「社会&芸能・つれづれ愚差」第74回(通算184回)

日本三景・広島の宮島でシカのさばる
 世界遺産である宮島の厳島神社のシカが、このところ市街地にのさばり出て来て、町の人々と自治体も手こずっているとか。
 観光客が勝手に与える餌にワルナレしたシカたちは、餌をもらえないと、観光客が手に持っている弁当や紙袋さえ奪って食う。
 すでに、町や里へおりて来て、勝手放題に荒らし回る猿たちが増殖しているが――。
 そうだ最近、東京の町のあちこちに狸が出没すると話題になった。
 そういえば町中のマンションで、毒ヘビを51匹もこっそり飼っていたヘンな男もいた。
 そうでなくとも、都会には人間の皮をかぶったけものがバッコしている。
 「クマは眠れない」(東京新聞出版局)という本が出た。
 安らかな冬眠の場所を失ったクマたちは、生き永らえるための慣習を大きく狂わせているとか。
 小生はずっと「人間そのものが環境。環境そのものが環境」と折りにふれて言って来たけど、いまその肝心の人間たちが、とんでもない狂いを見せている。

与謝野経済財政担当相の元秘書の痴漢行為
 社会的地位も見識も教養も兼ね備えているはずの者が、「電車の中で女性の尻をなぜた」といった愚行で逮捕されるような事件が続発している。
 政治家の秘書だったり教師だったり、警官だったり、役人だったりと「まさか!」といった立場の者が痴漢(しれもの)にひょいと堕落する。
 たいてい、「酒に酔っていて記憶にない」とうそぶく。
 そんな愚かしい男の家族たち――親や女房や血を分けた子どもたちは、そんな軽率で愚かしいハレンチ漢を、どんな思いで迎えるのだろう。
 本人も、周囲の者も……ただ哀れだなあ。

警官の拳銃自殺
 最近でも、現職警官の拳銃自殺はいくつかあった。
 そして、海上自衛隊佐世保基地の護衛艦内での三等海曹(21)の自殺――。
 データによると、毎年、百人前後の自殺者があるという。
 「いじめ」に原因があるということで、福岡地裁は、国に責任ありという裁定を下した。
 毎年、百人前後の自殺者が出ているということそのものが、異常の証拠である。
 図々しく横暴なヤカラだけがのさばり、罷り通る世界なんて……戦時中の軍隊そのもの。マッピラだ。
 自殺などするまえに、脱出しろよ!

堀江貴文被告の弁護団4人が辞任して――
 「上告審では別の視点をもつ弁護士が必要との意見で一致した」と従来の主任弁護人人のコメント。
 何を考えているのかさっぱり分からない人たちよ。フン!

最低賃金27円増え、766円に
 「東京都労働局は今年度の最低賃金(時給)を766円とする方針を決めた」(8月26日・朝日新聞)とある。
 同日の東京新聞の太田誠一農相の秘書宅にからむ事務所費「2年で2345万円計上」の問題を取りあげている。
 この太田という男、かの悪ノリバカ集団「スーパーフリー」とやらの婦女暴行事件にからむハレンチ事件に「元気があっていい」といったイミの発言をしたトンチン漢だ。
 しかもつい最近、相次ぐ食品偽装事件に関して「消費者がやかましい」という暴言を吐いている。
 その彼の弁護をするつもりか麻生自民党幹事長は「やかましい」という言葉について見当違い大ハズレの解説をしたりして大笑いした。
 青森の加工会社が、中国産のリンゴを青森産と偽称していたのがバレた。ことのついでにまた、中国産のうなぎを愛媛産と偽称して……とウソつきごっこは泥沼化している。
 「ウソ八百」のアカで良心を窒息(ちっそく)させた人間は現世にはまだまだワンサといるぜ。



「嘘は雪の玉だ。転がせば転がすほど、手におえないほどに巨大になる」
――――ドイツの宗教改革者・ルター



 太田サンというヒトの鉄皮面も、自分で作った巨大化したウソの雪の玉に押し潰されるんじゃないの?
 農水相という名の担当大臣、ヘンなヒトばっかり。この際、農水相の文字を〔脳衰相〕と変えますか?

