「人間の居場所」 「自分の居場所」
●そういえば――
ホームレスといえば、本来、「帰えるべき定住家庭を失った」人のことだ。
いずれのケースもそれなりの「理由」も「必然」もあるようだが、しかし、不幸であることに変わりがない。
●そういえば――
「火宅――かたく」というコトバは本来は、「火事火災に遭遇した家」という意味だが、転じて、その一家のあるじの「不倫」や「淫行暴走行動」などが原因して、火災炎上する家庭の混乱になぞらえたコトバだ。
ちなみに、作家壇一雄氏の「火宅の人」などの作品がある。
●そういえば――
「場違い」というコトバがある。
本来は「場所が違うこと」「その場にふさわしくないこと」の意味だが、近頃やたらに目につくのは、(とりわけ、マスコミ界にウロウロする人々の中には)「自分の居場所」を見失って、場違いのカンカン踊りにうつつをぬかしているような御仁がやたら目につく。
●そういえば――
政治に直接参画する者という大前提を忘れて、浅慮・浅薄・無自覚の暴言・失言・妄動(!)に関わる責任問題でウロウロするヤカラが目立つ。
こういう者たちはもともと政治というエリアに立ち入る資格・資質ゼロの者たちなのだ。
●そういえば――
過去には、いくつもの悪例があったが、芸能マスココミ界でたまたま掴んだ「知名度」をテコに政界入りした連中がいた。
代議士や地方都市の「長」にたどり着いたものの、実績ゼロでお茶を濁した者は枚挙にいとまがない。
思い出すままに(無責任に)列挙すれば、横山ノック・西川きよし・立川談志・東国原英夫……などなど、無責任、無自覚の行動だった。
厳正な「国政」や「公務」を国費(税金)を使ってアサハカな遊びにした。
「成り上がり者」「成り下がり者」たちの無恥な跳りょうは現在も続いている。
●そういえば――
質の悪さ――という点からいえば、現在の東京都知事のマスゾエ氏だが、このひとの内実もヒドイなぁ。
あれこれあるけど、つい先日の海外視察旅行の費用の問題など、公費を無神経に浪費しているという。
「一流のホテルに宿泊していないと相手国に相手にしてもらえない」などと大まじめで弁解していたが――。
その後、週末は公用車を使ってせっせと別荘へ――だと。
前のイシハラ都知事の勤務の内実も問題になったが(ロクに登庁しないとか、あれこれね)こういう成り上がり(成り下がり)者は公職についてはいけないのだ。
●そういえば――
あのみのもんた氏、そのかみ、ラジオのアナウンサーで、TV番組の司会者として(妙に)売れっこになっていた時代、「私は司会者ではない。ニュースキャスターだ」とあちこちで言っていた。周囲から無視された。
このみのもんた氏も「自分の椅子」を見失ってウロウロしてるね。この種のマスコミ芸能人の代表のようなお人だネ。
●そういえば――
その、みのもんた氏の「銀座のクラブ」での遊びグセについては、これまでもたびたび週刊誌ネタになっていたが、今回、彼がスタートさせたツイッターが「上から目線」の内容が原因で炎上したという記事があった。
彼の「銀座遊び」、その他(再婚相手の女性のことなど)の市井人としての彼の資質に大ムジュンがある――と断言する。
彼もまた「自分の居場所」を見失った「だめマスコミ人」の一人だね。
●そういえば――
アベ首相とじっこんというタモガミという男の内実も呆れたもんだった。
どのヤカラも本来の「自分の居場所」を心得、そこに腰を落ち着くことをなおざりにして、キャリアに「赤っ恥」という色をぬりたくる。
●そういえば――
不正経理で膨大な「赤字」を計上した大企業東芝も、今回のスリーダイヤの三菱自動車主脳経営陣の感覚もどうにも手におえない「企業犯罪」といえるものだ。
とにかく、本来の「自分の居場所」さえ判断できないヤカラがデカイ面してのさばるいまの時代は異状だよねぇ。
偽装はたちまち、自己の本性へと還る。
――セネカ/ローマの哲学者
――本庄慧一郎