「社会&芸能・つれづれ愚差」第88回(通算198回)

08年11月〜12月の思いつきメモランダム

・映画
 11/2(日)Tジョイ大泉「おくりびと」
 よく出来た作品だ。遺体を棺に納める際の、一切のめんどうを見る納棺師の男、二人を主人公にしたユニークなハナシ。
 そのうちぜひ書きたいと思っていた材料だった。すでに関係資料は山のように集めていたので、興味をもって観た。
 主人公を本木雅弘。先輩の納棺師を山崎努が演ずる。
 〔特殊〕な素材を〔普遍化〕した手練はお見事。(監督滝田洋二郎)
 でもネ……オレはオレで、この素材でコメディを書くぞ!と、意気込む。

 11/23(日)浅草中映劇場「したまちコメディ映画祭第一回」
 小沢昭一特集「野坂昭如のエロ事師たち」より「人類学入門」。なにしろ、〔半世紀の小沢昭一ファン〕と唱えている小生だから「ゲストトークあり」となればゼッタイ出かける。それに久しぶりの浅草。地下鉄田原町階段入口の¥350の焼きそばを食べ、六区中映劇場トナリの居酒屋でショーチュー2杯。やきとり。同じテーブルにいた先客のオジサンは元映画看板絵描さんとかで、うまや橋きわ生まれだった。あえて(!)ワイフをつき合わせる。
 で、「エロ事師たち」は主演小沢昭一さん。大のつく熱演。
 最近のワルフザケ・コメディとは異なり、重低音に〔人間の悲哀〕の心にしみる音が響いている作品だ。
 小沢昭一さんにごあいさつ、小生とワイフと三人の写真を撮らせてもらう。
 戦前のB級大都映画については、2年前に劇団テアトルエコーに脚本を書いて上演。小沢昭一さんにもおほめのお葉書きも頂いた。そしてこのところ一年がかりで新書版「実録B級三流大都映画」をまとめ、目下、大詰めの整理中。
 小沢昭一さんにはオビのお言葉を頂くことになっているのデス。

・11/21(金)シネマート銀座試写室「三十九枚の年賀状」
 製作・監督・脚本/図師三千男。図師さんは小生がコマーシャルにかかわっていた時のお仲間でディレクターとしてさまざまのCMを演出した人。
 その図師さんが劇映画に取り組んだ第1作目だ。  太平洋戦争の敗戦も近い九州宮崎でのひとりの少女と負傷した若い兵士のこころのふれ合い――その四年後の再会をふくめた〔平和を願う映画〕である。
 あのマスコミの仕事をしていた時代、小生も図師さんも「無署名の仕事」をしていた。正直、あまり本心で喋ることがなかった。親しげにしていたギヨーカイ仲間は多かったが、結局はウワベだけのいいかげんなつきあいだったのだ。
 図師さんのお人柄には好感を持っていたが、この〔監督作品〕で初めて〔図師三千男の肚の底の思い〕がそっくり解ったように思った。
 広告・CMギョーカイにはいろいろな人がいた。いまはほとんどおつきあいはないが、図師さんのような人とはこれからも仲良くしていきたいと思う。
 この映画、大いにアピールするといいなぁ。09年から全国公開だとか。応援したい。皆さん映画「三十九枚の年賀状」ぜひ観て下さい。

・11/25(火)Tジョイ大泉「私は貝になりたい」
 オリジナルのテレビドラマも観た。フランキー堺主演の映画(東宝1959年)も観た。橋本忍先輩の文句のない力作・名作である。
 で、今回の作品――とにかくざっと60年前の作品のリメーク。
 こういう企画に挑戦するスタッフの皆さんにまず拍手!
 でも、若い人たちが観に来てくれないと――そう熱く願っています。
 でもね、ひとつ、あの音楽のことだけど、曲のイメージよりもなによりも、なんでガンガン押しつけがましく聴かせようとするのかね。イライラする。とにかくウルサイ。
 広告のフレーズに「静かで強い」というフレーズがあったけど、これでもかの音楽の押しつけはダレのせいかね? こまかいことはともかく、あの無神経さは文字どおり「画竜点睛を欠く」だよ。

— posted by 本庄慧一郎 at 01:31 pm  

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