「社会&芸能・つれづれ愚差」第344回(通算456回)

それにしても――シリーズ

●それにしても――
 地震・洪水・竜巻などの天災は世界の各地で頻発している。
 われわれはフクシマでその惨状を「体験」した。
 しかも、「原発」という手におえない産物の「負の遺産」を背負わされて。

●それにしても――
 そのフクシマの「災禍」にぶちのめされた多くの人々を放置したまま、責任ある為政者たちは、あらぬ方向にむかって「暴走」している。
 その動向に対しての「支持者」がいるということに……たじろぎ、ハラを立てる。

●それにしても――
 「首都直下M7.3/被害300兆円」の見出し活字(朝日新聞11月21日)。
 まず「東京湾北部地震」の「最大震度7」で、死者数は約4万8千人。経済被害は、200兆〜300兆円。政治や経済の中枢機能喪失による影響も含めると、損失額はさらにふくらむ、という。

●それにしても――
 相模湾〜千葉県沖のプレート境界で起きる「相模トラフ地震」の被害試算は280兆〜420兆円。死者数は12万4千人……などなど。防災会議専門委員会なるものの試算に……たじろぐ。(さらなる詳細は同紙25日付に掲載されるとある。皆さん、読んで下さい!)

●それにしても――
 小笠原諸島の西之島付近の火山活動化――2020年のオリンピックも心配だよ。

●それにしても――
 食品偽装問題の波紋と深度。「信頼のブランド」「一流店の一流料理」「ハイソサエティのグルメ料理」??? 中国の農産物や食品などの不信をエラソーに言えたギリじゃねぇよ。

●それにしても――
 テレビメディアの劣化(ホンの一部番組を別にして)はとにかくひどいね。
 阿呆タレントの悪のり・バカ騒ぎ・ハレンチ野放し番組は(元テレビフィールドで生活していたボクだけど)ただタメ息をつくばかりだネ。

 ある時間帯では、在京基幹局の番組がそっくり全部、料理や食べ歩きなど「食い物ネタ」をやっていた。
 それも、上っすべりするバカタレントが「うまッ!」なんて奇声を発するなんてモノばかり。
 テレビ局の制作スタッフのカオが見たい……見たってショーガないか。

●それにしても――
 あの、みのもんた氏のあれこれについては以前にもこのHPに書いたけど、「放っとけばいい」かどさ。
 わりと好感をもっているテレビ局のプロデューサーだった男が職権を利用して1億4千万だとかを「私的流用」したとか。

●それにしても――
 つい先日、業者団体の事務局勤務の男が、24億(の不明金)を出し、海の向こうの女たちに貢いで逮捕されたね。
 カネにからんでみずから「ハレンチ」のドつぼ(暗く深い穴)に沈んでゆく者はアトを絶たない。

●それにしても――
 ボクがかかわっていた(テレビ広告業界)にもうさん臭いのがウロウロしてた。
 そう、テレビ局にも大手広告代理店なんぞにも。
 あきらかに「職権乱用」というより「職権悪用――汚職」そのものみたいな例をいくつも見知っているゼ。

●それにしても――
 現在、心ある有識者たちが積極的アピールや抗議行動を起こしている「問題」を、ひたすら強引に押し進めるヤカラたち――それに対して結局は加担してゆく政治屋たちに、ただただ怒りを感じる。

●それにしても――
 またまた歳末師走。百貨店などの「おせち料理予約セール」がかしましい。
 「1セット10万円」だってさ。
 ドコの国のダレが注文するのかね。
 それにつけても、家や家族を失って、ウソ寒い仮設住宅で年を越さねばならない人々の胸中を思う――。

***

 以下、先日舞台公演が終わったばかりの『守るも攻めるも/B級火の玉映画物語』のパンフレットに書いた一文をここに転載します。ご一読を!

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「炭坑のカナリヤ」と文化芸能のこと
作家・脚本家 本庄慧一郎

 かつて石炭産業が隆盛だった頃、坑道に入る炭坑夫たちは必ず「カゴに入れたカナリヤ」を持ち込んだ。
 カナリヤという鳥が、有毒ガスに敏感だったことから、「危険予知機」の代用にされたのだ。
 「平和の時代」の息を止める有毒ガスは戦争だ。
 昨年の睦組公演(9月21日〜9月23日 於南大塚ホール)でも描いたムーランルージュ新宿座も、昭和6(1931)年に開場し、苦難の戦時下を耐えて存続したが、結局は昭和20年5月の空襲爆撃に崩壊した。
 今回の「守るも攻めるも/B級火の玉映画物語」のモデルにした「大都映画」については、2006年にテアトル・エコー「大都映画撮影所物語」(演出永井寛孝)で上演し、好評を頂いたが、物語は昭和11(1936)年に設定していた。
 今回の睦組版は時代を逆行し、日本映画が「サイレントからトーキーへ」の変革に揺れる昭和初年代に移した。
 ということは、睦組版「ムーラン」もテアトル・エコー版「大都映画」も、そして今回の睦組版「守るも攻めるも/B級火の玉映画物語」も「戦時体制と戦時下」という情況設定では共通している。
 文化――文学や演劇や映画やもろもろの芸能芸術は、そのまま「炭坑のカナリヤ」だと言い続けてきた。
 時代や社会に「有毒ガス」が発生するとたちまちすべての文化・芸術・芸能は歪められ変質して、やがて息絶える。
 演劇や芸能の道を歩む者たちは、カナリヤの敏感さと同時に、恐ろしい「時代の地滑り現象」を起こさせない叡智を、しっかりもたなければならないと思う。


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ケイちゃんの目 ↓

安直エコノミー/石神井もみじ巡り

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— posted by 本庄慧一郎 at 11:26 am  

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*** お知らせ ***
自主CDを制作
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平和を願う歌
「鳥になれたらいいね」
総合プロデュース:本庄慧一郎
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