「社会&芸能・つれづれ愚差」第141回(通算253回)

人間、しょせんは金まみれ・欲まみれの卑しい生物?

 「ひとは、欲望に手と足が生えた生き物さ」(言い回しが不確かですが)というようなことを言ったのは井原西鶴。
 それにしても、カネ・かね・金の世の中ですねぇ。
 政治とカネに関わるスキャンダルは数限りなくて……もう、うんざり。
 最近では〔子ども手当て〕に関する国会議員の発言で、所得制限として「年収2千万円」なんてコトをほざいていたのがいた。が、現実の庶民の生活の内実を分かっていないね。その大ズレ阿呆顔が忘れられない。
 天下りだの隠れ天下りだのと、公金食い荒らしゴキブリ役人は、自公政権の産物だが、この金欲ゴキブリ、まだごっそり生き永らえているもンねぇ。



 それにしてもハトヤマさん。実の母親から毎月千数百万エンとやらを与えられていて……よく知らなかったなんて、ねぇ!
 オザワさんなる人物も、カゲの実力者だの剛腕だのと聞いたふうなコト言われているが、カネとのことではまるでダーティだね。
 その根っこは野党になってウロチョロする連中とつながっているようで、〔野党のじいさんたち〕も堂々と糾弾しないのも……見えすいてるね。



 そういえば、かのタイガー・ウッズなる男は、〔複数の愛人〕とのスキャンダルでオロオロしてるねぇ。
 それもこれも、身に過ぎたアブク銭の副作用だというコトさ。
でもね、徳川家第11代将軍・家斉なんて男はざっと40人の側妾を置いて、なんと55人の子を産ませているものね。ケタが大違い。努力(!)が足らないねぇ、ウッズ君。(と書きながら、そっとウラヤマシイと呟く)
 ロシアの作家ドフトエフスキーは言ってるよ。
 「金こそは――取るに足らない人物を、第一の他位に導いてくれる唯一の道そのものである」とね。
 ウッズ君はおカネ儲けはうまかったけど、自己マネージメントがヘタクソだったのね、きっと。(どうでもいいコトか!)
 もうひとつ、ドフトエフスキーおじさんの言葉にこんなのもあるゾ。
 「金は鳩と同じで、飛んできたかと思うと、またすぐに飛んでいってしまうものだ」
 やっぱり、姓名が姓名だから、あの鳩山さんの家に集まって来た鳩は、特別なんだな、きっと。
 ――それにしても、日本の俚諺にこんなのがありますよ、ご同輩。
 「金があればバカも旦那」(旦那は首相の誤植ではありません。念のため)



 さらにもうひとつ、それにしても「思いやり予算」なんて奇妙な名目のぼう大なおカネがゼーキンから使われているとか・・・・・・ああ、金まみれ日本の醜態よ。



 豊かなように見えるのに、中味はとことん貧しい2009年――サヨナラ!

— posted by 本庄慧一郎 at 01:15 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第140回(通算252回)

ジングルベルがうるさい季節は大キライです

 商売ガラということで、本屋さん(新旧を問わず)よく訪問してあれこれ買い求めます。(つい先日、大量の本や雑誌を整理したばかりなのに!)
 でも、本ダナの整理をすると、かえって大切な資料本が行方不明になってウロウロと探し回ったりするのでアリマス。
 せっせと本を読み、せっせと仕事(書く)する毎日ですが、その一方で、よくシバイを観にでかけます。これは趣味ではなく仕事のための〔エネルギー補給〕で、当然のアクションですが。
 

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   模様替えした書斎








 10月以後の主な観劇メモから。(来年初頭の予定をふくむ)



