「社会&芸能・つれづれ愚差」第198回(通算310回)

2011年・思いとコトバの落ち穂拾い
 
 「父は世襲反対だった」「核放棄する可能性は低い」「北の生活向上 弟に期待する」(北朝鮮の金正日総書記の長男正男氏/東京新聞)――近隣諸国との関係調和という要点をしっかり配慮しないと日本という国の安定は危うい。一にも二にも平和を、だ。



 「単身世帯4割の足立区」「全国で相次いだ高齢者の所在不明問題の発端となった足立区――」「絆づくり部新設」(東京新聞)この種の政治社会問題については「いままで何をやっていた」とか「つまりいままで何もやっていなかったじゃないか!」という苛立ちをいだく。
 歴代政治家たちの怠慢は現在進行形である。
 「政治と金」というマイナス事項でウロウロするだけの現況――愚かしい。



 「銀幕繁盛/喜べぬ内幕」「興行収入最高だけど――割高3D特需」「街の映画館激減――観客増・目標に届かず」(朝日新聞)
 いわゆる「シネコン」の開業ラッシュに反比例して街の映画館は激減したという。言ってみれば大型ストアが街に進出して、地元はシャッター街としてさびれ果てた――ということだね。それと「3D特需」という現象だが、関係者でさえ「3D興行の牽引力がもつのは数年の間だけだろう」と言っているとか。「特需」は「バブル」と訳すこともできるな。



 ある新刊雑誌の取材で高島平という地に出かけた。某企業を訪問取材するためだ。目的地は都営三田線高島平駅から新河岸川を徳丸橋で渡ってスグだ。川越の伊佐沼を水源とする新河岸川については文庫書き下ろし小説第4作目「斬妖剣死楽狐十郎」でこまかく書いた。
 もちろん、川越水源地近辺は踏査しているが下流の板橋付近は初めて。取材目的の企業は新河岸川とその先の荒川の間の地域にあったので、荒川河川敷の広大な風景ものんびり楽しんだ。さらにこのあたりが日本の砲術のパイオニア高島秋帆に縁のある徳丸(かつては徳間が原とよばれていて、菅原道真に関する神社や地名が多い)であることも、さらに興味をかきたてられて、1800万画素のカメラであちこちを撮った。
 もうひとつ、高島平団地が現在、多摩や新宿戸山と同様に単身高齢者問題をかかえている団地であることをあらためて思った。



 「性犯罪者にGPS案」「監視して再犯を防ぐ狙い」(朝日新聞)
 GPSとは全地域測定システム――人工衛星の電波で現在居る場所を明示するメカのこと。このメカを犯罪経歴のある者の身体に付けさせて、犯罪をくり返させないようにするというワケ。それにしても40代50代といったオトナたちのこの種の犯罪は多い。情けないとか、哀れとか、みっともないとか、感想はいろいろあるが、つまりは「ありのまま……ぶっちゃけたひとりの男として」すんなり帰れるベースキャンプ(家庭とか)を持たない者がワンサといるというコトだと思うね。外に出れば「紳士」という仮面をかぶって家に帰ると「非寛容な暴君」というのも手に負えないが、その反対に家では「よき夫、よき父親」なのに外に出ると「卑しい痴漢」というのも、どうしようもないねぇ、ご同輩。

  春よ春 現世(うつしよ) 醜い仮面劇  ―― 一露



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春を待つ池と水鳥

(石神井三宝寺池/吉祥寺井の頭池/杉並善福寺池)

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— posted by 本庄慧一郎 at 04:04 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第197回(通算309回)

2011年・思いとコトバの落ち穂拾い
 
●「中国GDP日本を抜く」の新聞の大見出し。3年ぶりの2ケタ成長とか。アメリカに次ぎ2位確実という活字。
 その内情は「高度成長のなかで貧富の格差が固定しつつあり、消費のすそ野は広がらない」である。
 ウン!日本でも、政治家たちの昼メシはン万円のメニューだが、若者たちは一杯¥280の牛丼だぜ。

