「社会&芸能・つれづれ愚差」第171回(通算283回)

「小童夜叉・捨/こわっぱやしゃ・すて」

 小説「小童夜叉・捨」(四百三十枚)は、15年前に書きまとめていたモノである。
 江戸時代中期の日本橋魚河岸を舞台に展開する物語で、やっと11歳になった〔捨〕とよばれる少年が主人公である。
 捨はその名のとおり、捨て子の捨で、魚河岸の魚のウロコのこびりついた大ザルに捨てられていた子どもである。
 拾いあげて育ててくれたのは、よんどころない理由があって、武士という身分をかなぐり捨てた河村弥七郎――現在は一介の町人として働く弥七である。
 みなしご捨は相棒ののら犬である〔のら〕の「一人と一匹」でけなげにそして逞しく魚河岸の雑踏の中に生きている――。
 魚河岸には、幕府の権力をカサに着た役人たちと結託する魚問屋などの豪商たち。それに、横暴をきわめる武家の次男三男坊のスネ者たち。そして彼らに対抗する大商人のこれまた手に追えない子弟の集団が跳りょうする。
 八丁堀の役人たちも見て見ぬふりをするこの暴力集団に、無手勝流の捨は真っ向から立ち向かってゆく――という物語である。



 この捨て子の捨と、のら犬ののらのコンビの生きざまをテーマにした物語を、可能ならば劇画としてまとめたいと念じてきた。



 2009年5月19日(火)から24日(日)鐵(くろがね)展でのスピーチをグループリーダーの岩田健太朗氏に依頼された。
 その会場で作品を通じてはよく知っていた中野耕一氏に会い、彼の最近の画風にふれ、いっぺんに〔捨〕のキャラクターをビジュアル化してもらおうと思った。その思いが具体化し、同時にうれしいことに〔ケイタイ・エンターテインメント・コンテンツ化〕の依頼をうけた。
 そこでこの酷暑の夏――この作品の序章部分を「7分+7分=40話」分を脚色、そしてナレーション録音、さらに効果音・音楽を加えて「ケイタイ・ドラマチック・リーディング」としてまとめた。(ディレクションはイメージファクトリィ/武田勝美氏)
 この2010年7月28日、配信予定である。

 次回には、その具体的データをご紹介して、皆さんのご声援をあらためてお願いをしたいと思います。

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        ケイちゃんの目 ↓

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             イラスト・中野耕一

— posted by 本庄慧一郎 at 11:46 am  

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平和を願う歌
「鳥になれたらいいね」
総合プロデュース:本庄慧一郎
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