民主党代表者選と自民党総裁選の立候補者の顔写真を眺めているとこの酷暑の夏を耐えてきた気力・体力もトタンになえるゼ。
その見た目の風景は、内実の劣悪さを如実に語っているからだ。
「知の巨人」とさえ言われる御大たちのこと。
こんなコラム「コンパス」をスクラップした。(以下、引用)
【サル嫌いの弁】
サルが嫌いだ。妻に「近親憎悪?」と笑われても、問答無用で嫌いだ。だがサルが人間より劣るとは思わない。「しつけ」などと偽って子どもを虐待する人間より、奪われたわが子を追って走り続け、ついに腸が裂けたというサルの方がよほどいい。
三月に逝去した故吉本隆明氏を尊敬しつつ、「『反原発』でサルになる」という主張に私が賛成できない理由はそこにある。いったい人間がサルよりどれほど賢いというのだろう。
なるほど、サルは何かと笑いものになる。猿知恵、猿まね、猿芝居。壺(つぼ)の中のエサを握って手が抜けない、なんて笑い話もあったっけ。しかし、原発でも核兵器でも一度獲得した技術はどうにも手放せず、限度なく使い続け、破局への道を歩む人間の姿もお笑いだ。地震国でのあの大事故の後もなお原発と手が切れないなんて、サルにさえ笑われるのではないか。
などと言ってみても「知の巨人」の呪縛にはとうてい打ち勝てないので、別の英知に指針を求めよう。坂口安吾だ。
「学問とは、限度の発見にある。原子バクダンは学問じゃない」。これは随筆「不良少年とキリスト」の結語から。今なら安吾は「原発も学問じゃない」と書き足すのではなかろうかと、これは我田引水の結論。(品)
意外や意外と思ったのは、次の一文。東京新聞/今週の本棚欄。「自著を語る――『ゴーマニズム宣言SPECIAL脱原発論』小林よしのり」(以下、引用)
【維持派の嘘 全部暴いた】
出来る限り早期の原発ゼロ達成が圧倒的な民意だということは、誰の目にも明らかなのに、その民意が政治につながらない。これが今の問題です。
政府や専門家と称する人たちは、どんなに圧倒的な民意を見せつけられても「ポピュリズム」「感情論」のレッテルを貼って無視しようとします。(略)
(略)原発を守ることが目的化している人たちは、強引に嘘(うそ)のプロパガンダに励んでいます。「原発がないと電力不足になる」「原発は安い」「原発は安全保障上必要」「低線量の放射線ならば安全」「再生可能エネルギーの普及は困難」「原発がないと経済が落ち込む」……全部嘘です。
『脱原発論』では、その嘘を一つ一つ暴きました。特に重視したのは「原発がないと経済が落ち込む」という嘘です。(略)
原発を守りたいなら、この『脱原発論』を論破してみろ!との思いを、わしはこの一冊に込めました。(略)
フフフとつい笑ったが、ウマイこと言うとヒザを打ったのが「記者有論/世論調査部 鶴岡正寛」というコラムだ。(以下、引用)
【討論型世論調査 熟議台無しにするDK内閣】
野田内閣は、2030年の原発の割合を決める際の「国民的議論」の一環として、討論型世論調査(DP)を採用した。しかし、その結果はつじつま合わせに使っているようにしか見えない。全国から285人が集まり、「熟議」したのが台無しになった。(略)結論は、国民の過半数は脱原発を望んでいるが、「スピード感では意見が分かれている」として「0%」にする時期は示さなかった。
(略)私は昨秋、この欄で野田内閣をDK内閣と名付けた。政治姿勢があいまいで、世論調査の内閣支持率で「わからない」などの「(I)don’t know」(DK)という回答が少なくなかったからだ。消費増税法を成立させた首相は「決められる政治」と胸を張っているが、泥縄式(D)のこじつけ(K)で、30年の0%を明確に打ち出せないようでは、DK内閣ぶりは相変わらずといえよう。
痛快だったのは、宝島社の全頁見開きの広告だ。
ビジュアルは2頁全面のパノラマ大写真!
屋根のない「サル山」に群れるハダカの男女の群れがサルそこのけの傍若無人ぶりで跳りょうしている。いや、バナナを奪い合って狂ったように争っている――その狂態ぶりを柵の外でボーゼンと凝視する幼い子ども二人。(すっ裸の老若人間ザルは数十匹以上いるか? しかし彼らのアソコは巧みに隠されている)
そしてコピーは「ヒトは、本を読まねばサルである」
「知の巨人」と称されるもう一人の方の記事。
「思うままに――どじょう首相のこと(三)」梅原猛。(以下、引用)
【ピラニアとの泥仕合】
もし野田首相が彼自ら宣言する如(ごと)くどじょう首相であり、彼が真似(まね)をすべきではないと考えた金魚首相が鳩山元首相であるとすれば、小沢一郎元民主党代表はいかなる魚に比すべきかと問う人もいるかもしれない。その問いに、私は戯れに一つの答えを出すことにしよう。小沢氏はピラニアであると。
肉食魚であるピラニアは魚や動物の「コロシヤ」であり、小沢氏は政党の「コワシヤ」である。コワシヤはコロシヤに通じるといえよう。(略)
この梅原猛先生は劇作でも活躍するお方で、ずっと畏敬したが、このシリーズのあとの一文で「野田首相は中曽根康弘元首相を理想として見習え」の一言には、ガックリしたなぁ。
前出のコラム「コンパス」で引用された故吉本隆明氏も、敬意を抱いていた「知の巨人」だったが、ついにトンチンカンなことを言った。
そして、同じく梅原猛氏も「中曽根康弘氏を理想として見習え!」にも思わずつんのめったネ。
「知の巨人」の「知」の字に「ヤマイダレ」がくっつくのは哀しい。
つまり「知」は「痴呆」の「痴」という字になるんですよねぇ。
己の身を省みて、要注意。
そういえば――たれ流しの危険物「核のゴミ」の問題を放ったらかしの原発を、「トイレのないマンション」と称した表現があった。
本庄慧一郎はその原発を、『ブレーキのない暴走ダンプカー』と呟いているがネ。
ケイちゃんの目 ↓
(原発は不用、花は芙蓉)
【公演のチケット完売状況のお知らせ】
睦組公演
「炎と愛のフィナーレ ――あるレビュー劇場の1945――」
原作:望田市郎 脚本:本庄慧一郎
●下記、公演につきましてはチケットは完売しております。ご注意くださいませ。
9月21日(金)・9月22日(土)13:30昼の部・9月23日(日)
なお、当日券、立ち見席の販売はございません。
●9月22日(土)・18:00 夜の部のみ販売中。(残りわずか)
「炎と愛のフィナーレ」HPはこちら

テアトルアカデミーHP内 睦組公演案内ページはこちら
