〔記録的な猛暑〕という夏も9月第2週に入ってようやく衰えを見せた。朝夕の空気に快い爽やかさがあって、ホッとひと息つく。
●部屋ごとのクーラーと何台もの扇風機のこと。
パソコン(娘の担当)のある部屋はクーラーを使わざるを得ないが、書斎は原則として使用しない。
何台ものクーラーや扇風機のある生活をあらためてぜいたくになったと思う。
●冷蔵庫と風呂のこと。
かつて〔氷を入れて使う冷蔵庫〕があった。いまは放っといても氷をつくってくれる。
そして風呂は、水を満たせば、あっという間に湯になる。
朝夕のシャワーなども……あらためてその便利さを思う。
●古書店の倉庫のような仕事場のこと。
電子書籍時代来る――という。
1冊ずつ買い求めた本が、仕事場の書斎をはじめ、各部屋を埋める。
それらの本のすべては、生き甲斐と生活の糧であった。
「さらば」というにはまだ時間が要る。
●新しい企画・新しい挑戦のこと。
ひたすら〔表現する仕事〕を求めてやってきた。
まだまだやりたいこと、やれることがある……そのことを心からありがたいと思っている。
●ネズミ(ネコ?)の額のような庭のこと。
庭とよべるのかどうか。たまにはプロの庭師も入るものの、ほとんど木も草も放置したまま。
蛙も棲みついている。大粒のカタツムリもいる。何種類もの蝶の通り道になっている。季節ごとの野鳥(シジュウカラ・メジロ、ときにはウグイスなど)もやってくる。
夏はキョウチクトウ・紅白のムクゲ・ふようなどが勝手に咲く。
そして、いまは朝夕に秋の虫たちが鳴き競う。
つましくささやかな自然の存在がうれしい。
●ギランバレー症候群を克服して5年
2005年の9月――つまり5年前の9月はハードなリハビリに脂汗を流していた。
治療1ヶ月、リハビリ3ヶ月〜数ヶ月という状況だったが、都合2ヶ月で「自己責任で」という請願書を病院に提出して認可してもらって退院した。
ツエもクルマ椅子も不要のカラダを奪回した。
余分なワガママを言わず、無意味なぜいたくをせず、正直にそして誠意をもっておのれの人生を紡いでいきたい――としみじみ思う秋の始まりデス。
ケイちゃんの目 ↓
初秋の珍客(初々しい?カマキリ)