— posted by 本庄慧一郎 at 12:13 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第73回(通算183回)

当HPを訪問して下さる皆さまへ
 毎回、この本庄慧一郎の「社会&芸能・つれづれ愚差」に訪問して下さっている皆さんに、心をこめて残暑お見舞い申しあげます。

 このHPは2002年1月1日にスタートして、今回で通算183回になりました。
 データによりますと、毎日ン百人の方がアクセスしてくれているようで、感謝にたえません。
 ずっとマスコミの仕事(ラジオ・テレビCMなど)この10年余は時代小説や舞台の脚本を書いてきました。
 つねに聴取者・視聴者・観客、そして読者という大勢の皆さんを意識しての作業でした。けれどもこのHPでは従来の方々とは異なるさらに広範囲の皆さんと接することになりました。

更新ブログ2割未満/訪問者少なく面倒?
 このヘッドラインの文字は、総務省発表のデータを紹介した新聞記事のものです。
 つまり、現在、インターネットで公開されている国内のブログ(日記風サイト)のうち、月1回以上内容が更新されるブログは20%に満たないこと。自分の意思を発信したり、コミュニケーションの場としてブログを開設しながら、書きこみをやめてしまう利用者が多いことが浮き彫りになった――「月一回以上(更新)約300万/安定的に普及」と記事にありました。
 小生のHPは「週替わり」というキャッチフレーズにあり、それゆえになんとか自分で定めたルールを守ってきました。

ホームページの名のとおり家族の協力で――
 レギュラーの小説その他の文章は、長年の習慣で400字詰め原稿用紙にエンピツ書き。それをワイフがワープロ〔清書〕しています。
 当HPは、同様の生原稿を長女がパソコン処理して入力。
 HPそのものの設計・デザイン・加工は長男(デザイン事務所「Well Design」――エディトリアルデザイン、イラスト、グラフィックデザイン、Webデザイン、Flashアニメーション、音楽教材制作等)が協力してくれています。
 ということは、家族の協力があって、ということになるのでしょうか。

勝手なコトを書いていますが――
 予想以上に多く(広い範囲の)方々が「訪問」して下さって、そのデータを見るたびにうれしく、感謝しています。
 もちろん、それぞれに意見・異見はあろうかと思いますが、訪問して下さる皆さんの数が減ることもなく、どんどん増加していることは、なによりもうれしいです。

じかにお話したりお目にかかったことはなくとも――
 かつて、仕事でご一緒した人などに、いきなり「季節のお見舞い」というカタチでお手紙やお電話をよく差しあげます。
 皆さん、たいてい大歓迎してくれます。
 そして「HP毎回見ているよ!」というご返事も頂きます。もうひとつ「小説、読んでいるよ!」という言葉につい図にのってあれこれお喋りしてしまいます。

40年前に勤務した会社の経営スタッフとの再会
 いまの職業欄は「作家・脚本家」です。
 その前段階は「放送作家」でした。そのあと「コピーライター」として長く働きました。東京新聞「わが街わが友」にも書きましたが。この6月、銀座にあったD企画という広告代理店――S社長は亡くなられて、いまも矍鑠(かくしゃく)たる副社長だったHS氏を中心に、当時の主要メンバーで定期的に開催されている昼食会にお招きをうけ、大変にハッピーで楽しい思いをしました。
 40年も前に3年ほどコピーライターとして勤めた者を記憶していて歓待して下さる――こんなことはザラにありませんよ。この温情に心から感謝しました。
 HSさん、Kさん、Nさん、Sさん、Mさん(当日都合で欠席なさったHMさんとは電話でお話しましたが)……、同席した素敵なゲストのレディお二人……あらためて御礼を申しあげます。

プラスのこと マイナスのこと
 「タナからぼたもち」という俚諺があります。イミは「まるであり得なコト」でしょう。
 小生はいつも、「可能性という名の畑」を心してこまめに耕しています。そして、「心ある人」に対して、ていねいなプレゼンテーションをします。
 A級、一流といわれている方々は、たいていきちんとリアクションがあります。
 このHPでも何度か書きましたが、小生が芸能界で畏敬する方々――桂小金治さん・小沢昭一さん・熊倉一雄さんといった方々は、いつ、いかなる時もジェントルです。
 でも、人気者といわれる連中でも「失礼・無礼」が衣裳をまとっているような者がワンサといますね。つまり、ヒトリヨガリ、ザッパク、ドンカン……とんでもないヒトがいます。
 いえ、フツーの人の中にも「まじめ・人は良さそう」でも、じつは心根が病んでいたり、曲がっていたり、すでに腐っていたりする者もワンサといます。
 そんな者にかかわると、ロクなことがありません。
 とにかく、日頃から「可能性という畑を耕す」「心をこめてタネをまく」――きっとうれしい芽が出ます。そしたら、ていねいに育てます。
 政治や社会にとんでもない狂いがあろうとも、やはり一度こっきりの自分の人生――なんとかナンセンスなロスを排除して、納得できるものに仕上げたいじゃないですか。

