あの人たち(イシハラ・カメイ・ヒラヌマ氏)は、ふだん、歩いている時の足運びも危っかしいようだ。
それはそれとしても「考えていること」もやたら危っかしいといえるね。
政治に無関心な若者たちが激増しているが、この「老化現象」で、さらにその傾向は……改善どころか、加速的に悪化させるよ。こういう現象は、すでに孤立化している若者、漂流している若者たちをさらに政治から遠ざけるだろうよ。加えて閉塞感にココロを萎えさせてしまう若者たちは今後、増えることはあっても減少することは絶対にないね。
いや、若者にかぎらず、こんな連中がのさばりうごめく「惨状」に、「冗談じゃねぇ」とイラつくこころある年配者もワンサといるはずだ。
大阪地方でやたらハイになっている人をふくめて、なにやらキナ臭いというか「アブナイ世の中」になってきている――なぁ。
それもこれも従来、政治の主導を担ってきた連中が、どれもこれもヒドイのばかりだったもんねぇ!
本名望田市郎で書いたホン「異説熟語辞典 伸びる男のキーワード101」の101項目の中から「実行」を転載させてもらいます。
ご笑覧のほどを。
『《実行》とは、悪い習慣とは共存しやすいが、好ましい習慣とはソリが合いにくい。どんなに意義のあるアイディアもプランも、実行がなければ暇つぶしの妄想に堕ちる。』
自分の健康を考え、酒を、タバコをやめよう。いじましく品性のない賭け麻雀やゴルフを控えよう。また、語学の学習をとか、各種の資格試験に挑戦しようなどなど、この種のことに関わる〔実行する〕はほとんど挫折か頓挫に終わるのが世の常だ。
健康に関する新聞のコラムで、比叡山延暦寺の主で大阿闍梨(だいあじゃり)とよばれる酒井雄哉氏の修行歴を読んだ。大阿闍梨とは、天台宗の難行〔千日回峰行〕をマスターした修行僧に与えられる尊称で、過去千二百年間で五十人に満たないとか。〈※この本の発行当時のデータ〉
まず〔歩行〕の行(ぎょう)は七年間。はじめの三年は深夜から朝にかけて比叡山の峰道を四十五キロの巡拝を年に百日ずつ。四、五年目は二百日ずつ。それを終えると断食、断水、不眠、不臥(が)で不動真言を唱えて九日間を不動堂に籠もる。翌年は行程が六十キロに増えて、最終年の百日はひたすら八十五キロを歩き続け、一日の睡眠はたったの九十分。この間、歩く距離は延べで地球一周分四万キロになるそうだ。酒井氏はこの修行を二度修了しているという。
この修行のデータを読むかぎり、〔実行〕の二文字はさすがに厳しく重いことをあらためて思い知らされる。しかも、この修行には強制や義務はなく、すべて自主であり自律で行われるのだ。並の精神力では全うできない。
それにしても、である。つくづくわれわれ凡人は〔有言不実行〕の徒であると恥じ入るばかりだ。ふた言めには、自己改革の自己啓発のとまことしやかに口にし、それらしい書物の頁などをペラペラとめくったりするものの、結局はなにひとつ具体的に着手してものはなく、実行し、目的を全うしたものなどさらにない――では、情けない。
なにも万人に畏敬される高僧になろうとは思わないが、とはいえ、凡人には凡人の〔実行する〕べきことがあるはずである。
――「異説熟語辞典 伸びる男のキーワード101」
(望田市郎(本庄慧一郎)著/総合法令1994年刊より)
(望田市郎(本庄慧一郎)著/総合法令1994年刊より)
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