おかげさまで、拙著「新宿今昔ものがたり/文化と芸能の三百年

さまざまな方から頂いたハガキ、お手紙……中には原稿用紙で三十枚以上はあるかと思われる「大論文」もあります。
内容としては拙著でもふれた「昭和初期の大恐慌」の部分についてさらに詳細に書かれたりしている「労作」になっています。
ここであらためて、お手紙を下さった読者の皆さんに心からの御礼を申しあげます。
新しいノン・フィクションものの企画を進行中です
猛暑酷暑といわれていた頃から、「次はこんな企画で」と進めていたモノがあります。
かつてコピーライターなどをやっていたこともあり、たいていはまずおのれの行動指標になるべきスローガンというべきか、キャッチフレーズというべきか……そういうフレーズを作成します。
今回はとりあえず「来世極楽&現世招福」!!
そして取材先は東京都市圏内にある大規模墓地デス。
すでに「五十万の御霊が眠る――」と表示されている多磨霊園をはじめ、築地本願寺和田堀廟所、そして雑司が谷霊園、さらに新宿区の源慶寺と多聞院、中野区上高田の功運寺などなどを馳け廻りました。
有名人・著名人の墓所墓碑を訪ねて――
従来の墓所・墓碑めぐりのホンは、いずれも素っけなく、ぬくもりがない。
親しみがもてない――このところ「墓マイラー」とよばれる奇特な方々が急増しているということなので、その方々に「なるほどねぇ」と言われるぬくもりをもった内容のホンを作る、というのがコンセプトです、ハイ。
その目的はともかく、やっと秋らしくなってきた広大な墓地はいずこもワルハシャギするばかりの人間の姿はなく、なんとも気分さわやか。そして、「ぜひあの方、この人の墓を――」という思いを果たして、じっくりと掌を合わせて、カメラのシャッターをきりました。
それからが、本庄慧一郎流の個人作業もあれこれあって――。
とにかくきっと読者の皆さんに「なるほど!」と言って頂ける内容になりそうです。
●追伸――
前回に続いてのむかし作った五七五
(本格俳句ではなく、これは「とうきょう暮らしっ句」なんてモノです)
1997年秋8句
短日や無知蒙昧の大臣の眼
生き急ぎ死に急ぐ人よ空(から)の蝉
友が逝く幸せもどき梅もどき
末枯(うらが)れの風の行方よ野良の猫
バイオレンス映画疎まし茶碗酒
淫売婦に見える女ばかり夏果つる
接吻という言葉ありけりちちろ鳴く
喧噪と虚の町捨てていのこずち
―― 一露
ケイちゃんの目 ↓
バンザイをする宇宙人?(東京芸術劇場のパイプオルガン)