2009年
10月12日 前進座公演 《或る「小倉日記」伝》 前進座劇場
10月18日 歌舞伎公演 《京乱噂鉤爪―人間豹の最後―》
                 (松本幸四郎)国立劇場大劇場
11月18日 前進座特別公演 《法然と親鸞》  (嵐圭史)青山劇場
11月24日 テアトル・エコー138 《お手を拝借》恵比寿・エコー劇場
12月12日 劇団道化座二人芝居 《幸福》 座・高円寺1
12月15日 歌舞伎公演 《頼朝の死/一休禅師/修善寺物語》
                  (中村吉右衛門) 国立劇場大劇場
12月15日 祝 卒寿 《生きもの 金子兜太の世界》上映会+トークショー
                 (金子兜太・小沢昭一・永六輔) 紀伊國屋ホール
12月19日 明治座12月公演 《最後の忠臣蔵》 (中村梅雀) 明治座
12月25日 歌舞伎ルネッサンス公演第5弾 《加賀美山旧錦絵》
          (朝丘雪路・浅利香津代) みらい座いけぶくろ
12月28日 前進座初春特別公演 《双蝶々雪の子別れ》 総ざらい 前進座劇場
2010年
  1月3日 前進座特別公演 《出雲の阿国》 前進座劇場

VTR鑑賞
         文化座 三好十郎作「おりき」鈴木光枝主演
         民芸  三好十郎作「ゴッホ小伝 炎の人」滝沢 修主演

そして、戯曲を読む。
         井上ひさし作「組曲・虐殺」

— posted by 本庄慧一郎 at 11:38 am  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第139回(通算251回)

物書きの休憩タイム

 原稿執筆は原則として午前9時スタートとしている。
 この10日ばかりは、時代小説のひと区切りで、〔ある企画〕に挑戦している。(このあとは再び時代小説文庫の新作に取りかかる)
 その企画のまとめのために、時代小説とは異なるデータ漁りをする。
 タバコなど喫わない小生にとっての気分転換としては、現在進行形の仕事とは直接関係のないデータ本の頁をめくることは楽しいのでアル。



 来年は2010年――ということで、ふと「日本人物在世年表」(吉川弘文館)で100年前(明治43年――45年は大正元年)の頁を開いた。
 ちなみに前年明治42年4月には、新宿中村屋開店。6月両国国技館開館、森鴎外の「ヰタ・セクスアリス」発売禁止。そして12月には山手線品川〜田端間、さらに池袋〜赤羽間開通という記事がある。
 明治43年1月には七里ヶ浜で逗子開城中学のボート部員13名遭難死事故。11月には、南極探検隊白瀬中尉ら開南丸で出発とある。



 では、ここで、明治43(1910)年現在の有名人の年齢を抜すいして記そう。
 芥川龍之介19/石川啄木25/北原白秋26/若山牧水26/竹久夢二27/
永井荷風32/与謝野晶子33/島崎藤村39/夏目漱石44/森鴎外49/乃木希典64/東郷平八郎64/山縣有朋73/大隈重信74/板垣退助74/徳川慶喜74/



 さらに、この年(明治43年)に生まれた人を「同い年事典」(新潮新書)でしらべた。
 2月に山村聰。3月に黒澤明・坊屋三郎。7月に松本白鸚・阿部九州男。10月に渡辺はま子などなど……じかにお目にかかっている方も大勢いらっしゃる。



P・S
 本年は「内藤新宿から230年余〜新宿コマ劇場クローズ(08年)まで」というノン・フィクション物をまとめた。
 2010年初頭、東京新聞出版部から出版予定。

そして
 昭和初期(1926年〜)に材をとった舞台脚本もまとめた。2005年にテアトル・エコーで上演して好評を頂いた「大都映画撮影所物語」のシリーズ篇といえるモノで、日本映画のサイレントからトーキーへと移行する昭和初期を背景にした物語であります。上演劇団はさて――?



 12月の異名は師走。でもぼくは「春待月」という呼び名が好きです。
 願わくば――まじめに、つましく暮らしている人々にわけへだてなく心なごむいい春が来ますように!

— posted by 本庄慧一郎 at 12:53 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第138回(通算250回)

愛読書が迷い子になる

 もの書きとしての資料本は〔増殖〕する一方であります。
 放送作家→コピーライター→そして現在の時代小説の仕事とそれぞれ資料本は水と油ほどに異なる。
 もうひとつ、当初から終始一貫しているコレクションに、演劇・映画(芸能)関係のモノもワンサとある。
 仕事場の書斎以外の部屋も本の山なので、先月あたりから思い切って大量処分したのであります。
 それで――そのあと本の大移動などをやるのですが、こんどは愛読書や当面必要な本が行方不明になってしまい、発見するまで、ゴソゴソ、イライラ……発掘作業に努める始末なのです。
 時代小説書きとしての小生としては〔3−S〕つまり、周五郎(山本)・正太郎(池波)・周平(藤沢)というお三方を畏敬しており、折にふれその作品を熟読玩味しているワケですが、当然、お三方の作品はすぐ取り出せるタナに置いてあります――が、それでもやはり、行方不明になったりします。(ちゃんと戻さない!)

