「社会&芸能・つれづれ愚差」第434回(通算546回)


剽窃(ひょうせつ)――パクるということ

●かえりみれば――
 曲がりなりにも、一貫して「表現する仕事」をやってきた。
 すべてが、万人にたやすく理解してもらい、納得共感してもらい、以後ずっと好意をもってもらう――という大原則としたビジネスだった。

●かえりみれば――
 民放ラジオの仕事では、例外なく番組パーソナリティのキャラクターを100%活かした台本づくりと構成(月曜〜土曜のオビ番組から週1の2時間〜のワイド番組など)などで400字詰め原稿用紙を大量に消費した。

●かえりみれば――
 その後、テレビ番組では、ドラマ・バラエティなどの仕事もあれこれやった。
 どれもこれも「企画力」と「平易でしかもユニークな日本語表現」が原則だった。

●かえりみれば――
 そして、コピーライターを目標として、広告代理店第一企画(後に、旭通信と合併してアサツーディケイとなる)に入社。すぐに「望田ルーム」を任された。(スタッフ約20名ほど)映像関係(TVCF・PR映画等)と、平面グラフィク関係(新聞・雑誌の企業・商品広告・ポスター&パンフレット類)の制作と予算管理、さらに表現技術の質の向上――という重責を担った。

●かえりみれば――
 グラフィックのリーダーには、優秀なK・S氏というADがいた。TVCFなどの映像創りにはU・K氏。ゼネラルプロデューサー望田市郎としては、全体の制作責任者として勤めながら、現実の具体的作業としてはもっぱら「映像づくり」の企画・アイディア・コピー……シナリオ作りに専心した。

●かえりみれば――
 優秀なアートディレクター氏をマネージメントするという責任を負っていたのだ。もちろん、制作された「作品」をクライアントに納品する――という責任を負っていたワケ。当然、グラフィックアートの美意識を磨き、プロとしてのセンスと知識の醸成に努めた。





●今回あらためて――
 2020年東京五輪のエンブレム問題等では、「どうでもいいだろう、もう」という気持ちと、ノドに小魚の骨が刺さってしまったような不快感にとらわれた。

●今回あらためて――
 佐野研二郎氏とやらとは、もちろん面識はないが「フーン。コレって……?」とクビをかしげてきた。あらためて「創作」の「独創性」について考えた。
 その後、佐野氏が携わったサントリーのプレミアム商品のデザインで「パクリ」という結論が出た。
 五輪のエンブレムは?

●今回あらためて――
 朝日新聞(8月26日付)では、グラフィックデザイナーの大御所永井一正審査委員代表へのインタビュー記事が掲載されたが、正直申し上げて、その内容主旨はすんなり納得しかねた。
 考えてみれば、アートディレクターとして応募作品の審査に関わったのだから――立場があるしねぇ。

●今回あらためて――
 佐野研二郎氏がアートディレクション(デザインも)の作品について、「似ていない」と言うだけじゃ、小生などは全く納得ができない!

●今回あらためて――
 現在も、小生の周辺には有能な絵描きさん(イラストレーターも)は何人もいる。
 具象的な手法のタブローならいざ知らず、グラフィックでのシンボル化、象徴化デザインの場合は、ことさらに「類似化」には神経を尖らせて然るべきだろう。
 それがプロたる者の欠くことの出来ない「鉄則」だと思う。
 文章での「パクリ疑惑」などでも「知りませんでした」という言い訳は意味がない。

●今回あらためて――
 でも、あの天才ゲーテの言葉にこんなのがあった。
 「太陽の下(もと)に新しきものなし」
 だからこそ、その理由はどうあれ「ミエミエのパクリ」と言われるようなコトは、プロとして恥ずかしいだろ!





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ケイちゃんの目 ↓

「小さい命」も「ひとつの命」


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— posted by 本庄慧一郎 at 03:03 pm  

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