十一月の異名・異称は、おなじみの霜月をはじめ、雪待月、雪見月、仲冬、冬半などなど、雪にかかわるコトバが多い。
しかし、地球温暖化による悪影響もあって、現在の十一月の周囲の風景は(とくに東京あたりでは)雪の気配などさらさらない。
たとえば、長年なじんで暮してきた練馬石神井の、三宝寺池や氷川神社のいちょうなどはまだ黄落の気配さえなく、その葉は緑のままだ。
朝、明け方に起きて複数の新聞を読む。
政治の動向と、政治家たちの対応のあれこれに……イライラする。
早くも年末――いままでの毎年の年の暮れはワケもなく嫌いだった。現在もその心境に変化はない。
つまり、その主原因は、なぜかさしたる理由もなく、やたら悪ハシャギする者たちと、日々の暮らしを辛く耐えている人々の姿との対比が、この季節にはくっきりと見えてくるからだ。
あいかわらず、税金・公金を浪費し、またコソコソと食い荒らす卑しい役人たちの集団がバッコする。
「事業仕分け」といったムダ撲滅のための作業が公開されたのは、従来の自公政権ではあり得なかった快挙(アタリマエのことだ)だが、その結果を「大した金額にはならない。あんなこと」などとのたまう輩がいる。「公金ドロボー族」は根絶できそうもないと腹を立てるネ。
現在の日本――「ハンパなぜいたくに麻痺したグータラの、心根を腐らせた右往左往」という表現がふさわしい?
身のまわりの山積みの本の中から、気まぐれの一冊をひき出して〔乱読〕するのがならわしだ。
不快な政治・社会のさまざまな事象にイラついた気持ちを鎮めるために――「風天――渥美清のうた」(著・森英介)の頁をめくる。
風が吹くと、おしゃべり女のような柳
いつだって朝ねしたようひとかわ眼
金魚屋生まれた時から煙草くわえたよう
ひぐらしは坊さんの生まれかわりか
ひばり突き刺さるように麦のなか
蓋あけたような天で九月かな
いつも何か探しているようだなひばり
ゆうべの台風どこにいたちょうちょ
貸しぶとん運ぶ踊り子悲しい
好きだから強くぶつけた雪合戦
おふくろ見にきてるビリになりたくない白い靴
それにしても、テレビから「情報素材」を得ようとスイッチONにするが、あの若い女のキンキラ声とぶしつけな嬌声、若い男たちのバカ騒ぎはどうにかならないか。テレビ局の自浄力(?)もゼロになったかね。
テレビの現況は「公共放送」ではなく「公狂放送」か「公矯放騒」だね。
もう何年もムカシになるが、Tというテレビ局の社長が「このままではテレビ局は炭小屋になるゾ」と公言していたけど……さてね。
ケイちゃんの目 ↓
深川不動尊参道の奇跡(本庄慧一郎クンの影)