これからもどぞよろしく
 あらためて申しあげます。
 毎回、このHPを訪問して下さっている皆さん、心からどうもありがとうと申しあげます。
 皆さんのこれからの毎日が、快く心楽しいエピソードで彩られますように祈っております。



 オリンピックは――ひたすら「勝ち進むこと」を目標とする。
 人生は――おのれのペースを守って、「Never give up」とつぶやきながら、自分らしく歩き続けることに本義がある。
 とりわけ、高齢者の皆さん、そして明日をめざして生きる若者諸君、がんばって下さい。
08年8月22日 / 爽秋を待ちながら――本庄慧一郎


— posted by 本庄慧一郎 at 01:01 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第72回(通算182回)

スクラップブックの中の切りぬきから
 「疑似科学――じっくり考え、疑い続けよう」池内了(とおる)総合研究所大学院教授/宇宙物理学。という先生のコラム。(08年8月7日/朝日新聞)
 その文章のオープニング部分を紹介させて頂く。

「今、さまざまな「疑似科学」(ニセ科学)が流行(はや)っている。疑似科学とは、科学のようなふりをしているが科学ではないもののことである。
 血液型で性格がわかるというのもその一つ。両者の関連は、科学的にはまったく証明されていない。だが日常、当然のように使われているし、なかには血液型で社員の配置を決める会社もあると聞く。
 「水からの伝言」も話題になった。水に感謝の気持ちを込めて冷凍庫に入れればきれいな結晶ができ、悪態をついて入れればいびつな結晶しかできないという。水はそんなことはお構いなしに結晶化するだけなのに。
 「スピリチュアル」がブームだそうだ。初めに通常の道徳を語って信用させ、やがて霊だの気だのを持ち込み、実証できない世界に誘い込んでしまう。心を騙(だま)す巧(うま)い手だ。
(後略)」


 それにしても、安易でムセキニン、とことんいいかげんな占いめいたモノがやたらバッコしているが、この愚かしい流行をテレビや雑誌などがせっせと煽り立てているのが不快だ。

ニュース情報ワイド番組の「きょうの運勢」
 そして「愚にもつかないアレコレ」をイケシャーシャーとのたまう。
 だいたい、女性週刊誌あたりが売りにしてきた「占いもの」だが、最近はニュース情報番組でものさばっているのだ。
 いや、「批評性と信頼」を基本とするメジャーな新聞(たとえば朝日新聞)にも「あす・あさっての運勢」などというコーナーがある。
 星座占いという形式で、「おひつじ座――模様替えが幸運の呼び水に」とか、「しし座――ダメモト精神が幸運を呼ぶ」などとひたすら他愛ない。
 迷信・狂信といった領域に踏み込むようなことはないものの、「こんなモノが何の役に立つのか」とついイライラする。

松本サリン事件にまつわる訃報
 この8月5日、〔オウム〕にかかわる犠牲者、河野義行さんの奥さん澄子さんが亡くなった。
 この受難については、ただただその原因と加害者たちに怒りをおぼえる。

「迷信は、下劣な魂の持主たちに可能な唯一の宗教である」
フランスの哲学者/ジュベール


「迷信は、恐怖と弱さと無知の産物である」
プロイセン国王/フリードリヒ


酷暑8月の北京オリンピック
 スポーツや本来のオリンピックを否定するつもりはない。
 しかし――そこに立ちのぼる熱気に隠蔽された、危険で愚かしい国家主義の毒素が密かに醸成されていることを感じる。

「世界のファッショたちはおしなべて道徳屋である。彼らはすべて風紀屋である。(まず)服装まで妙な制服にしたがる」
哲学者/戸板潤「検閲下の思想と風俗」




 きょうは8月15日――1945年8月15日、日本は戦争に負けた。
 民主国家として再出発した。それから63年。
 どんなことがあろうと、この平和をないがしろにするような愚かしい過ちを犯してはならない。
 63年前の8月15日も「酷暑」だった。

「戦争というものは、もっとも卑しい罪科の多い連中が、権力と名誉を奪い合う状態をいう」
作家/トルストイ

— posted by 本庄慧一郎 at 11:30 am  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第71回(通算181回)

08年8月7日(木)PM11:15、書斎34度
 エアコンのスイッチを入れない。温度はPM1:15現在、34度。
 扇風機のみで、原稿を書く。
 過ぎた冷房は、反社会的(CO2の問題等)であるし、からだによくない。
 暑いといえば暑いが、かといって耐えられないほどのモノではない。
 小説は、次回作の構想をねる。
 そして、小説以外の〔企画〕を考える。
 親しい人への暑中お見舞いの電話を入れる。
 ご恵贈いただいた何冊もの本を心のままに読みふける――。

