「イチロー君のウィークリーショット/それにつけても」第76回(通算788回)

あらためておのれの履歴をふり返ってみると、半世紀あまり一貫して日本語を素材にした仕事(ラジオ・テレビ・構成台本/舞台脚本/TVCMプロデユース・企画・COPY/時代小説・現代小説/五七五・評論集・エッセイ等)をしてきた。
現在の書斎は、古書店の倉庫のようで「創作の遊園地」になっている。
●執筆スタッフ 本庄慧一郎(望田市郎)/みさき けい/深実一露


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時代小説に挑戦した頃。


●「物書き業」一筋道。  放送作家や広告のコピーライターは、いわば「ナウい仕事」だった。しかし「これでいいのか」という迷いがつきまとった。
 次の仕事のステップとして「小説を」と考えた。
 当然「現代物」と思ったが、突発的な事情で「時代物」にカジを切るより仕様がないハメになった。
 理由は、TVCM制作の同僚であり親友だったX氏がガンになり「余命6カ月」の宣告をうけ、病床で小説をまとめて、その3作目で「山本周五郎賞」を受賞したのだ。しかも彼は果敢な闘病で10年余を生きて、作家としても立派な実績をのこした。
 それが、まぎれもなく「現代小説」であり、文句のない「秀作」だった。



第4回第4回山本周五郎賞を受賞した故稲見一良氏の葉書き。
TVCM制作時代の親友だった。

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●時代小説の短・長編を数十編も書いた!
 「文庫本ブーム」時代だった。文庫書き下ろしオリジナル一冊分は400字詰め原稿用紙300枚〜350枚。
 さいわい複数の出版社が書籍化と雑誌に掲載してくれた。
 しかも、作家として先輩の方々がなにかとフォロー激励してくれるという幸運にめぐまれた。
 その先輩作家の中に峰隆一郎(1931〜2000年)さんがいらっしゃった。
 時代小説に「洋風ハードボイルド」を盛り込んだ手法が、新しい時代小説ファンに大歓迎されたお方だ。
 しかも「現役の作家が同業の後輩作家をほめる」ことなどあまりないハズなのに、峰隆一郎さんは、ぼくに電話を下さったり、お葉書にうれしい言葉を書いて下さったりした。
 ワケ知りの編集者は「あのコワイ峰先生が……へえ!」と目を丸くしていたのを思い出す。

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●物書き業の旅では――
 考えてみると、放送作家、コピーライター、そして時代小説の仕事……物書き業のアルチザンとしては、いつもいい先輩たちに恵まれていたと心から思います!
 そして現在の電子書籍(余美太伊堂文庫のクルーも!)でも気持ちのいい仕事を――ありがとう!



***






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イラスト:やっぱっぱだいすけ

ニコヤンの目↓
Scenes of memories
あの日の石神井の森



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【電子書籍 余美太伊堂文庫(よみたいどうぶんこ)のご案内】

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新刊 続々発売予定。

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「イチロー君のウィークリーショット/それにつけても」第75回(通算787回)


あらためておのれの履歴をふり返ってみると、半世紀あまり一貫して日本語を素材にした仕事(ラジオ・テレビ・構成台本/舞台脚本/TVCMプロデユース・企画・COPY/時代小説・現代小説/五七五・評論集・エッセイ等)をしてきた。
現在の書斎は、古書店の倉庫のようで「創作の遊園地」になっている。
●執筆スタッフ 本庄慧一郎(望田市郎)/みさき けい/深実一露


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それにつけても/五七五風一行メモ

政治という タンカラ芝居 ただうとましく
安倍と菅 陽と陰との 腐臭あり

忘れない 八月六日・九日・十五日
民主主義 「選良」という言葉 ナンセンス

ズブロッカ 37.5度の米寿祝い
米寿とか コロナウイルス禍の ほろ酔いぞ



***




●電子書籍新刊予告(既刊30冊)

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●画家 葛飾北斎
 自ら「画狂人」と名乗った葛飾北斎。
 「人生50年」の時代に90歳という長寿だった。
 生涯に江戸市中を93回も引っ越した。引っ越し好きだった。
 「あと5年あれば本物の画家になれた……」と言い残したとか。

 昏れなずむ 北斎の墓の からす猫 ―― 一露


 それにつけても 北斎はやっぱり、スーパーアーティストだ!



