〔生まれ在所〕というコトバからのあれこれ
つまりは〔生まれ故郷であるいなか〕のことだ。
生活を営むためにせっせと時代小説(その他、あれこれの文章など)を書く。
この〔生まれ在所〕という江戸時代のコトバが好きだ。
ぼくは東京下町生まれの下町育ちだが、親父の代までのご先祖は武州(埼玉県)本庄が居住地で、それで筆名を本庄慧一郎とした。
そんなご縁で、いまでも本庄の方々によくして頂いていたりして、本庄を〔心の生まれ在所〕としている。
物書きとしての〔生まれ在所〕は――
若い頃、演劇を志していた。叔父小沢不二夫が劇作家だった。戦前のムーランムージュ新宿座で活躍。戦後は舞台脚本、ラジオ、テレビの脚本(そして美空ひばりの「リンゴ追分」の作詞なども)を大量に書いたが50代半ばで逝った。
その小沢不二夫と親しかったのが劇作家三好十郎(滝沢修主演の「ゴッホ小伝・炎の人」ほか戯曲多数)で、ぼくは三好十郎主宰の劇団戯曲座でシバイを学んだ。
しかし、ご他聞にもれず生活が出来ず、民放ラジオのライターとして〔放送作家〕デビューした。
ちなみに昭和34(1959)年の東京有楽町ビデオホールにおける日本放送作家協会発足の会場の写真(まん中)にバッチリとぼくが写っているのダ。(あれからン10年。まだまだ・・・・・・ガンガンやる気だ!書く気だ!)
その後の民放テレビは開局時から台本を書きまくったけれど・・・・・・でアル。
電波メディアのラジオ・テレビは物書きとしての〔生まれ在所〕だ
だから、だからこそ、現在のラジオやテレビの劣化(!)が気になる。腹を立てている。
強力な情報メディアとしての価値を自らないがしろにしている――というフンマンが日増しにエスカレートする。
ごく一部の番組を除いては良識や品性をかなぐり捨てた悪はしゃぎ・カラ騒ぎ・得手勝手が横行する。
CMもまたキンキラ・喚き・大騒ぎと、なんとも救い難い。
加えて、局アナと称する連中のタレント化で・・・・・・ただただ不快。
マスコミのリーダーとしての〔良識〕とか〔品性〕とか〔矜持〕はないのかい?と言いたい。
いきなりここで、福島弓子さんのことに――
先日、野球のイチロー選手の快挙を紹介するテレビの画面でイチロー婦人の弓子さんの姿を見た。
なにやらいま〔ファーストレディー〕がチヤホヤされて、アレモコレモ・・・・・・例外なくハシャギまくっているレディばかりだが、イチロー夫人の弓子さんは絶対シャシャリ出たことがない。
TBSラジオのアナウンサー・デビューの頃の福島弓子さんと、毎日1時間というナマ番組をご一緒した。(当時は、本名の望田市郎で制作を担当した)
美人で(!)明るく、頭の回転がよくて・・・・・・素敵なレディだった。毎日の1時間、ナマ番組ということで、当時の放送現場の「アナウンサー福島弓子」のスナップ写真がいろいろある。
マスコミの仕事(ラジオ・テレビCMもウンザリするほど作ったが)では、大勢の人たちと出会ったが、弓子さんの印象はVery Goodである。
イチロー選手のパートナーだもんね
10月1日付東京新聞「筆洗」のコラムに、9月に逝去した野球人・土井正三さんに関する記事があった。
土井さんがオリックス監督の時代、イチロー選手を2軍に降格したことに触れて、土井さんが「あの時の反骨心がイチローのベースにあるのでは」と述懐しているとあった。
イチロー選手の快挙はスゴイ。その彼には、、前に出て来て悪はしゃぎしない弓子夫人がいる――それがとてもウレシイ。
それともうひとつ、イチロー選手自身も悪はしゃぎしないもんね。
折りしも、前首相のアソーさんに関する新聞記事に「本年2月22日、アソーさんは8軒ほどのバー・レストラン・すし屋などで、460万円ほどを使った」というように書かれていた。
「晩節を汚す」という言葉を思い起こすよ。
ああいうお方をソーリ大臣にした選挙民も、彼を取り巻いてウロチョロした党人たちも、イヤだねぇ。まったく。(彼らを選んだのはダレだい?)
例によって「天下り」と称する役人OBのことなど〔恥〕を忘れた人々のことなど・・・・・・エラソーなことを言えたガラではないぼくも・・・・・・「驕る者よ、去れ。くたばれ!」とこっそり呟く秋です。
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