オモシロイ言葉のあれこれ
 「故事名言辞典」の頁をくる。
・「螻蛄才」(けらさい)を見つける。「螻蛄芸」(けらげい)ともいうとある。
 つまりケラという虫は、飛ぶ・よじ登る・泳ぐ・穴を掘る・走るといった技能を持っているが、いずれも大したモノではないという意味とか。
 ハハハ……なんて笑って、これってオレのことかなあと考え込む。

・「肉鍋が煮立っているうちは友情が続く」イギリスの詩人/ワイルド。
 つまり――バブルな友だちのことですよね。
 ぼくの場合、もともとアブク銭で浮かれ遊ぶコトはなかったし、これからもまったくあり得ないから、ヘンテコな友人はいないもんネ。

「売れスジ商品・死にスジ商品」
 魚を扱う市場では、アジ・サバ・マグロなどのおなじみの魚を「売れスジ商品」といい、鮮度も味も申し分なくても、なじみも人気もない魚を「死にスジ商品」として敬遠されるとか。
 つまり練り物などに加工されるか、肥料などに処分されるかですって。
 格差社会というけれど、「死にスジ商品」に分類されたら、人間としてはたまらないなあ。
 でも、自分からあえて、その穴ぼこに落ちていく者もいるのは、どうしたことかねぇ。



・「時のたつのが速いと思うのは、人生というものがわかってきたからだ」イギリスの作家/ギッシング。
 時のたつのが速い……とつくづく思う。けれど、人生というものがよくわかって来たとはとうてい思えない。
 でも、先日(7月29日)、43年前(つまり、昭和40年!)それまで民放ラジオ・テレビのいわゆる放送作家を生業をして来て、あるきっかけからコピーライターをめざして、広告代理店Nの募集に応じた。
 さいわい、一発でパス。それまでの放送作家業の経験をフル活用して広告企画・コピーなどの仕事を始めた。
 このNという広告代理店には、愛称「ヘイさん」と呼ばれている小柄な男がいた。清野平太郎というこのヒトが、のちの半村良さんだった。
 上司のO・Iさんはいいヒトで、いろいろ「人生と仕事の示唆」をもらった。
 しかし、その会社Nは1年足らずで自主退社。
 次に銀座7丁目にあった広告代理店D企画の募集で入社。(この会社はその後合併してA・D・Kになる)
 業界ベスト10にランクされる若い会社で、新米のコピーライターとしては高給(?)で迎えられる。
 実は当時、結婚を目前にしており、ワイフ(になるヒト)の母親から、チラと「出来れば、きまった収入のある仕事を」と言われていたこともあっての〔意欲的な挑戦〕でもあった。
 「コピーライター業」は初心者のようなものだったが、U・Kというディレクターとのコンビで、カメラだのタイヤだの、クルマのメーカーだのと、まあ、よく働いた。
 記録を調べると入社1年後の1966年頃から、いくつもの賞をもらっている。
 そのD企画では、制作部長にしてもらったり、「望田(本名)ルーム」という十数名のスタッフを動かす仕事もした。
 しかし、3年余りで退社して、フリーという立場で仕事を続けたが――実に居心地のいい会社だった。
 それからざっと40年。ひょんなことから、当時の副社長Hさんがずっと続けてきたという懇話会にお招きを受けたのである。
 当時の重役の皆さん(社長のSさんは亡くなられたとか)が七八名、変わらぬ交流を続けておられる集いで、勤続年数もわずか、貢献度もさしたることのない小生にとっては、光栄なお招きであった。
 栄枯盛衰、浮沈の激しいこのギョーカイ、ましてや広告代理店の制作スッタフの出入りは目まぐるしい。
 にもかかわらず、40年という長い歳月を超えて、小生ごとき者を記憶していて下さったこと、そして功労のあった方々との同席で親しく歓談させていたことなど……素直に感激、感謝いたしました。
 この近辺のことは、東京新聞連載コラムの第11回銀座篇にも書きましたが「人生での心うれしいこと」というのはこういうことだと思いました。
 まだ小生としては「人生とはどういうものか?」なんて不明ですけど、でも、じんわりと心が温もるエピソードを頂戴すると、ほんとうに心の底から「ありがとうございます」というコトバが出て来ます。

 ま、小生などは冒頭の「螻蛄才」のような者ですけど、とにかくマジメ(!)にやって来たので、いまその〔利子〕のおかげで、快い思いを味わえるのだと思っています。(注、現在の書斎の温度は34・5度です)

