本人はまったく意識していないが、常に、いつもウソくさいことばかりを口にしている者がいる。
結局、自分自身や自分の人生について、まるで鈍感無知のままに、まわりから疎まれてみっともなく老いてゆく――。
途方もなく多額のカネをバクチにつぎ込んで自滅した男がいた。
財テクで巨額の赤字をつくり、企業と己(おのれ)の人生を汚した者たちがいる。
●
「金は、底のない海である。この中に名誉も良心も、また、真理もすべて投げ込まれる」
――カズレ−/イギリスの哲学者
1日に1度も「ありがとう」というコトバを口にすることのない者がいる。
1日に1度も「ありがとう」というコトバを言われたことのない者がいる。
そして、その異常さにとことん鈍感で、いつも悪ハシャギの表層ばかりを滑って暮らしている。哀れ。
人の痛みや哀しみや、そして苦しみなど、まったく理解できない者がいる。
そのくせ、自分のことを、周囲の人間はまるで理解しないと不満タラタラの者がいる。
「人間失格」というのは、太宰治の小説の題名のためだけのコトバではない。
「地方」出身の若者たちは、ゾロゾロと都会へなだれ込んでいる。
それなりの理由はあるだろうが……いずれにせよ、親きょうだいや生まれ故郷をないがしろにせざるを得ない。
●
「都市は人類の掃き溜め(はきだめ――ゴミの穴)である」
――ルソー/フランスの思想家
「帰郷とは、いのちの根源に立ちもどることである」
――ハイデッカー/ドイツの哲学者
民主主義――多数の民意を具体化するのがコンセプト。
その結果がどうなっていくのか?
放射能禍にほんろうされる現実をあらためて思う。
貧富の格差のどうしようもないギャップを考える。
そして、大阪周辺に吹く風のことを……。
●
「大衆、大衆ってそれが何だ……大衆をつくりだすのには、なんとまあ大勢のバカ者が必要なんだろう」
――シャンフォール/フランスのモラリスト
2011年12月9日朝――東京の初雪だとか。
すぐやんだ。汚れた人間社会を清らかな白雪で包んでくれることはなかった。
そうだ――中身が、実態がたやすく浄化されるわけがないのだから、コレでいいのだ。
●
初雪に さざんか一輪の こころ意気 ―― 一露
ケイちゃんの目 ↓
冬もみじ3景
好評配信中 着うたフル・着うた「鳥になれたらいいね」楽曲配信の詳細は
こちら

好評配信中 ドラマチック・リーディング「小童夜叉・捨」
配信詳細はこちらを ご覧ください。