「社会&芸能・つれづれ愚差」第172回(通算284回)

七月(愛逢月)、そして八月(月見月)

 ずしりと手重りのする〔角川類語辞典〕で、〔酷暑〕の類語を引く。猛暑・大暑・炎暑などなど、うんざりするほどある。
 とはいえ、コチトラ(自分のこと)、仕事場では、来客の場合などを除いてクーラーは使用しない。
 現在、三人の方が〔読み語り〕の稽古に通って来ているが、彼らとの共用時間には、稽古に集中するためにクーラーは使用する。
 でも、結局は、その気になっての稽古では、暑さも寒さも忘れる。
 もう10年余のおつきあいになる二期会所属のパッショナブルな歌い手さんK・Mさん。熱心でまじめな家庭教師を務めるF・Mさん。さらに、某テレビ局の人気アナウンサーだったダンディなK・Dさん。
 皆さんのお人柄を納得しての個人レッスンは暑さなど忘れる。
 この他、ある企業グループの店長さんたちの集まりに、月1回、〔想像力と創造力の会〕に出かけるが、これも〔その気〕のアクションだから、暑いの寒いのなどカンケイない。
 さらにこの七月は、かつてより企画を進めていた〔ケイタイ・ドラマチック・リーディング〕としてのケイタイ・コンテンツ制作を具体化した。  本庄慧一郎原作・脚色の「小童夜叉・捨/こわっぱ夜叉SUTE」である。(7/28配信開始)
 つまりこの七月は、実によく働いた。そして八月もまた――でアル。


師・三好十郎氏にえにしのある季節でもあった

 劇団民藝公演(六月二十二日〜七月二十二日/新宿・紀伊國屋サザンシアター)三好十郎作「峯の雪」を観た。(思いはいろいろあった――)
 そして、海流座の三好十郎作「彦六大いに笑う」(七月二十三日〜二十五日/新宿・紀伊國屋ホール)を観た。
 演出・主演の米倉斉加年氏を楽屋に訪ねた。さっそく、ごていねいなお便りを頂き、感激し、ご返書をさしあげた。
 折りしも、東京新聞さんから「ゴッホ展」(主催 国立新美術館、東京新聞、TBS/2010年10月1日〜12月20日/於:国立新美術館)のご案内を頂いた。三好十郎作「ゴッホ小伝――炎の人」は、物書きとしての小生を激しく揺さぶった名作であった。
現在の小生にとって東京新聞出版部さんには「新宿今昔ものがたり/文化と芸能の三百年」でお世話になっている。
 さらに加えて、いくつかの快いクリエイティブなご縁もあって、メディアとしての〔東京新聞〕に大いなる期待と感謝の思いをもっているのデス。


たくさんのお手紙と電話とメールとFAXと……

 「新宿今昔ものがたり/文化と芸能の三百年 Link 」は東京新聞出版部さんの積極的なプッシュもあって、多くの友人知己からたくさんのコンタクトが続いている。
 たとえば、TVコマーシャル制作時代の音楽プロデューサーS・S氏の長時間にわたる電話。それをきっかけにしての当時の優秀な音楽ディレクターM・Kさんとコンタクトがとれたこと。
 近日中に、当時のクリエイティブ・クルーとの再会も約束した。
 「なつかしい」ハナシはともかく、新しい時代の新しいクリエイティブのことを語り合うことになるだろうと思って、ワクワクしている。


炎暑の八月に、炎熱の工房を訪ねる

 彼K・Kさんはもともとグラフィックデザイナーだった。が、ひょいと鉄を素材にした造形デザイナー(自称鍛冶屋)に転進していた。
 すでに、3メートルもある大迫力の作品から、かべにかける一輪挿しの小粋な作品まで、意欲あふれるモノを創っているが、彼ともすでに四十年のつきあい。
 〔表現者〕としてのハシクレである小生はめいっぱいK・Kさんを応援していと考えてきた。
そういえば、小生が広告代理店第一企画(現在はアサツー・ディケイ)でフルに働いた頃に〔新卒〕で入社したA・Tさんは、退職後、年来のタブロー(絵画)の集中制作を実現して、6月に銀座並木画廊で第一回個展を開催。大好評の再スタートを切った。
 技法は水彩画だが、ペンでタッチを加えるというアイディアがユニークな画風をかもし出していて魅力的な作品に仕上がっている。
 これからの画家としてのA・Tさんにもめいっぱいの声援を送りたい。
さて、鉄の造形作家のK・Kさんを、広告業界からのつきあいである親友の熱血のアートディレクー東本三郎氏に紹介した。
 東本三郎氏は現在、映画製作や著作・絵画とアクティブな活動をしており、現在、大規模な美術展の企画推進をしている。



