「社会&芸能・つれづれ愚差」第309回(通算421回)

「おお!春よ春」の季節のアトランダム・メモランダム

 黄砂とPM2.5とスギ花粉と、おまけにセシウムの春ですよ。
 みんなでっかいマスクして、あんまりイライラしていない。アタリマエのような顔をしている。(ように見える)
 セシウムが沈澱する海の底に棲む魚(深海魚)に「異状が発生」しているとか。
 そして、昆虫や野草にも、「変形・異形」が見られるという。
 どんな精巧なマスクでも防げない「有毒」が環境そのものを、日本を冒しているぞ。

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 音楽家の坂本龍一氏が『Keeping silent after Fukushima is barbaric. 福島のあとに沈黙をしていることは野蛮だというのが私の心情です』と明言している。(2013年3月13日 テレビ朝日「ワイドスクランブル/山本晋也の人間一滴」のコーナーで放映された、昨年7月16日「さよなら原発10万人集会」での坂本氏のコトバ)
 「野蛮」の同義語の一部を列記する。
 粗野/粗暴/凶暴/狂暴/獰猛/暴虐。そして更に、原始的/未開/未墾……。

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 現在の福島一帯の惨状と大地震や火山噴火の予測・警告を無視して「原発再稼動」だ? 政府の「エネルギー基本計画会議」のメンバーから脱原発派をはずして、推進派が大勢を占めるという。相当のイシハラ環境相? 父親の「アヤツリ人形」かい?
 こんど「万が一」があれば、どういうことになるか、想像力ゼロの者たちは――。
 やっぱり「自分たちだけ安全無事」だと思い込んでる愚者だ。
 北朝鮮の「若旦那」と同質同種のサルだ。手におえないエゴイストだ。

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 テレビの座談会で浜矩子先生(同志社大学教授)は、「アベノミクスについてどう思われますか?」の質問に「アホノミクスね」と即答。いいねぇ。

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 3・11。いや、それと3・10(あの東京大空襲のあった1945年の)も忘れない。そして、4・13は北区の自宅が爆撃で全焼し、命からがら狂乱する炎に巻かれながら逃げた日だ。そして同年の8・6はヒロシマ。さらに8・9がナガサキ。
 もうひとつ、8・15――それこそ、「ニワトリは3歩あるくとそれまでのコトを忘れる」というが。ニワトリのような人間が多すぎるぜ、まったく。

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 「チグハグ・ズレ」の一部の新聞は別として、3・10&3・11に関しておおかたの各紙は「戦争と災害とその後」のフクシマを特集した。
 アホな政治家の中には、すべてそっくり「他人ごと」しているのがいる。
 「日本異心の会」……じゃねぇ。「日本維新の会」とやらの西田譲とかいう衆議院議員が衆院予算委員会のアベ総理への質問で「低線量セシウムは人体に無害。医学を無視し、科学を否定する野蛮な『セシウム強制避難』を前面解除すべき」(3月14日朝日新聞)とノタマッタとか。
 「セシウムは微量とし、被爆の影響は問題ない」という論旨ですと!
 現在の福島とそこに住んでいた人々のことを、この男はどう認識しているのか。そして、処理作業している人たちの体調のことなど……。
 俗に「馬の耳に念仏」というコトバがあるが、あの馬っこはかなり賢いぜ。
 この西田とかいう男の場合は「ブタの頭にヤブっ蚊」というんだろうな。

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 企業努力や経営戦略もあってか、賃上げ・ベースアップの報道が目につく。
 しかし、現在の社会の「大衆」という人々の中には、働きたくとも働けない者。すでに日々の暮らしが「危険水域」に入っている人々などが大勢、存在する。「社会の格差」を、テレビなどでまことしやかに説くコメンテーターなるヤカラも口先ばかりのカラ念仏で、何の説得力も、現実変革のためにはクソの役にも立たない。
 現在の日本国は「民主」という美名を「ウソの皮」で覆った「格差社会」そのものだろ。この種のハナシはキリがないから、このへんでやめる。

