「社会&芸能・つれづれ愚差」第338回(通算450回)

サギ師はいくつもの「変名」を使うが――

●たしか税務署への届け用紙の職業欄には「文筆業」と記入している。

●ラジオ・テレビなどの仕事の初期は、筆名本庄一郎だった。
 その後、広告制作の仕事をするようになって本名の望田市郎を使った。

●その後、「時代小説」に着手して、そのまま本名で書いていた。
 しかし、先輩や編集者から「時代小説の作家としてふさわしいイメージのペンネームを」という助言をうけ「本庄一郎」に小めんどうな字画の「慧」の字を名前にくっつけて「本庄慧一郎」になった。

●本庄の二文字は、先祖の地・埼玉県本庄の地名を(親父の要望もいれてのもので)活用したものだが、現在も地元の人々とのプロジェクトで、そのつながりと縁は強く濃い。

●広告・TVCF制作はかなりムキになって取り組んだ時期があるが、企画・コピー・作詞等のクリエイティブ作業は望田市郎だった。

●時には諸般の事情(たとえば競合スポンサーのAとBを広告代理店等のたっての要請があって)でやむなくユニセックスふうの「みさきけい」なる筆名を使うこともあった。
 しかもその「みさきけい」が受賞することもあって授賞式を「雲がくれ」したこともあった。

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●しかし、先にも書いたように心機一転、「時代小説をぜひ!」と勢い込んでの当初は本名で挑戦した。

●雑誌「問題小説」(1991年5月号 徳間書店)にその第1作目が掲載された。 (現在は誌名を『問題小説』から『読楽』に変更)

 『火の女』望田市郎。

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●「時代物ハードボイルド」というキャッチフレーズで大量のヒット作を書かれた作家・峰隆一郎氏の名と(ベテラン梅本育子氏の名をはさんで)望田市郎の名がある。

●その時の担当者は岩渕徹氏で、現在は徳間書店の代表取締役社長になられた。

●その後、時代物短篇をいくつも書かせてもらい、とにかく勉強させてもらった。
 表紙のタイトルのように「時代官能物」をせっせと書いた。
 そして、その官能物にハードボイルド風のテイストを加味した――。

●その後、1993年9月号「問題小説」ではこのフィールドのヒットメーカー峰隆一郎氏の名と並べて望田市郎の活字があった。
 『炎の闇絵――志乃は蛇になる』のコピーがある。

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●あるパーティで峰隆一郎氏にごあいさつした。「強面(こわもて)で取っつきにくい先生」というウワサだったが、そんなことはなく、快く応対して下さった。具体的な助言もうれしかった。

●そして「問題小説」(1996年6月号)では大活字の峰隆一郎氏のナナメ下に望田市郎『狐火と生っ首』の活字が並んだ。

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●雑誌が出てすぐ、仕事場に峰隆一郎氏が電話を下さった。
 「狐火と生っ首。あれ、いいよ。あなた、時代物作家になれるよ。オレの仲間になってよ」
 ぶっきらぼうだったが、心のこもった声音(こわね)が胸をゆさぶった。

●ヒット作を量産したプロ――峰隆一郎氏は2000年5月9日肺炎で急逝した。
 小生の物書き業の師はいつも叔父の劇作家小沢不二夫(1912年〜1966年)。そして劇作家三好十郎(1902年〜1958年)と記す。
 しかし、時代小説というフィールドに導いてくれたのは峰隆一郎氏(1931年〜2000年)であった。

●その後、2000年6月号から筆名を本庄慧一郎に変えて、せっせと「文庫書き下ろし時代小説」なるものを書いた。
 ざっと50冊ほどになるか。最近は舞台の脚本などを書いている。

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●舞台脚本の最新作は――
 日本映画が「サイレント(弁士付き)からトーキー」の昭和初年代の物語。
 総勢40名あまりの出演者……一生けんめいに演じます。
 ぜひ、ご覧下さいますよう、お願い致します。


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— posted by 本庄慧一郎 at 01:49 pm  

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