「社会&芸能・つれづれ愚差」第115回(通算225回)

市村正親「炎の人/ヴァン・ゴッホ小伝」(三好十郎作)上演

 2009年6月12日〜28日まで天王洲アイル銀河劇場で上演される。
 ゴッホに市村正親。演出に栗山民也。
 下高井戸(赤堤)の三好十郎先生宅の書斎で、原稿の清書、口述筆記などのお手伝いをしたのは、昭和28年〜頃だったか。
 三好十郎先生を師と仰いで、その戯曲集・詩集・論文集等を求めて精読した。
 すでに戦前のムーランルージュ新宿座の作家だった叔父の小沢不二夫に師事していたが、その小沢が三好先生と親しかった。
 それで小沢の推挙もあって〔武者修行〕にと三好十郎先生の門を叩いたのだ。

   新国立劇場における三好作品「浮標――ブイ」「胎内」(演出栗山民也)を観ている。
 三好作品を上演してくれるだけで……うれしいデス。

市村正親という俳優について

 劇団四季1975年――「エクウス」(ピーター・シェーファー作)の少年アラン・ストラングの市村正親を観ている。
 ナジェットという馬に寄り添うアラン少年の姿と、ダイサートという精神科医師を演じた日下武史……の二人のステージはいまもって記憶に鮮明である。(その後、ラジオ番組/TBSラジオやCMのナレーションなどで、日下武史さんとあれこれご一緒した)
 思えば劇団四季の初期、東京八重洲口にあった国鉄労働会館ホール(!)などの「ひかりごけ」(武田泰淳原作)や神田一ツ橋講堂での「せむしの聖女」(ジャン・アヌイ作)などをこまめに観ている。
 この「せむしの聖女」には当時6歳だったいとこの有美(小沢不二夫の長女――現在、女優の水沢有美)が出演していたので、付き人として稽古場に通ったりもした。




 「炎の人」は数多くある三好十郎作品の代表作である。
 もちろん民芸の舞台も観ている。
 民芸では、宇野重吉さんを語り手としてCM(初出演!)にご出演願った。(ヤマギワ電器の企業CMで「夕暮れにあかりが灯る」など)
 その後、当時の民芸のメンバーだった佐野浅夫・垂水吾朗・真野響子の皆さんともご一緒した。現在も〔民芸の大滝秀治〕としてご活躍の大滝さんにはSONYテレビのナレーションでご一緒したりと、いろいろ縁があった。




 「炎の人」については、あれこれの思いがある。
 それにしても「エクウス」のアラン少年を演じた市村正親がゴッホを演じるなんて……やはり時の流れをしみじみと思う。
 ところで栗山さん、ラストシーンで宇野重吉が語ったナレーションは今回どなたが担当するんですか?
 公演の成功をお祈りしています。       本庄慧一郎。

 

— posted by 本庄慧一郎 at 02:04 pm  

この記事に対するコメントは締め切られています


*** お知らせ ***
自主CDを制作
21.1:130:128:0:0::center:0:1::
平和を願う歌
「鳥になれたらいいね」
総合プロデュース:本庄慧一郎
<< 2009.6 >>
SMTWTFS
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    
 
※ ご注意 ※このウェブサイトに掲載されている、すべてのコンテンツの著作権は(有)望田企画室ににあります。
著作権者の許可無く、本サイト内の全てのコンテンツ・著作物について、無断での使用・転載・加工は一切お断りしております。