***




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イラスト:やっぱっぱだいすけ

ニコヤンの目↓

Scenes of memories
葛飾北斎墓地

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— posted by 本庄慧一郎 at 04:17 pm  

「イチロー君のウィークリーショット/それにつけても」第74回(通算786回)


あらためておのれの履歴をふり返ってみると、半世紀あまり一貫して日本語を素材にした仕事(ラジオ・テレビ・構成台本/舞台脚本/TVCMプロデユース・企画・COPY/時代小説・現代小説/五七五・評論集・エッセイ等)をしてきた。
現在の書斎は、古書店の倉庫のようで「創作の遊園地」になっている。
●執筆スタッフ 本庄慧一郎(望田市郎)/みさき けい/深実一露


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東京中を駆け回った頃。


●現在も良質の「都会派の総合雑誌」として実績を重ねる「東京人」だが、創刊まもない頃に、創刊者であり編集長でもある(そして評論家でもある)粕谷一希氏に、「東京人」にぜひ! と企画をプレゼンした。
 一面識もないぼくの企画を、多忙な粕谷一希さんは、しっかり理解して「買って」くれた。

●民放ラジオ・テレビのフィールド外――。
 粕谷一希さんとの出会いに、それまでの放送作家やコピーライター・TVCM制作のフィールドでは叶わなかったろう仕事が生まれた。
 その後、粕谷さんは折にふれて親しくして下さった――。(2014年逝去)
 それにつけても 忘れ得ぬお人である。



「マヌカンは悪筆の相 宵銀座」
企画「とうきょうヒッチはい句」としての第一作目「銀座のマヌカン」

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 ※書籍版「東京ろまんちっ句」

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 雑誌『東京人』に1987年から1991年、足かけ5年間にわたり、「とうきょうヒッチはい句」と題して掲載したコラムをまとめたものを冬青社より1996年に刊行。




 ※電子書籍版「東京ろまんちっ句」 Link
 当時、粕谷一希さんに提案した企画書の一部を巻末付録として加えた電子書籍版を余美太伊堂文庫より2018年に刊行。




●東京(都)の街の126か所
 その街に関する五七五は、合計で500句あまり――というわけで、
 きわめてユニークで忘れられない「仕事」になりました。
 粕谷一希さん、ありがとうございました。

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1987年10月。柳橋にて雑誌「東京人」スタッフの皆さんと。
中央右:粕谷一希さん 左:本庄慧一郎







***




本庄慧一郎(望田市郎/本庄一郎)
作品コレクションシリーズ

記録のためのメモランダム/その53




「絹の闇」
作詞:本庄慧一郎 作曲:立原摂子
 


      「絹の闇」

 倫(みち)ならぬ運命(さだめ)
 九十九(つづら)折り
 たどりきた小徑(みち) ゆきどまり
 あなたを愛した そのときに
 覚悟をきめての 旅だけど
 指きりかわせば 滝しぶく
 如意輪観音 しだれる桜
 ああ堕ちてゆく 堕ちてゆく
 月めぐり めぐりての春の宵

 惜しからぬ たた熱く
 後悔(くい)のないときを 紡ぎつつ
 ふとすれちがった 幼な子の
 清らなまなざし 風ぐるま
 いろは匂えど 散りぬるを
 虚空蔵菩薩 朱いろのもみじ
 ああ堕ちてゆく 堕ちてゆく
 風ゆれて ゆらめいて初あらし

 気がつけばいつか 雪もよい
 めぐる思いよ 糸ぐるま
 藍のはなびし 京小紋
 銀糸の細帯 べにの筆
 きのうは捨てよと 鐘の音
 大日如来 冬咲くつばき
 ああ堕ちてゆく 堕ちてゆく
 雪ふわり ふうわりと絹の闇





