「社会&芸能・つれづれ愚差」第293回(通算405回)

遅ればせながら「暴走老人」を読んでいる

 藤原智美著「暴走老人」(2007年/文藝春秋刊)。
 とにもかくにも「分別あるはずのオトナ」たちがいま、やたら目に立つ。
 いや、藤原智美のいう「暴走老人」がウヨウヨしている。

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 その代表のような者が、イシハラとアベだ。
 この「師走の選挙戦」は「多党乱立」ということだが、なんのことはない頑固と偏狭な自己満足を「アナクロっぽい愛国心」で糊塗して喚いている。そして、その周辺にうろつくのは、これまたセコイ保身と我利の毒素に浸蝕されたうさん臭い政治屋たちだ。

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 イシハラやアベが口にする「愛国」の質は、戦後67年間、なんとか保ってきた「価値ある平和」を根こそぎくつがえす危険が内包されている。
 原発事故を「ささいなこと」と言い放つイシハラや「強い日本」をがなり立てるアベ――その周囲をウロチョロする者たちに、われわれは何を期待できるというのか。

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 今回の衆院選・都知事選のキーポイントは「浮動票」にあるという。
 その浮動票の基底にあるのは「政治に無関心な若者たち」とか。
 若者たちよ! 今こそまじめにしっかりと考えてくれよ! 君たち自身の明日のことだよ。君たちの未来のことだよ。

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 たとえば、東京新聞「タカ派色前面/安倍首相当時頓挫の公約再登場」の記事――「自民党政権公約のポイント」の7項目のうちの「改憲」の項を読んだだろうか。
 以下、引用。
改憲→新憲法草案を制定し、�‥傾弔聾擬鶚�国防軍を保持�6杁淹�態条項を新設―などを明記
  →憲法改正発議要件を衆参それぞれ3分の2以上から過半数に緩和する
(東京新聞 2012年11月22日 朝刊より)

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 その�△�「国防軍を保持」が法制化されたら、それはきっと「徴兵義務」へと積極化されるだろう。
 ここで、三國一朗著「戦中用語集」から引用しておく。
 以下、引用。
徴兵検査
 国家が国民に兵役義務を課し、強制的に徴集して兵役に服させる「国民皆兵」の徴兵制が日本で採用されたのは、明治維新後のことである。明治政府によって、軍備の整備が近代国家建設の基礎であり重要政策でもあるとされ、大村益次郎、山県有朋、西郷従道によって、「国民皆兵」の基礎がつくられた。
 明治六(一八七三)年の一月、「徴兵令」が発布され、満二〇歳の男子を「徴兵検査」で選抜して常備軍に三年間服務させることにした。(略)
 「兵役法」によると、兵役は常備兵役・後備兵役・補充兵役・国民兵役にわけ、その「常備兵役」を〈現役〉と〈予備役〉にわけた。日常用語の「現役」は、ここから生まれたものである。  「補充兵役」には、第一補充兵役、第二補充兵役があったが、太平洋戦争中には第三補充兵役も設けられ、〔兵隊にとられる〕範囲は着々と拡げられた。つまり、身長・体重がまずまず十人並みで、「不具(身体障害)疾病(不治の病気)にあらざる」限り、一応「合格」とされ、戦場に立つ有資格者とされたわけである。
 私は大学在学中に「徴兵検査」を受け、性器・肛門までも調べられた上、「甲種合格」の判定をもらった。(略)
(「戦中用語集」三國一朗著 1985年 岩波新書刊 pp.160-161より)



まじめにきちんと自分の未来を考える若者たちへ

 「情熱の歌人」と称された与謝野晶子(1878年〜1942年)が実弟に贈った詩をぜひ読んで下さい。

『君死にたまふことなかれ』 (旅順の攻囲軍にある弟宗七を歎きて)

 ああ、弟よ、君を泣く、
 君死にたまふことなかれ。
 末に生まれし君にれば
 親のなさけは勝(まさ)りしも、
 親は刃(やいば)をにぎらせて
 人を殺せと教へしや、
 人を殺して死ねよとて
 二十四までを育てしや。

 堺(さかひ)の街(まち)のあきびとの
 老舗(しにせ)を誇るあるじにて、
 親の名を継ぐ君なれば、
 君死にたまふことなかれ。
 旅順の城はほろぶとも、
 ほろびずとても、何事ぞ、
 君は知らじな、あきびとの
 家の習ひに無きことを。

 君死にたまふことなかれ。
 すめらみことは、戦ひに
 おほみづからは出(い)でまさね、
 互(かたみ)に人の血を流し、
 獣(けもの)の道に死ねよとは、
 死ぬるを人の誉れとは、
 おほみこころの深ければ
 もとより如何(いか)で思(おぼ)されん。

 ああ、弟よ、戦ひに
 君死にたまふことなかれ。
 過ぎにし秋を父君に
 おくれたまへる母君は、
 歎きのなかに、いたましく、
 我子を召され、家を守(も)り、
 安しと聞ける大御代も
 母の白髪(しらが)は増(ま)さりゆく。

 暖簾(のれん)のかげに伏して泣く
 あえかに若き新妻(にひづま)を
 君忘るるや、思へるや。
 十月(とつき)も添はで別れたる
 少女(をとめ)ごころを思ひみよ。
 この世ひとりの君ならで
 ああまた誰を頼むべき。
 君死にたまふことなかれ。
(「現代名詩選(上)」 伊藤信吉編 1969年 新潮社刊 pp.42-43より)




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ケイちゃんの目 ↓

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**わが家のおもと(万年青)の赤い実**

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**マイシルエット(本庄慧一郎のカゲと落葉)**

— posted by 本庄慧一郎 at 11:29 am  

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