品格・品性・品位
●そういえば――
皇居内にお住まいの皆さんやその方々と姻戚関係にある方々は、そろって「品格・品性・品位」を身につけていらっしゃる。
しかし、それ以外の庶民となると、一国の代表といえる内閣総理大臣をはじめ国会議員や中央官庁の役人、そして地方公務員の諸氏……などのソレは「付け焼き刃」くさい。さらに、その周辺のいわゆる一般人となると……「品格・品性・品位」などというものはたちまち希薄になる。いや、ともすれば「下司・下品・下劣」に豹変するなどということが「当然」になる。
●そういえば――
まだ記憶に新しいあの淫行暴走元代議士宮崎なにがしの件。
2016年2月26日号『週刊朝日』のトップ記事の見出しを忘れない。
「ゲス不倫爆弾/安倍政権に痛撃」だったかね。
正に「下司・下品・下劣」のサンプルというべき救いようのないスキャンダルだよね。
●そういえば――
「下司・下品・下劣」というゾーンのことは、「現住所皇居内」のお方たちとは雲泥の差である小生などは、常にその最低ラインからコボレ落ちないようフンレイ努力してきた。
とはいえ、演劇・芸能・テレビ電波メディアを中核とした仕事が中心だったワタシは、とにもかくにもマナーやルールを無視はできない社会で生活してきた。
たとえば、広告代理店もテレビ局も制作会社もスポンサーに対しては「平身低頭」が原則だった。そういうフィールドで、それでも小生はノビノビと仕事してきたワケで、オロオロすることはなかったけどネ。
●そういえば――
山のようにある資料本の中の『これは役立つ!違いのわかる事典』の項に「芸能人とタレント」がある。
芸能人は、芸能界に籍をおき、そこで自分の芸によって生計を立てている人のこと。もともと芸能とは、映画、演劇、音楽、舞踊などの大衆的な演芸全般をさす言葉で、その範囲が広い。歌手も俳優も漫才師も、芸能人である。
タレント(talent)は、「才能」や「技量」という本来の意味から、「才能のある人」の意味もあり、才能や人気があってテレビやラジオに頻繁に出演する人のことをいう。
●そういえば――
この解説は、ハテナ、これでいいのだろうか? でもね、である。
テレビメディアで「売れてる人」というのはロクなのいないね! の実感があるのダ。とりわけ、テレビ以外のフィールドから横すべりしてきた者(たとえばスポーツ界OBとか、元局アナだった者とか、元クラブホステスとか、ヒョーロン家くずれとか、はたまた映画カントクとか、弁護士とかとか)の方たちがワンサといる。
主に愚にもつかない番組にツラを出して「知名度」とやら上がると、ハンでおしたように、どれもこれもエラソーになるのがおもしろい。
●そういえば――
朝夕の「情報ワイド番組」で、コメンテーターなぞという肩書で喋っている者たちのトーク内容は、すべからく「ユルイ・タルイ・アマイ」。
それでいて、どなたも(いや、ほとんどの皆さんは)きまっていっぱしの「鼻もちならないエリート意識」をふりまくようになる。
●そういえば――
「この人は!」と信頼し、共感し、好感をもっていた人たちはいつのまにか消えてしまっていて、おチャラケた芸能臭のある者ばかりがのさばっている。
そして、局アナのタレント化――これもハナにつくね。
それ以上に、生っ臭いお笑い芸人もどきの出しゃばり出演だね。
●そういえば――
テレビというメディアのおかげの「知名度」を利用して国会議員に転じた連中にはロクなのいない。
あれこれ具体例をあげたらキリがない。
弁護士で現参議院議員の丸山ナニガシの、アメリカ大統領のオバマ氏に関わるハナシ――どうにもそのトンチンカンぶりが哀れでしかない。
もちろん、宮崎ナントカとか、高市ナントカ、丸川ナントカ、島尻ナントカ……キリがない。タメ息の息が切れるもんね。
●そういえば――
あの大阪の橋下ナントカさんという男も、たまテレビに出るんだってね。
いまのテレビ局というのは、どれもこれも「何を考えてるんだ」だよね。
おまけに、タレ流しのようなCFには「ナルホド」とか「そうだよなぁ」とか「ウン、そのテがあるか」とか「ムム! ジーンときたよ」なんてまるでない!
大丈夫かなぁ、ああ。
●そういえば――
「落語界の大御所」といわれる桂文枝さんのコトも――「テレビで有名人になった人」って、みんないつか軌道をはずれて、どうにもシマラなくなるね。情けないねぇ。