、この場合では、バクチやバクチ打ちを取り締まる十手持ちのこの男が、裏ではとんでもないバクチ打ちのボスで、若い娘を売買する輩という設定であった。
貧しさゆえにわが娘を山形屋藤造に売った百姓が、帰り道にその代金を山形屋藤造の手下たちに奪われる。
そこへ、捕り手に追われる百姓姿の忠治が現れて、山形屋藤造に会いこってり絞り上げ、娘と金を返させ、おまけに自分の路銀まで出させるという愉快なハナシである。
それにしても、この山形屋藤造のようなワルが、このところやたら跳りょうしているなあ。
現職警官のストーカー行為と拳銃での射殺事件。そして(9月7日付東京新聞の記事だけでも)高校生への暴行事件(神奈川の県警)。警官のひったくり事件(昭島署)……これまたキリがない。
現職警官=犯罪者なんて、かの山形屋藤造に負けないね。
時代劇の定番のせりふ――。
「越後屋、おぬしもなかなかワルよのう」
「なにをおっしゃいます。お代官様ほどでもございませんよ」
(二人、カラカラと笑う)
○
政治屋・役人・悪徳商人……チョンマゲ時代とまるで変わらない俗人のクオリティよ。
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「贅沢と貪欲――これらの疫病は、あらゆる国家を破滅させる」(カトー/ローマの政治家)