 そして八月――とりわけ、平和への思いを強固にする季節。
 すでにオファーのある自主制作CD「鳥になれたらいいね/平和を願う歌・あたなに語りかける組曲 Link 」を〔音楽配信〕用に構成する作業を積極的に進行する。



 酷暑猛暑の七月、そして八月――でも小生にはカルイザワもハワイも、そして2週間のサマーバケイションも関係ないネ。



追記 

 そういえば、F・Mさんがわが仕事場に同道して来てくれたイラストラーターのU・Yさんも、日本映画の昭和30年代全盛期のB級映画――たとえば東映・日活などのヤクザ&アクションものなどの ポスターやスターの似顔絵をノスタルジックな画風で描くキャラも魅力的だ。
 さらに「小童夜叉・捨」を演じるI・Aさん――捨のキャラがいいね。

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        ケイちゃんの目 ↓

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            松戸のK・Kさんのお土産

— posted by 本庄慧一郎 at 02:03 pm  

「ケイタイ・ドラマチック・リーディング」配信開始!

原作・脚色 本庄慧一郎  ケイタイ・ドラマチック・リーディング
 「小童夜叉・捨」(こわっぱやしゃSUTE)

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   イラスト・中野耕一


「小童夜叉・捨」第1章 配信スタート!
 江戸随一のにぎわいをほこる日本橋魚河岸。
 徳川幕府の権力をカサに着てのさばる役人たちに、豪商といわれる商人どもの横暴。
 そして暴力集団化した武家や商家の若者たち――醜悪な権力欲と我欲の渦巻くこの町で、捨て子だった少年〔捨〕と犬の〔のら〕が、悪党たちに敢然と戦いを挑む。
 小さなヒーロー〔捨〕の時代物サバイバル・ストーリー!


7月28日配信開始サイトは↓

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Link

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QRコード








  docomo、au、SoftBankの3キャリアに対応しています。
  なお、8月以降に順次配信先サイト(携帯&PC)が追加されますので、
  追ってお知らせいたします。

— posted by 本庄慧一郎 at 03:52 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第171回(通算283回)

「小童夜叉・捨/こわっぱやしゃ・すて」

 小説「小童夜叉・捨」(四百三十枚)は、15年前に書きまとめていたモノである。
 江戸時代中期の日本橋魚河岸を舞台に展開する物語で、やっと11歳になった〔捨〕とよばれる少年が主人公である。
 捨はその名のとおり、捨て子の捨で、魚河岸の魚のウロコのこびりついた大ザルに捨てられていた子どもである。
 拾いあげて育ててくれたのは、よんどころない理由があって、武士という身分をかなぐり捨てた河村弥七郎――現在は一介の町人として働く弥七である。
 みなしご捨は相棒ののら犬である〔のら〕の「一人と一匹」でけなげにそして逞しく魚河岸の雑踏の中に生きている――。
 魚河岸には、幕府の権力をカサに着た役人たちと結託する魚問屋などの豪商たち。それに、横暴をきわめる武家の次男三男坊のスネ者たち。そして彼らに対抗する大商人のこれまた手に追えない子弟の集団が跳りょうする。
 八丁堀の役人たちも見て見ぬふりをするこの暴力集団に、無手勝流の捨は真っ向から立ち向かってゆく――という物語である。



 この捨て子の捨と、のら犬ののらのコンビの生きざまをテーマにした物語を、可能ならば劇画としてまとめたいと念じてきた。



 2009年5月19日(火)から24日(日)鐵(くろがね)展でのスピーチをグループリーダーの岩田健太朗氏に依頼された。
 その会場で作品を通じてはよく知っていた中野耕一氏に会い、彼の最近の画風にふれ、いっぺんに〔捨〕のキャラクターをビジュアル化してもらおうと思った。その思いが具体化し、同時にうれしいことに〔ケイタイ・エンターテインメント・コンテンツ化〕の依頼をうけた。
 そこでこの酷暑の夏――この作品の序章部分を「7分+7分=40話」分を脚色、そしてナレーション録音、さらに効果音・音楽を加えて「ケイタイ・ドラマチック・リーディング」としてまとめた。(ディレクションはイメージファクトリィ/武田勝美氏)
 この2010年7月28日、配信予定である。