●政治資金としての公金を、クラブやスナックや、はたまた〔Tバック居酒屋〕などで浪費している政治屋(!)がウロウロしている。億という税金還付金とやらを当たり前のようなカオでふところにする者と、うさん臭い政治献金の処理でワサワサとゴソゴソと画策するジジイと……まったく情けないヤツラばっかりだなぁ。
 一方では「タイガーマスクのブーム」とかね。大昔のギリシャの作家・アンテファネスは言っている。「貧困は礼儀作法の教師なり」と。でも金欲に心の根っこを腐らせた者は、人間らしい学習は一切しないね。

●「未熟」と「不熟」の違いとは――未熟はやがて時がくれば熟するが、不熟はいつまでたってもそのままで枯れるコトとか。そう、夏から秋にかけてワンサと実をつける青い柿の実のほとんどは青い実のまま、地べたに落ちるものなぁ。
 気の利いたゴリラやオラウータンは学習するが、屁理屈・小理屈で偽装した卑しい人間たちには学習するという営みはゼロだね。

●雪が降りつもる景色をわざわざ金を使って眺めを楽しみにゆく者がいる。しかしその雪のために生活を災いされ、またその除雪作業のために苦しい労働を強いられる、または落下した雪塊の下敷きになって命を失う者もいる。さまざまな事情があるだろうが若者たちよ、故郷に立ち戻って、生まれ在所や愛する者たちのために役立つことを考えてやってくれ。

●今日という日は一回こっきりの時間でもある。若い時代にムダにした時間は、将来の負債として残ってゆくんだよ、若者よ。
 いまという時代は若者たちには意地悪で冷酷でもある――けれどだからといってたったひとつの自分の人生をないがしろにするのは、どうしようもなく愚かしいぜ。
 「人生における逆風」はいつの時代にもだれの人生にも必ず吹きすさぶ。投げるな、ふてくされるなよ、若者よ。
 きっと眩しい場所に立てる……と、とにかく前に!へこたれるな若者よ。


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石神井三宝寺の冬/いつもの散歩コース!

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— posted by 本庄慧一郎 at 11:58 am  

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原作・脚本/本庄慧一郎
イラストレーション/中野耕一
  ナレーション/石川麻子
ディレクション/�螢ぅ瓠璽献侫.�トリィ
プロデュース/�詼湘調覯莠�




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— posted by 本庄慧一郎 at 02:01 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第196回(通算308回)

年末年始と〔商売柄〕と時代劇
   テレビ・ラジオ、そしてCF制作、さらに時代小説などを生業として暮らして来た。そのせいで、きまってセカセカとスケジュールに追われる年末年始がキライである。
まず、ふだんからずっとオメデタイような奴らがはしゃぎ狂っておめでたがる風景が大キライで、どうしたってソッポを向く。
 とは言え、年末年始には「忠臣蔵物」をはじめ、とくに「時代物」が並ぶので出来るかぎり腰を据えて観る。

「テレビ時代劇風前の灯」(2010・12・15東京新聞)
   現在の「鬼平シリーズ」は良質の作品であることに異論はない。
 ぼう大なシリーズ作品の当初からのプロデューサー故市川久夫氏とは親しくして頂いたし、「鬼平」に関するご著書もあれこれご恵贈頂いた。
 そして現在の能村庸一氏も存じあげているし、大著「実録テレビ時代劇史」も精読している。
 このところ劇場映画として「十三人の刺客」「桜田門外の変」「雷桜」「武士の家計簿」、そして 「最後の忠臣蔵」などの時代物も目立った。それなりに力の入ったモノに好感がもてた。
 しかし、「テレビの――」となると、どうしても落胆がつきまとう。年末から年始にかけてのテレビ時代劇には、総じて不満が残った。

