あらためておのれの履歴をふり返ってみると、半世紀あまり一貫して日本語を素材にした仕事(ラジオ・テレビ・構成台本/舞台脚本/TVCMプロデユース・企画・COPY/時代小説・現代小説/五七五・評論集・エッセイ等)をしてきた。
現在の書斎は、古書店の倉庫のようで「創作の遊園地」になっている。
現在の書斎は、古書店の倉庫のようで「創作の遊園地」になっている。
●執筆スタッフ 本庄慧一郎(望田市郎)/みさき けい/深実一露
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国道246と赤坂と東北新社と……。
●赤坂近辺は仕事の主戦場だった。
1965年前後、放送作家としてはTBS。そして広告制作のコピーライターとしては、CMディレクターの内田健太郎氏とオフィスを持ち――赤坂周辺にのべつウロウロしていた。
●あの東北新社には足しげく通った。
東北新社(社長植村伴次郎氏時代)は、海外のテレビドラマなどの「日本語吹き替え」の先駆で、同時にTVCMや企業PR映画などでも早くから実績をあげていた。たとえば、かの有名な(?)日本のアウトローのヒーロー「国定忠次」が、ペラペラと英語を喋る(海外日本人向け?)ユニークなモノを見た記憶がある。
当然、外国人が日本語ペラペラという「アテレコ」は、「東北新社」の得意ワザ種目だった。
ぼくは、才人ディレクターU・M氏、N・K氏とウマがあい、TVCMやPR映画のコピーやシナリオでせっせと仕事をした。
詳細は忘れたが、当時、売り出し中の加山雄三サンの腕時計リコー・クオーツなど、あれこれあった。製鉄会社のPR映画のシナリオとか、深夜ワイドの三波春夫の「忠臣蔵」など……いろいろあったねぇ。
●もちろんまだ、ソーリ大臣のセガレ……という方はいなかった。
なにしろ、東北新社の裏の通りは当時「コロンビア通り」といい日本コロンビアがあり、さらに、CMデイレクター内田健太郎氏との仕事場もあった。
それにつけても あの一帯は円通寺、道教寺、専福寺など、大好きな寺町のふんいきがあって、ぼくの趣味にもふさわしいロケーションだった。
でも、いずれにせよ当時の東北新社には「ソーリ大臣のセガレ」はいなかった。
●別稿で書いたが――
放送作家から、広告のコピーライターへの転身をはかる第一歩が、国道246の豊川稲荷前のビルにあった広告代理店「N」だった。
一般公募で応募して即入社――になったが、ナマイキにも「飽き足らず」に日を置かずして退社。ホップ・ステップ・ジャンプして、当時「業界5位」と称されていた「第一企画」に入社している。(後に「旭通」と合併。アサツー ディ・ケイとなる。現:株式会社ADKホールディングス)
「ボクって、気がヨワイ……と自称しているワリには、ズーズーしいのネ」とつぶやく春デス。
ああ、それにしても「東北新社」……。
「営業」と称して赤坂、青山、六本木などで、ゴソゴソ、ウソウソとウラ遊びにうつつをぬかすウソ寒いケチな男って……いつの時代もいるんだよネ。
***
イラスト:やっぱっぱだいすけ
ニコヤンの目↓
Scenes of memories
ごぶさたしてます。あの街・この道
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