「社会&芸能・つれづれ愚差」第258回(通算370回)

金(ゴールド)は「野蛮の遺物」

 そう言ったのはイギリスの経済学者のケインズだった。
 いまの日本の社会は、金(マネー)まみれ、欲まみれの腐臭でメタメタだネ。
 「オリンパス」の乱脈経営。「大王製紙」の創業者一族の男の異常なギャンブル狂いの破綻。そして「AIJ投資顧問」の経営陣のデタラメ投資の無残な結果。
 なにはともあれフェア精神を第一とするスポーツである野球の選手たちを、札束で操る「醜悪マネージメント」の実態。
 かと思えば、あいかわらず不明朗な金の動きに関わる政治家の胡乱(うろん)な動静。
 原発事業とその推進にあれこれ悪ヂエをしぼる東電幹部たち。そして、カゲで協力する御用学者たちや、とことん意地汚い天下りOB役人どもの跳りょう――。
 「金という野蛮の遺物」は、現代社会を、そしてそこにうごめく「欲の権化」である人間どもを「我欲のサル」にする。

「晩節を汚す」ということ

 「我欲」のためには、見得も外聞もかなぐり捨てるハレンチ人間がやたら目に付く。

 『川の水はやがて、すべてが海に流れ込んで見えなくなるように、人間の徳(良心)もつまるところ「欲の海」に流れ込んで見えなくなる。』

――ラ・ロシュフコー/フランスの作家


 醜い我欲のために「晩節を汚す」ことさえ辞さない「ハレンチ人間ども」に拍手でもしようかい。

吉本隆明の遺言「反原発で猿になる」

 3月16日に逝去した吉本隆明氏。
 彼が「週刊新潮」(1月5日・12日新年特大号)のインタビューでのコトバが「反原発で猿になる」である。
 そのコトバに対しては、さまざまな者がもっともらしい「解説」をしていた。

 吉本氏は、小生が師と仰いできた劇作家三好十郎氏について以前から好意的な言葉をのべていたが、しかし、その論旨には正直「?」があった。
 「吉本隆明氏の遺言」とされる(週刊新潮3月29日号)のこの「反原発で猿になる」は……やっぱりどうしてもボケ老人の屁理屈としか思えないんですけどネ。
 《追記》
 3月24日東京新聞文化欄「大波小波」でも吉本隆明氏にふれていた。
 タイトルは「教祖にするなかれ」。(以下、引用)
 『(略)……オウム真理教や原発を擁護するなど、がっかりさせられる発言もあった。
 (略)今後この「巨人」を持ち上げる企画がたくさん出てくるだろうが、どうか功罪ともに公平に評価してほしいものだ。
 教祖の御言葉にはしてもらいたくないと、かつての心酔者として願う。(マチウ)』
 このコラム氏に同感した。



 この件に関しては是非、大江健三郎、広瀬隆、本田勝一、佐高信、鎌田慧、そして小出裕章といった諸先生方のご意見をお聞きしたいですね。
 相手にしてくれないか?……ウン。ですよネ!
 なんにしても「知の巨人」という四文字に「やまいだれ――疒」はふさわしくない。



 そろそろ小庭の沈丁花のツボミがふくいくと甘やかな匂いを放ちはじめたというのに、いまの政治社会は……とことんうさん臭い!


沈丁の葉ごもる花も濡れし雨 ――秋桜子


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          ケイちゃんの目  ↓

本庄サンちの寒い春の新しい芽吹き
 

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— posted by 本庄慧一郎 at 01:58 pm  

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