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 3月5日、俳優の納谷悟朗氏が逝去した。83歳。
 劇団テアトル・エコーで同輩だった山田康雄氏とはヒット作「ルパン三世」で名コンビだった。
 このお二人の所属していたテアトル・エコーには芸達者がそろっていた。
 「御大クマちゃん」こと熊倉一雄氏ともども、小生とエコーのつきあいは長い。
 (そう!あの2012年9月の小生の脚本、睦組公演「炎と愛のフィナーレ/あるレビュー劇場の1945」にも、御大熊倉一雄ご夫妻が観に来てくださった!)
 劇団の創立時は、故牟田悌三氏が在籍していたし、現在も活躍しておられる矢島正明氏もメンバーだった。劇団とのおつきあいは創立早々からだが、劇団公演の脚本を書いたのは2005年。(「大都映画撮影所物語」2006年12月公演)。
 かつてTV・ラジオのCM作りに取り組んでいた頃、スコッチウイスキー・カティサークのキャンペーンをそっくり引き受けたことがある。
 スタンダードものは真野響子サン。12年ものスペシャルは先代幸四郎丈。(人間国宝/のちの白鸚)。そしてラジオCMは納谷悟朗氏だ。
 「え? あのカティサークを、ボクでいいの?」ごきげんで引き受けてくれた。
 キリッとしたハードボイルド風の「カッコイイCM」を作ったなあ。

納谷悟朗氏のことにちなんで。

 スコッチウィスキー「黄色いラベル(帆船)のカティサーク」のキャンペーン電波のメディア(CF・ラジオCM)では、前記のCF・ラジオCMと共に、CMソングの企画・制作も担当した。

その1.『名前で呼んで』
 作詞 望田市郎(本庄慧一郎)/作曲 八木正生/歌 北原ミレイ

その2.『燃える想い』
 作詞 望田市郎(本庄慧一郎/作曲 三木たかし/歌 小林幸子

その3.
 A:『燃える想い』/歌 原あつこ(レコード化)
  大阪ABC歌謡グランプリ新人賞('79)
  新宿音楽祭銅賞('79)
  11PM有線大賞新人賞('79)
  全国有線放送大賞新人賞('79)

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 B:『燃える想い』/歌 横山みゆき(レコード化)

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 ジャズピアノの名手で秀れた作曲家の八木正生氏も歌謡曲のヒットメーカー三木たかし氏も……とうに亡くなったなぁ。
 テレビ・ラジオコマーシャルのエンディングにつけるサウンドロゴ(商品名のサウンド化)『カティサーク』は、当時「文句なしのインパクトがある」と好評だった。

 『カティサーク・サウンドロゴ』(5秒弱)は
 作曲 星子忍/声・歌 三井章夫(トランペッター)
 北村英治(クラリネット)のメンバーとしても大いに活躍した三井(バンちゃん)章夫氏をボーカルで起用したアイデアは大成功だった。

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 納谷さんがアテレコで活躍したのはご存じおとおり。しかし、「声優」とよばれるのをイヤがった。それもそうだろう。御大熊倉一雄氏をはじめ、故山田康雄氏そして納谷悟朗氏の「役者」たちは、きちんと「演技」を謙虚に真摯に学んだプロだもの。
 納谷さんはしきりに「声優やるなら、ちゃんと舞台をやれよ」と言っていた。

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 最近の「アテレコ」専門の者たちの「声の演技」はヒドイ。
 とりわけ、若い女性のキンキラ声、奇妙なフシをつけたイージーな(アニメだから?)セリフには耳をふさぐね。
 しかも、テレビ局の制作者たちが「その声」を、ニュースワイドなどでも好んで起用するから、朝っぱらからのアニメ声が不快指数を急上昇させる。
 もう1つ、局の女性アナウンサーが「そっくり病」にかかていてキンキラ声を発する。

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 「明るく楽しげに」と「ガキっぽいワルハシャギ」の区別もつかない演者と制作者たち――。
 それでなくてもAKBばやりの昨今、甘ったれの舌足らずカマトト娘(中にはとうていムスメとはいえない出来損ないおとなもいるらしい)がバッコする。
 口から出まかせ、コトバをぶん投げるようにしゃべる番組やTVCFは、放送というメディアをいずれ腐らせるぜ! 「イイ大人たちが、いいかげんにしてくれよ、まったく!」

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 「心」「根っこ」のない「音」だけのコトバがハンランしている。
 ソーリ大臣の施政方針演説をはじめ、テレビメディアに飛び交うコトバなどのメインはそっくり「音」だけのものだ。
 それは駅のガイドのアナウンス――コンピューターボイスと同質の「無機物」めいたシロモノだ。

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 要するにいまの社会は――あっちにもこっちにも「いいかげんな素人」がのさばっているということだな。

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 得手勝手うそまみれの世も春は春

 哀惜ということばにとらわれ春昏るる
                ―― 一露


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ケイちゃんの目 ↓

石神井三宝寺池畔の紅梅・白梅
「いつもの春」を迎えることの出来ない人の胸の内を想う



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寒荒れの枝のつぼみの銀のいろ   一露 

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— posted by 本庄慧一郎 at 03:18 pm  

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自主CDを制作
21.1:130:128:0:0::center:0:1::
平和を願う歌
「鳥になれたらいいね」
総合プロデュース:本庄慧一郎
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