芝・愛宕権現。年に一度の四万六千日詣の日。
ご利益を求めて女坂の石段を登る喜助とおみつ。
裾から覗く白いふくらはぎや丸い臀に、
後から登る喜助はごくりと唾を呑んだ。
小体な古手屋を営む喜助は、おみつと夫婦の契りを交わしてした。
だが、このおみつに南品川の呉服屋・大和屋の
放蕩息子・有次郎が横恋慕した。
百両の支度金を用意され、有次郎と祝言を挙げたおみつ。
生木を裂くように別れた二人だったが、
一年後愛宕権現で偶然再会し…(女坂男坂より)
書下ろし&オリジナル傑作時代小説集。
(文庫カバー裏より)
目次 |
第一話 |
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濡れそぼる |
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第二話 |
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十三夜の月が哭いた |
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第三話 |
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坩堝(るつぼ)の花 |
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第四話 |
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闇ン中の子守唄 |
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第五話 |
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花筏(はないかだ) |
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第六話 |
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無惨の浜 |
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第七話 |
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女坂 男坂 |
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