***







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イラスト:やっぱっぱだいすけ

ニコヤンの目↓
Scenes of memories
あの日の高尾山スナップ




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新刊 続々発売予定。

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「イチロー君のウィークリーショット/それにつけても」第73回(通算785回)


あらためておのれの履歴をふり返ってみると、半世紀あまり一貫して日本語を素材にした仕事(ラジオ・テレビ・構成台本/舞台脚本/TVCMプロデユース・企画・COPY/時代小説・現代小説/五七五・評論集・エッセイ等)をしてきた。
現在の書斎は、古書店の倉庫のようで「創作の遊園地」になっている。
●執筆スタッフ 本庄慧一郎(望田市郎)/みさき けい/深実一露


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「物書き業と変転と事務所あれこれ」


●書斎派から広告ビジネスへ。
 コピーライターの仕事に関わり、受注が増えると都心に「事務所」が必要になった。六本木、赤坂、永田町などなど身に過ぎた場所に拠点を設けた。その初めが赤坂TBS近くだったか。
 次に原宿表参道と竹下通りの中間のマンションだった。(ぜいたく!)社名は「エムケー(M&K)」。
 すでにコピーライターとしての仕事は忙しかった。
 1965年に、業界では「中堅どころ」と称されていた「第一企画」(のちに旭通信社と合併――株式会社アサツー ディ・ケイから株式会社ADKホールディングスへ)に入社。それ以前に二つの小さな広告代理店を経験している。
 第一企画では、CMディレクターを志す内田健太郎氏がスタッフにいた。彼とぼくの本名望田と内田のイニシャルの「制作プロダクションM・K」を創り、原宿表参道ウラのマンションに拠点を設けたのだ。

●ジャズピアニスト・作曲家八木正生さんとの出会い。
 同じマンションにいる、ピアニストで作曲家の八木正生と出会った。気が合った。演出内田健太郎作品のSONGのすべてをぼくが作詞し、八木さんが作曲した。(ブリヂストンタイヤなど)
 八木さんは当時から東映大泉作品の映画音楽にも着手していて……膨大な量(ウィキペディアなどをご参照を)の仕事をしていた。高倉健さんの「網走番外地」を初め、「あしたのジョー」などなど、ン百作品がある。
 ぼくもCMSONGでは気持ちのいい仕事をした。
 しかし、八木正生さんは58歳という円熟期に早世してしまった。

●表参道は若者のファッションタウンになったが――。
 「物書き業」をめざすぼくには「品性のある思い出ぶかい街」として、いつまでも記憶に鮮明な場所である。
 それにつけても 表参道や竹下通りなどは、ざわついた落ち着きのない街になってしまった。街も、そして人間も、時代とともに変貌する――。


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(朝日新聞2020年年9月26日より)










***




本庄慧一郎(望田市郎/本庄一郎)
作品コレクションシリーズ

記録のためのメモランダム/その52




「吉野のさくら/さくら・女人幻想」
作詞:本庄慧一郎 作曲:立原摂子 歌:木山みづほ
 


 「吉野のさくら/さくら・女人幻想」

 いざや吉野 山の吉野 
 さくらだよりに さそわれて
 めぐる時の 想いに熱く
 あゆむ小径に かげゆれる

 せりふ
 「吉野山のさくら
  裾野の千本 中の千本
  上(かみ)の千本 奥の千本……。
  十万本のさくらよ!」

 いまは吉野 花の吉野
 こころ千筋(ちすじ)に 乱れそめ
 惑いさまよう 乳房おもく
 花はたわわに 咲き匂う

 せりふ
 「さくら木には
  神さまが宿るとか
  人の想いが生きているとか……。
  それを……信じています!」

 そして吉野 昏(く)れる吉野
 一期一会 生きるとき
 風よ吹くな 雨よ降るな
 月もおぼろの 花ひと夜





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イラスト:やっぱっぱだいすけ

ニコヤンの目↓
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小さな庭の季節のお客さま



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*** お知らせ ***
自主CDを制作
21.1:130:128:0:0::center:0:1::
平和を願う歌
「鳥になれたらいいね」
総合プロデュース:本庄慧一郎
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