「見た目」はそれらしいが、「声」と「せりふ」が――
   「制作費削減」の折から、時代劇としての「見た目――風格」ある場面を作ることは困難だろう。その点、どの作品もよく頑張っている。が、その仕上がりは、しかしどれもこれも脆弱で、不満が残る。
 まず、俳優たちがすべからく「軽い」のである。
 ずばり「せりふ」に「肚」がない。「声」に「根っこ」がない。
 とりわけ戦国物などでは、モノモノしい衣装(ヨロイ・カブトなど)や武張った演技では、肝心のせりふがすべて上っ滑りっしていることが目立ち、ひたすら情けない。
 「テレビ時代劇風前の灯」という実情には、「数年後には番組が枯渇する」という危機があると断じているが、主原因は制作者側の経済的危機が切迫しているからだ。
その問題はもちろん重大だが――それ以前に、新しく制作される時代劇(とりわけテレビ――)の大部分は、出演者や演出家たちの未熟さゆえの生煮え作品が、 ほんらいの時代物ファンを裏切っていると言えよう。言い方を変えるなら、現在の若い演技者たちのカタチだけの表現術(演出もふくめて)ではどうしようもないということだ。
 カタチばかりがそれらしく見えても、ドラマとして、物語として胸にズンと響いてくるものがなければ――と、ファンとして切実に思う。
 制作陣の努力や苦闘には敬意を表するが、時代劇にふさわしい「肚」のすわった、または「根っこ」のある「せりふ」や「声」の欠落した演技では、しょせん「画竜点睛を欠く」で――つまり欠陥商品だものネ。

追伸・映画「最後の忠臣蔵」について一言
   映画「最後の忠臣蔵」(監督杉田成道)はよく出来た作品だった。
 杉田成道氏はフジテレビの出身。かく申す本庄慧一郎の物書きはフジテレビ開局(と同系のラジオ局ニッポン放送)からの出発だったので、新宿区河田町にあったフジの制作スタジオで同じ現場の空気を呼吸していた。
 杉田氏の代表作「北の国から」の脚本倉本聰氏とはニッポン放送時代から知己を得ていて、あるアニメーションの脚本を交互に書いた時代もあった。  ――で、「最後の忠臣蔵」だが、文句なしの出来だと言えた。
 ただ、(隆慶一郎の原作にあるのだが)ラストの主人公の凄惨な自刃は(やっぱり)納得しかねた。
 大石内蔵助の家臣、瀬尾孫左衛門は、可音(かね)という大石内蔵助の隠し子を密かに育てとことん尽くし、やっとその可音を嫁入りさせたにもかかわらず、なんと祝言のその夜に腹を切って死ぬとは――。(原作のママだけどね)
 結局は、武士(さむらい)なんて自己完結型の、人のこころ知らずの朴念仁だと思った。
 あれでは、つまるところ残された可音という娘の祝言も、その後の生活も人生そのものも、必ずボロボロになるものネ。
封建時代のさむらいなんて所詮は周囲に対しての真の気配り、目配りのない非社会的な欠陥人間――なんてコトかねぇ。
 あのラストだけは、原作はともかく、主人公の孫左衛門が姿を消す――それを知った朋友の吉右衛門が「もしや、彼は自決するのでは?」と直感して後を追う。なんてコトにしてくれないと、としみじみと思ったネ。
 これも「画竜天睛を欠く」になるのかなぁ。

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        ケイちゃんの目 ↓

いまどき元気でハデな店・三店

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— posted by 本庄慧一郎 at 02:07 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第195回(通算307回)

新しい年2011年 どうぞよろしく。
 小生のHPに訪問して下さる多くの皆様、本年もどうぞよろしくお願い申しあげます。
 ほんらいなら皆様ひとりひとりにお年賀状を――ということですが、5年前にギランバレー症候群を羅病し、治療とリハビリでなんとか年末に退院したものの、御年賀のごあいさつを欠礼せざる得なくなり、以来失礼しております。
 にもかかわらず、多くの皆様から親愛なる賀状を沢山頂き――ここに感謝の意を表し、心からの御礼を申しあげます。
 おかげさまでトンデモナイあの病気をなんとかハネ返して、あいかわらずの作家業を営んでおりますが――。
 でも、二月(旧正月?)ころには、近況報告をかねて、皆様方にお手紙をさしあげるつもりでおりますので、どうぞあしからず。

