「社会&芸能・つれづれ愚差」第39回(通算149回)

金欲・物欲・色欲・権力欲……
 現代社会は、さまざまな欲望のコラージュである。
 その不快極まる乱反射が吐きけを誘う。
 こちとら、そうエラソーなことが言えるガラではないことは百も承知だが、それにしても欲がらみの醜悪な事件のオン・パレードはとどまることがない。


「人生には二つの悲劇がある。一つは欲望を得られないことであり、もう一つはそれを獲得することである」
――バーナード・ショー


夜明けの本棚・金に関する資料
 練馬石神井の午前4時。夜明け前の〔明星〕は美しい。
 近頃トンと視力も劣化したが、しかしメガネなしの目にも満天の星のきらめきには、ただただムダとしか思えないような人工のイルミネーションにはない〔神秘〕の奥深い魅力がある。
 その清々しい思いは、新聞第一頁の「守屋元次官ら、再逮捕」の大見出しにいっぺんに破壊される。
 それなら――と、資料の本ダナから、あれこれの本を引っ張り出す。
「金権日本史」泉秀樹。「金銭」樋口清之。「賄賂の歴史」高野澄。「江戸のワイロ」童門冬二。「日本汚職史」室伏哲郎。「今昔おかね物語」神坂次郎。それから……ワンサとあるのダ。
 それこそ、金にまつわる挿話などチリアクタのようにあるが、歴史にのこる〔金持〕という輩は、例外なく時の権力者にへばりつくか、または時の政治の欠陥や不備を悪用するかはたまた詐欺・詐術を弄したスタンド・プレーで……というケースだね。
 たとえば、かつて豪商といわれた者たちだが――
 「信長にすり寄った今井宗久」
 「秀吉びったりの政商神谷宗湛」
 「謀略で財と権力を掴んだ末次平蔵」
 「家康の“小判鮫”として跳りょうした茶屋四郎次郎」
 「悪知恵の権化・奈良屋茂左衛門」
 とかとか……。
 あれこれ調べているうちにキモチが悪くなるね。

独立行政法人改革のこと
 このモンダイも、ひたすらヒドイね。
 さまざまな団体の〔負の実績〕とそこに巣食う者たちのインチキさは言語同断。
 そのいかがわしい団体をなんとか温存させようとうごめく輩の跳りょうには、ただ呆れかえる。〔欲のけものたち〕が大手を振って大道をカッポする国の社会が狂うのは当然だ。
 親殺し、子殺し。そして親族間の殺人。
 かと思えば〔誰でもよかった殺人〕……。
 今朝の新聞の社会面記事も息の詰まるような事件ばかり。
 情けないなあ。
 それにしても〔責任〕ということばはまったく空洞化した。
 ソーリ大臣をはじめ、不正企業のリーダーまで、口先で逃げを打つ。フザケンナよ!
 ずっと言ってきた。小説などにもくり返し書いた。
 「人は、生まれ出る時を選べない。生まれ出る場所を選べない」と。

 「猫っかぶりは最悪の貪欲である」
――スタンダール


 〔貪――どん〕とは、仏教でいう三毒・十悪のうちの一つ。



 「東京23区内にタヌキが1000頭?」
 本物のタヌキそこのけの〔化かし屋〕はごまん(五万)といるぜ。

— posted by 本庄慧一郎 at 12:02 am  

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