「社会&芸能・つれづれ愚差」第377回(通算489回)

「ハーメルンの笛吹き男」

●そういえば――
 ネズミは「百害あって一益なし」といわれる生物だ。ネズミ・ゴキブリ・ダニ……と並べると、甲乙つけにくいほど、嫌われるモノばかり。
 でも、ネズミだけはあの「ミッキーマウス」がいるし、ハツカネズミはペットとして可愛いがられることもある。


●そういえば――
 伝承・童話「ハーメルンの笛吹き男」は、中世(1280年代)のドイツのハーメルンという町にまつわる物語。
 「百害あって一益なし」のネズミの大群に町の者たちがキリキリ舞いしていた――。
 そこに現れた「ネズミ駆除の名人」と称する男に、町の人々は「何とかしてくれ」と依頼する。男が持参の笛を奏でると、町中のネズミたちが集まり出し、やがてそのネズミの大群は、男の吹く笛の音に誘導されるままに、大きな川の流れにゾロゾロと入り込んで全滅してしまう。  しかし、町の人々は、その笛吹き男にしっかり対応(御礼をするとか)しなかった。

 男はいったん、町を去るが再び戻ってきた――町の人々が教会に集まっている間に、
 あのふしぎな笛を吹き鳴らすと、こんどは幼い子どもたちが、あの時のネズミのようにゾロゾロと集まってきて、そして、あの時のネズミたちと同じように群れをつくり、そのまま大きな川の流れに誘い込まれて姿を消した――。
 もともとの話は、ハーメルンという土地に古くから語り伝えられたもので、日本の鎌倉時代のあの日蓮上人(1222〜82)がお亡くなりになった時代からの伝承らしい。
 後年、かずかずの名作童話を手がけたあのグリム兄弟らの手によって、広く世界中に広められたのだが――。
 ネズミの群のように大川に誘い込まれた子どもたち――その少年少女たちは130人とある。




●そういえば――
 このところ、直接、耳に聴こえないが、やたらと「軍国ラッパ」を吹きたがる男(たち)が跳りょうしている。

 その「軍国ラッパ」に誘導されてゆく者が、「百害あって一益成し」のネズミのような生物ならまだしも、将来ある若者たちだったら――。
 しかも、誘導されて赴く先は、大きな川ではなく、ひたすら殺戮(さつりく)だけを目的とする「戦場」ということになるとしたら――(!?)



 愛国者――それは政治家に手もなくだまされるお人好し。
      征服者のお先棒担ぐ人間。
                      ――ピアス『悪魔の辞典』


 独断家は、甚だしばしば敗北主義者、知性の敗北主義者である。
 彼は外見に現れるほど決して強くない。
                      ――三木清/哲学者



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ケイちゃんの目 ↓

平和の空を戦火や殺戮兵器で汚すな!

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— posted by 本庄慧一郎 at 02:23 pm  

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