いずれこんな立てカンバンが出るかもね
「落石・痴漢・羆(ヒグマ)、ゲリラ・濁流に注意!」

— posted by 本庄慧一郎 at 01:37 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第70回(通算180回)

●パート1
無自覚・無責任・詭弁・空っとぼけ
 いま、庶民は例外なく疲弊している。
 食糧自給率39%という事実を放ったらかしにして、〔政治〕そのものが根なし草のように浮遊している。
 会社員諸氏は現在の雇用状況に不安を募らせている。中小の商工自営業者はとうに疲弊している。農業や酪農業を営む人たちはすでに窮地に追い詰められている。
 パートやアルバイトで家計を助ける主婦や、やむなく自立への道を探る過程の若者たちは、先行不安の迷路をさまよっている。
 せっせと働き続けてやっと安楽の時を願っていた者たちは周辺事情の大変化に対して、不安を怒りに変えて立ちすくんでいる。
 そして、将来に備えての基礎力創造に努めているはずの学生諸君は目標への意欲や情熱を喪失して沈滞している――。

 現在の社会的状況は、否も応もなく政治の劣化そのものが原因していると断言できる。
 50年余に及ぶ一党支配の構造はまぎれもなく根腐れを起こしているということだ。
 役人といわれる者たちと、そのOBとやらの公金・税金の食い荒らしを改めずしての増税論に我れ関せずの愚かしい選挙民にもとことん怒りをおぼえるね。

●パート2
イチロー選手の快挙と奥さん弓子さんのこと
 小生の本名はイチロー(市郎)ということもあるけれど、米リーグ・マリナーズのイチロー選手に親しみを持っている。
 彼が結婚した福島弓子(旧姓)さんはTBSのアナウンサーで、1年間(月〜金)の生ラジオ番組をご一緒したことがある。
 明るく闊達なレディで、文句なしに素敵なレディだった。
 赤坂TBSのスタジオの毎日午後10時スタートの生放送の「好奇心の大統領」という番組だった。企業トップや経営陣に、一歩先んじている社会人先輩諸君をまじえ、就職をめざす学生諸君とのディスカッション番組で、パーソナリティにはジャーナリスト嶌信彦氏、経営コンサルタント植山周一郎氏がつとめた。
 弓子さんの存在は大変チャーミングだった。
 当時のスタジオでの彼女のスナップ写真は山ほどある……。
 で――、お話は旦那さまのイチロー選手のことだが。
 「ヒット3000本記録」はほんとうにスゴイ。
 彼のコトバとして「小さいことを重ねることが、とんでもない所へたどり着くただ一つの道だ」(東京新聞7月31日「筆洗」)と紹介されていた。
 イチロー選手のプロとしての勘の鋭さや、したたかな根性や、当然、打撃の瞬間に見せるあの瞬時の判断とテクニックにはただ驚嘆している。
 同じ〔瞬間芸〕ではあっても、テレビに右往左往する安っぽい芸人たちの〔瞬間芸〕とはとことん異なる〔個性の魅力〕がある。
 それともうひとつ――結婚以後、けっして顔や姿を見せない奥さま弓子さんも、やっぱり賢いレディなんですね。
 どうぞお幸せに。

●パート3
人生は世界でたった一枚の独自の布
 このトシになると結婚披露パーティなどのスピーチを依頼されることも多い。
 そんな時「それぞれの人生は、世界でたった一枚の布を織り上げるのに似ている」などと申し上げる。
 つまり「運命とか寿命などというタテ糸に、快いエピソードのヨコ糸でていねいに自分独自の布を織り上げる」ということです。
 人生なんて、放っておけば「まさか!」とか「何で!」とか「冗談じゃない!」とかいったマイナス事象は続々とヒン発する。
 だからこそ楽しいことうれしいこと、忘れ難い快いことを求める。
 それらのプラスのエピソードを自分の力で紡ぎ出せない人は、満足な布を織り上げることはできない。

 とにかく、ひどい世の中になった。
 その濁流に巻き込まれないように、日々、こまやかな心くばりを怠るまいとしみじみ思う。

 自慢げに聞こえたらヒラにあやまりますが、小生は、金もうけはヘタクソですけど、でもいつも、どきどき・ワクワクするようなエピソードのタネはせっせとまいています。それで、そのタネは全部が全部とはいきませんが結構な確率で芽を出して育ちます。
 いまも……そうだなあ、三つ四つの〔快いエピソードのタネ〕が新しい芽を出していますよ。

— posted by 本庄慧一郎 at 11:36 am  


*** お知らせ ***
自主CDを制作
21.1:130:128:0:0::center:0:1::
平和を願う歌
「鳥になれたらいいね」
総合プロデュース:本庄慧一郎
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