「平和・ダカラ病」
「武装平和」とは、自国と隣国を信頼せず、半ば憎悪、半ば恐怖から武器を放棄しかねている意向上の不和である。
ニーチェ/ドイツの哲学者
●そういえば――
哲学者ニーチェの生涯は1844〜1900年である。その彼のコンセプトは、あのナチス指導者連中の基礎理論づくりに利用されもした。
●そういえば――
さまざまな時代の推移の中にあっても「平和な時代」が、どんなに価値あるものか論をまたない。
●そういえば――
「世界の警察」を気取るアメリカの――大統領候補者というトランプという男のガキガキしいスタンドプレイ発言の、その無軌道、脱線ぶりは目に余る。
加えて、北朝鮮のリーダー未熟若旦那の浅はかな言動と行動。
ひるがえって、わが国の政治のリーダーは……同質同根の腐臭がある。
●そういえば――
貴重な「平和」をひたすらこすっからく、そして居穢く食い荒らすドブねずみのような公務員(国会議員・地方議員)の繁殖が止まらない。
神戸の泣き喚き地方議員をはじめ「公金私物化」野郎たちの跳梁はあとを絶たない。
●そういえば――
「イクラとウニのひと口丼」(800円)に「大トロ4個」(1200円)など計6016円を政務活動費から支払ったという。その「千代田区議会・返還訴訟」の判決が3月中旬にあるはず――。それにしても、ケチな野郎がウヨウヨしてるなぁ。とにかくこの「見えすいた虚偽」の哀れで情けない「コジキ根性」――これは「平和・ダカラ病」デス!
●それにしても――
タカイチ総務相とやらの「放送法第4条」を理由にしたという「民放局の電波を止める」発言だが、心ある言論人、政治評論家、ニュースキャスターらが怒りのメッセージを発信した。アベ内閣の女性大臣たちの暴走発言はもうウンザリだが、あの女性議員たちのズレのひどさも「平和・ダカラ病」の一種だろうね。
●それにしても――
またぞろ「公明正大」であるべき「政治資金」の使途に関するスキャンダルである。タモガミとかいう男が、ン百万円という高級スーツと……をどうしたとかいう、どうにもこうにもいじましいうす穢い所業が暴露されてさ。とにもかくにも、卑しく浅ましくひたすらビンボーたらしい金銭感覚だねぇ。
そんな男に「日本国の命運」をとやかく言う資格なんてねぇだろうが。
●それにしても――
小庭の手作りの餌台にメジロの番(つがい)が来る。ヒヨドリがくる。キジバトがくる。ムクドリがくる。
メジロは行儀がいいようにみえるが、A・B2羽のうち(どっちがオスかメスか判別できない)1羽が餌を独占したがる。
ヒヨドリは餌を食い荒らして(器をひっくり返したり)行儀がわるい。
そうだよね、アメリカの共和党の大統領候補とやらのトランプ氏とやらも、アレ、どうしようもないねぇ。
こちとら「上品」のフレームの端っこにしがみついている者だけど、トコトン下品野郎を見ると、つい思わず「下品はやだねぇ」と居ずまいを正したりしてね、ハハハ。
あの男も「平和・ダカラ病(重症)」だね。
●そういえば――
「街は人が作る。その街はやがて人を飼育しはじめる」
とあちこちにくり返し書いてきた。
新宿歌舞伎町という街は、その典型といえるだろう。
JRラインの外側のタウンのような無味乾燥のビル街になる必要はないが、一般人がビビルようなヤバンな男たちがいまだにカッポしてるとは――何とも変わり映えのしない運命だねぇ。
なにしろ、歌舞伎町の戦後の歴史には「血生ぐさい抗争事件」が日常茶飯事だったから。昭和31年にオープンしたコマ劇場のクローズで、大きくその「体質」も変革すると思ったけど、また明らかに逆戻りだね。
街も、そして人間も、一度「しつこい汚れ」にまみれちまうと、その「汚れ」ときっぱり訣別することは出来ないってことか?
●そういえば――
東日本大震災から5年。
原発関連死1368人。福島県民なお9万9000人避難のまま――。
原発施設の機能はボロボロのていたらくだ。
東京電力の首脳者たちの責任追及問題は、やっと緒についたばかりだ。
実際にあの未曾有の災禍に巻き込まれた人々の悲嘆と苦渋――よく耳にする言葉に「福島の人々の苦しみがわかる」というのがあるが、しょせん凡人(フツーの人)には、現在の福島の人々の苦しみを確実にわかる――なんてことは、とても出来ないだろうと思う。
いまもって、行方不明者は6県で2562人。
愛する娘さんの行方を必死に捜し続けている父親の記事があった――。
(朝日新聞2016年3月9日朝刊「社会」欄より)
(朝日新聞2016年3月8日朝刊「第2東京」欄より)
ケイちゃんの目 ↓
3月10日と3月11日の鎮魂の思いと……。