現在の書斎は、古書店の倉庫のようで「創作の遊園地」になっている。
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「騒――そう」と「寂――じゃく」
●とにかく「文筆業」を商売にして、なんとか生活をしてきた。
「文筆業」の内容は、ラジオの放送作家を皮切りにテレビの番組の脚本などであった。さらに、テレビ、ラジオのCМ・CFの企画制作である。
一方で、演劇の思いは強くあったが「生活維持」という条件を満たす状況に届かず、とにかく電波の仕事にこだわって過ごした。
●物書き業の「師」として敬っていた叔父でもある小沢不二夫や、その先輩の劇作家三好十郎氏にも親しく仕えて修行した。
両先生とも、深く演劇に関わってきたキャリアがあり、日本の現代演劇の原点「築地」や、多くの庶民――当時、インテリ層といわれた若い人々に親しまれた「ムーラン・ルージュ新宿座」での活躍がある。
しかし、小生は結局はその「演劇」の仕事には直接のリンクは果たせず、民放のラジオ、テレビで生活することになった。
●その後、さいわい小説の仕事(文庫本ブームとやらがあり、オリジナル時代小説なるものを量産する)に恵まれた。
●物書き業――放送の仕事を大量にこなした小沢不二夫は、当時(1960年代)の新国劇や新派や、さらに大江美智子や不二洋子などが活躍した、いわゆる「女剣劇」などのさまざまな劇団に作品を提供した才人だった。
その後、民放の発展に添って、ぼくもムキになって仕事をこなした。
仕事――すべての仕事が作家、作詞家としては「静寂」のさなかで、創作に没頭する。そして、企画やコピーが広告や広告代理店のOKが出れば、制作の作業に没頭する。
とくに世界のコンテストで100作品余りの入賞作品を手がけた記録は忘れられない。
その「騒――そう」と「寂――じゃく」のリフレインのさなかで生活してきた。
現在は「シーン」という静寂が一日を支配している。
ムダな騒音のない生活に――感謝の念が快く生まれる日々である。
コレクションシリーズ35はコチラ をご覧ください。
あの日の川と船
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