 次回には、その具体的データをご紹介して、皆さんのご声援をあらためてお願いをしたいと思います。

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        ケイちゃんの目 ↓

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             イラスト・中野耕一

— posted by 本庄慧一郎 at 11:46 am  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第170回(通算282回)

水から学べ。
水は生命の声。
存在するものの声。
永遠に生成するものの声だ。
――ドイツの作家/ヘルマン・ヘッセ



集中豪雨。河川の氾濫。土石流。海流異変……。
いま、地球環境と水の関係に大きな狂いが生じている。
すでに問題化している地球温暖化等の難問題は、ゴーマンな人間たちのさまざまな所業への〔自然の警告〕だ。
水を狂わせ、怒らせたのは、われわれ人間なのだ。



自然は人間を嫌う。
――フランスの哲学者/デカルト



自然をないがしろにし、水を狂わせ、怒らせている傲岸不遜な人種たちの跳りょうを、叩け!追放しろ!

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        ケイちゃんの目 ↓

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  阿佐ヶ谷のクロネコ2匹(道端のアート)。

— posted by 本庄慧一郎 at 01:05 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第169回(通算281回)

 おだてりゃブタも木に昇る――とか。

 本庄慧一郎めはこのコトバを「おだてりゃジジイも階段2段跳び昇り」と言い替えている。
 今回、東京新聞出版部さんから出版して頂いた「新宿今昔ものがたり/文化と芸能の三百年 Link 」は大勢の皆さんからうれしい電話・FAX・ハガキ・お手紙などを頂戴している。
 とりわけ、7月18日号「サンデー毎日」の「読書の部屋」というコラムで、荒俣宏さんがお採りあげ下さった。
 まだ、直接お目にかかってごあいさつする機会には恵まれずにいるが。
 東京新聞出版部さんをはじめ、親しい友人たちからそのコラムのことを知らしてもらい、さっそく「サンデー毎日」を購入した。
 荒俣さんが岩手県への取材旅行をなさった折の経緯と、〔遠野〕のこと、そして石川啄木のことなどを記されている。
 その啄木の話題から親友だった金田一京助さんのことに触れ、さらにその金田一京助さんが、ムーランルージュ新宿座の明日待子さんの大ファンだった――という拙著の文章を引用して下さっている。
 この荒俣さんのコラムは現在北海道札幌で日本舞踊の家元として活躍なさっている明日待子(芸名五條珠淑/本名須貝とし子)さんにお知らせしたところ、元気ハツラツとした声で「さっそく拝読しました!うれしゅうございました」とお電話があった。
 たしか九十歳というご高齢とはムカンケイのしっかりと、ハツラツとしたお声である。
 昨年、(平成21年7月)に新宿の劇場で直接お目にかかっているが、とにかく、しゃっきり、すっきりしたお姿にひたすら驚き感動した。
 昭和10年代のあのアイドルの先駆――明日待子さんは健在です!
 あらためて、荒俣さんや関係者の方々の許可を得てそのコラムをそっくり転載させて頂きたいと思っているが、本日はその文章の一節――本庄慧一郎に関わる箇所をどうしても書かして頂きたいのデス。
 それは『新宿の文化史を、こんなに細かいエピソードで語れる著者に、私はほれ込んだ。』(2010年7月18日号・サンデー毎日「読書の部屋」より)という文言デス。
 物書き業ざっと半世紀――こういうホメ言葉にはつい「おだてりゃジジイも階段2段跳び昇り!」と、ついシャウトしたのです。

 荒俣さん、ありがとうございます。(10人のチャーミングなヤングレディに言い寄られるより……比較にならないほどにウレシイ!)

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        ケイちゃんの目 ↓

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本庄慧一郎拙宅の小庭のトマト――初々しくも神々しい〔処女作〕

— posted by 本庄慧一郎 at 02:02 pm  


*** お知らせ ***
自主CDを制作
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平和を願う歌
「鳥になれたらいいね」
総合プロデュース:本庄慧一郎
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