藤沢周平さんのエッセイ集「ふるさとへ廻る六部は」のこと

 藤沢周平さんは練馬区大泉にお住まいで、西武池袋線大泉学園の北側。
 小生の仕事場は南側でした。駅近くにおなじみの喫茶店があって……なんてこともありました。が、それはそれとして……。
 先日は本の整理のあと藤沢さんのエッセイ集「ふるさとを廻る六部は」をあらためて読もうと探したのですが、これが見当たらないのデス。
つまり、ここで引用されていた「ふるさとを廻る六部は気の弱り」というのはダレの句だったのか?ということが気になって、ずっと〔ホン探し〕に努力していたワケです。
 2日……3日……4日……と捜索を続けて、遂に発見!そのカンゲキと満足感は筆舌に尽くし難い、なんてオーバーですよネ。
 でも、この五・七・五を「検索/名句秀句」等で調べたりとあれこれ作業したあげくのことで、〔発見〕は大カンゲキだったのデス。
 ――で、「ふるさとを廻る六部は気の弱り」はダレの句か?というと「古川柳」ということを確認しました。



 ゴルフは嫌い。競輪・競馬はやらない。マージャン駄目。バー・クラブは大のつくほどキライ。温泉やグルメはめんどうくさいし、そういうもののカネはない。
 映画・演劇(あらゆるジャンルのもの)、音楽は大好きでせっせと出かけるが、コレは仕事と関係大ありで趣味とは言えない。
 要するに毎日をチマチマしたことで過ごしているつましく、いじらしい男なのデス。
 でも、このことをきっかけに周平さんのエッセイを3冊、再々読!
  「ふるさとを廻る六部は」(新潮文庫)
  「周平独言」(中公文庫)
  「小説の周辺」(文春文庫)
  「検索/名句秀句」(小学館文庫)



P.S―1「ふるさとへ廻る六部は気の弱り」。
 ご存知のように霊場をめぐり歩く六部(巡礼)も体力・気力のおとろえを感じてか、それとなく ふるさとに近いあたりへと立ち戻ってくる――というコト。
 じんわりと心にしみる五・七・五ですねぇ。

P.S―2
 今年もいつくもの訃報に接しました。
 とりわけ、直接にかかわった人への思いもあって――。
 加藤和彦さん(元フォーク・クルセダーズ)森繁久弥さん、水の江瀧子さん、そして、飯野知彦さん(デューク・エイセス)。
 ご冥福をお祈りします。

P.S―3
 12月22日刊で学研M文庫「奈落の銀次始末帖 しぐれ月」が出ます。→詳細はこちら Link
>

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 書店には12月10日頃に並ぶようです。
   リサイクルエコの原点ともいえる糞尿処理業者――江戸城のトイレから大名・旗本たち、そして長屋の庶民たちの共同トイレの面倒をみる男・葛西の権九郎も、弱き者を助ける奈落の銀次に協力し、ユニークな知恵を駆使してひと役買うというおハナシです。乞うご期待。

 そして、2010年1月は、内藤新宿〜新宿コマ劇場クローズまでのノンフィクションもの。(東京新聞出版部)2月は「華屋与兵衛人情鮨 川千鳥夕千鳥」(廣済堂文庫)などなどの予定。

蛇足―4
 千とン百冊というホンを整理処分してすぐに、荻窪の笹間書店で10余冊のホンを買い込みました。〔意欲と反省〕が同時進行しています。

— posted by 本庄慧一郎 at 02:35 pm  


*** お知らせ ***
自主CDを制作
21.1:130:128:0:0::center:0:1::
平和を願う歌
「鳥になれたらいいね」
総合プロデュース:本庄慧一郎
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