「社会&芸能・つれづれ愚差」第220回(通算332回)

いまあらためてグリム童話を

 「ハーメルンの笛吹き男」というタイトルのグリム童話がある。
 町でネズミの群れが傍若無人に大暴れしていた。
 町の人々はその被害にキリキリ舞いしている。
 そこへ「自分ならこのネズミたちを退治できる」と宣言する男が現れる。
 その男が持参の笛を得意げに吹き鳴らす――と、町中のネズミがゾロゾロと姿を現す。男にいざなわれたそのネズミたちはみずから川の流れに入っていって溺死していった。
 そして、町の人たちはネズミの被害から救われる。
 しかし、町の人たちはこの「笛を吹く男」に対しての処遇・対応(その本質、その正体を見定める知恵と努力)を怠った。「ノド元過ぎれば熱さを忘れる」は大衆の怠惰を言ったコトバだ。
 しばらくして再び、あの笛吹き男が現れた。また、得意げに笛を吹き鳴らした。するとこんどは、ネズミではなく、大切に育ててきた幼い子どもたちがなぜかゾロゾロと男の笛の音に誘われて町から去っていったのだ。
 しかも、子どもたちは、二度と町へもどって来なかった――。



 「童話」というより、これは「恐怖の物語」だよね。



 「千年に一度」という地震・津波の大打撃から復興を果たすのもナミのことではない。しかし、現況の「原発事故と放射能禍」の問題はたやすく解決できないのっぴきならない大きな負荷を残した。



 そこで考える。
 あの「笛吹き男」は、現代でいえばダレのことかと。
 暮らしをおびやかすネズミを退治してくれた「笛吹き男」はとりあえず「正義の味方」だった。
 しかし、町の人々はもうひとつ、「笛吹き男」の正体を見究めることを怠ったのだ。
 そしてその、「笛吹き男」のために、明日の希望としての幼い子どもたちをそっくり奪われた――とことん残酷な結果だけが残ったのだ。



 このグリム童話の「寓意」は、現在進行形の日本の惨状に通低する――と思えてならない。



 ホラ!「世のため人のため」を声高らかに標榜してまかり通る現代の「笛吹き男」がウヨウヨしてるじゃありませんか!

 彼らの偽態と甘言にだまされて、取り返しのつかない「悲劇の穴ぼこ」に落ちるということになる――冗談じゃない!と思わないですか?皆さん。

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        ケイちゃんの目 ↓

東京の空

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— posted by 本庄慧一郎 at 01:42 pm  

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