東日本大震災から1年10ヶ月が過ぎた。
「モノを書く」という仕事をへこたれずに、飽きずにずっと続けてきた。
しかし、あの大惨事をきっかけに気持が大きくゆらいだ。(その具体的ないきさつは、ここでは省略させて頂きますが)
出来れば、この仕事の「原点」になった舞台のホンを――と強く思った。
井上ひさしさんという秀でた劇作家をずっと意識してきた。
俳優で演出家でもある熊倉一雄さんは、故人になられた小沢昭一さんとともに、芸能界で半世紀以上も近かしくして頂いているお方だ。
放送作家をイヤイヤやっていた井上ひさしさんを劇作家に「誘導」したのは、まぎれもなく熊倉一雄さんだ。その熊倉さん演出の「日本人のへそ」(テアトル・エコー公演 1969年)をきっかけに、井上さんは「劇作家」に転身した。
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井上ひさしさんのホンは、「昭和」という近過去に材をとって、「難しいことをおもしろく、そして深く」して舞台化している――その才能は抜群だ。
いま小生は、これからでもその井上ひさしさんの「100分の8」でも、何か書ければと一生懸命なのです。
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いままでも、原作提供ということで舞台化されたモノ、あるいは自ら脚本・演出した小公演はいろいろ(自作の時代物の読み語りライブなど)あります。(ついでに書かせて頂ければ、書き下ろし時代小説文庫をはじめ、五七五のホン、評論集などを入れると約100冊ほどの活字本があります)
その中でも、やはりテアトル・エコー公演の「大都映画撮影所物語」(2006年11月〜12月)と昨年9月公演のテアトルアカデミー睦組公演「炎と愛のフィナーレ/あるレビュー劇場の1945」は小生にとってはきわめて意義のある仕事になりました。
そして、現在、新作(昭和の激動期を物語の素材にした大作?)を書き終えました。すでに公演に向けて具体化しつつあります。
さらに、次作の脚本に取り組んでいます!(企画は数テーマ用意しています)
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現在の政治の動向や社会全般の傾向や症状には、大きな不満や危惧をもっています。
大江健三郎/澤地久枝/落合恵子/広瀬隆/鎌田慧の皆さん、教職という立場にある山口二郎/浜矩子/樋口恵子の皆さんという 方々の考え方やメッセージを信頼し尊重して、これらの方々と志を同じくする知識人の皆さんと同調するテーマでさらに創作に再挑戦したいと意欲する昨今です。
P.S――
大島渚氏(80)2013年1月15日逝去――映画界をラジカルに生きた男に合掌。
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黒田夏子氏(75)芥川賞受賞者最高齢記録――書くこと以外に興味関心なし? おめでとう!本庄慧一郎
ケイちゃんの目 ↓
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