1800万画素というカメラを求めての行動
   物書き業というのは古いことばでいえば「居職」。ずっと書き続けている時代小説でいえば指物師とか、筆作り屋とか、錺り師とか、彫金師とか……といった座り仕事の職人さんのこと。
 とりわけ物書き業は、書斎の机と、原稿用紙と、筆記用具と資料本の山との時間つぶしです。
 なんとも陰気でふん切りのわるいショーバイなんですね。
 ン十年もやってきた生業(なりわい)ですけど、やっぱりどうも心にもからだにもよくないようで――。
 でも、この仕事以外に趣味といったモノがまるでないのデス。
 日常、趣味らしいモノといえば、ちょっとアルコールをたしなむ(なんて気取ってらァ)のです が、これも45度とか50度なんて強いサケをひとりで飲むというヤボなもので、ハイ。
 となると、たちまち指導係(つまりワイフ)からブレーキがかかるのです。それで中途半端な酔いはスグ眠くなるので、午後8時にフトンへ――なんて、まったくバカみたいなありさまでして、結果、とことん健康的なのです。
 そこで昨年秋あたりから、あらためて1眼レフ&小型デジタルカメラなどを新しく買い込み(その1台が1800万画素なんですと!)、モーゼンと外を駆けずり回るというコトにしたのです。

昨年12月から以後、とにかくあちこち走り回ったのデス
   カメラは広告制作の時代、CM作りで、ペンタックス、ニコン、そしてヤシカ(当時)などアレコレやったもの。そのせいで、安物ではあるけれど何台も使い潰してきたという経歴があります。
 そして、その映像は、たとえば雑誌「東京人」(1987年の創刊の項)編集長だった粕谷一希さんに認めて頂いて「東京ろまんちっ句」というフォトと五七五とショートエッセイという企画で5年間も連載して頂く。
 その企画を冬青社の高橋国博さんが、しっかりした単行本にまとめて下さった。(とくにフォトの処理に手をかけて下さった)。
 そして昨年、東京新聞出版部さんから出版して頂いた「新宿今昔ものがたり/文化と芸能の三百年 Link 」でも「筆者撮影」のフォトが何点も掲載された。
 なにしろ、「三百余年」という歴史をたどるわけで、とくに戦前戦後のフォトについては小生の出番はないものの、最近のモノは何点も使用されました。
 とりあえず、「映像の捉え方」という点でOKを頂いたのデス。
 ――そんな自主行動のさなか、ある親しい友人を通じて、旅をテーマにした雑誌の記事をというオファーがあり、当方、欣喜雀躍してお受けしました。
 「文と写真」という仕事で――とにかく外を走り回ったのデス。
 まず、葛飾柴又(以前「東京人」で取材していたが今回も複数回!さらに、浅草・本郷・業平――あのタワー)等々、年末も年始もなく出かけたのデス。
 とりわけ、神田川にこだわり、源流の井の頭池の夜明け(暗闇で日の出を待った)を撮り、その日のうちに下流へと取材・撮影を続け、大好きな浅草橋から柳橋と隅田川。ついでに両国回向院で「鼠小僧」の墓なども――いやいや、浅草へは都電荒川線を経由、三ノ輪の浄閑寺なども取材したり)して1800万画素のカメラになじんだ。
 そしても一つ、「やったネ!」という満足感を味わったのは、アノお茶の水の(鉄道ファンのビューポイント!)からのカットであります。
 新しい年の日差しにきらめく神田川の流れと、トンネルから現れる(またはトンネルに進入する) 地下鉄丸の内線の車輌。その上部を走るJR中央線。それと万世橋の鉄橋を渡る総武線の車輌と……同時にキャッチしたネ。
 この「偶然の瞬間」はなかなかやって来ないのでありましてネ。
 それで、本年は書斎の仕事(時代小説を書く)と同時進行でフォトでもコレといった仕事を――と意気込んでいます。

 というワケで自称「石神井のトラさん」――とにかく、2011年、健やかにスタートしました。
 さっそく賀状を下さった皆様方へのご報告です。



 新年の五七五――九句のうち、すでに依頼があって三句はある句誌に送りましたので、あとの六句(駄句ですけど)のさせて頂きます。
 題してケイちゃんの「阿世駄苦駄句」。ご笑覧を。

  寒星座幽かに古木の息遣い
  荒む世にゆらりゆ〜らり鯉の群れ
  「さかしら」を辞書ひいてみる寝正月

  上っ滑りホレ横っ滑り去年今年
  メデタイか何がそんなにメデタイか
  「ばばしゃつ」に「ずろーす」の看板帝釈天
―― 一露(本庄慧一郎)



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 伊能忠敬像/深川不動尊境内

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    大隈重信像/早稲田大学校内

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   車寅次郎像/柴又駅前広場




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平和を願う歌
「鳥になれたらいいね」
総合プロデュース:本庄慧一郎
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