「社会&芸能・つれづれ愚差」第392回(通算504回)

有名芸能人のお宅訪問とか……。
 
●ひょいと見たテレビ番組で、有名芸能人の自宅が紹介されているのに、何度か出くわした。
 ご主人であるその人のスキャンダルや事件のために「私邸公開」という結果になった――ケースもあるが、「これ見よがし」のケースも多い。

●かく申すワタシは、芸能マスコミ界の仕事が長かったので、そのテレビ公開された「豪邸」のあるじの「その昔」を知っている場合が多い。
 「へえ! あの人のウチって、こんなにスゴイの? へぇ!」と呟く。

●たとえば――
 現在のようにテレビメディアが悪はしゃぎをする以前のことだが、(つまり、テレビタレントなどとよばれる者が存在しなかった時代)演劇出身の俳優たちはすべからく、生活するのにも苦労していた。現在のテレビドラマのワキを固める老練な俳優たちのことだが、その例外はないといえる。

●たとえば――
 女性の場合はクラブやバーのホステスなどでも生活費を稼いだ。
 男性アルバイトは、工事現場の力仕事なども当然だった。
 となると、やはり女性の稼ぎのほうが多く、俳優(志望者)同士の夫婦の場合では、「夫がワイフに食わせてもらっている」というケースが常態化していた――。

●そういえば――
 ある男性俳優の場合だが、ずっと同業である奥さんの稼ぎに頼って暮らしていたが、やがてテレビ番組などのおかげで、「有名タレンタト」になった。が、トタンにその世話になった奥さんと離婚――そして、ある女性テレビタレントと再婚した。

●その女性タレントがあるふやけたテレビ番組で、「自宅公開」をした。
 こまかいことは忘れたが、彼女のベットルームが紹介されたのだが、まるで趣味の悪いラブホテルのような(!)ゴテゴテとハデに飾った情景にヘキエキしたことだけを記憶している。
 否も応もなく、「成り上がり」というコトバを思い出したネ。

***

●話はいきなり変わるけど――
 仏教語に「五欲」というコトバがある。
 広辞苑によれば、
  「㋐五官(眼・耳・鼻・舌・身)の五境(色・声・香・味・触)に対する欲望。感覚的欲望」
  「㋑財・色・飲食・名(誉)・睡眠を求める欲望」とある。

●「㋑」の項を補足すると――
 「財産欲・色欲・飲食欲・名誉欲・睡眠欲」となるかね。
 この中の「色欲・飲食欲・睡眠欲」はまあ、ごくごくプライベートなことだから、ワキにおいておいて――と。
 あとの二つ、「財産欲」「名誉欲」だね。

●現在の政治や社会の表層をメタンガスのあぶくのように醜く覆っているのは、この「財産欲」と「名誉欲」に冒された者たちの跳りょうだ。

●現在の政治というフィールドにウヨウヨする者たちの「国費――公金――国民が納めた税金」のデタラメな使い方は目に余る。
 1ヶ月に1人60万円とかいう東京都の議員の(全国の都道府県での最高とか)政務活動費の使途をはじめ、デタラメ・ウソッパチの支出内容の放置は、今回の小渕優子なる議員のケースでも暴露された。

●そういえば――
 「うちわ」で問題視されて大臣を辞任した松島みどりとやらの女性が「こんなことで責任をとらされるなら議員全員が……」といきまいていた。
 「語るに落ちる」の典型のようなモノだね。

***

●つくづく思うのデス。
 「成り上がりたくない」そして「成り下がりたくない」。
 なんとか、おのれにもっともふさわしい場所に、できるだけ素直な気持でくらしていたい――なんて、悟りを求めるエライ坊さんのようなコトを言ったりして。

***

 わたしは、愚劣をふくらませる黄金の風が大嫌いだ。
                         ――ミュッセ/フランスの作家


***

●追記

金まみれ・欲まみれ・嘘まみれ・泥まみれ?

 辞任に追い込まれた女性大臣をリリーフした新任の宮沢洋一氏の資金管理団体「宮沢会」が政治活動費から「SMバー」のカネを支出していたと――さっそく(またしても!)スキャンダルが暴かれた。
 「うちわ」やベビー用品、ワインも違法だけど……情けないねぇ。



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ケイちゃんの目 ↓

ディスカバー深大寺

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異質の案内プレート


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○○○チン列罪?


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本庄慧一郎お気に入りメニュー/そばテンプラ&缶ビール


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深大寺のヤマガラ

— posted by 本庄慧一郎 at 12:06 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第391回(通算503回)

もの書き業の気まま旅――ナンチャッテ!

●そういえば――
 10月14日は『鉄道の日』なんですってね。
 となると、こちとら、やっぱり汽車ポッポです。

●「リニア中央新幹線」だって?
 そんなの関係ないね。
 なにしろ、日本はもとより、世界中にせっせと旅したもんね。

●と言っても、カネやヒマがあり余ってのコトじゃないのさ。
 放送作家業のラジオ番組で、JAL提供の『世界の町へ』(だったか?)とか、JR(当時は国鉄)提供の『旅そしてふるさとの歌』というタイトルのオビ番組の仕事で「行きたいところ」は……思いのままにインナートリップした――ということですワ。

●赤坂のTBSでは、さまざまな仕事をさせてもらったなぁ。
 ずいぶん時も経ったけど、いまでもおつきあいさせて頂いているディレクターだった岡本安正さん……。それに加藤茂樹さん。

●ご両人とも、ポピュラー、ジャズ、シャンソンなどなど、音楽全般に造詣が深い。
 その種の番組もあれこれ、やらせてもらいました。

●最近の岡本さんはフォトではプロ級のモノを撮っておられる。本年3月に写真集『CHANCE MEETINGS』を出版。(以前、この写真集について書いた記事はこちらです→第359回 Link
 タレント、ミュージシャン、俳優、作家、映画監督……など、個性的な人たちをモノクロ写真で撮っていて、その1枚1枚の「顔」から、それぞれのユニークな「物語」が感じられる――という趣向です。

●たとえば――
 マラソンの瀬古利彦、シャンソン歌手石井好子、映画監督実相寺昭雄、かっぽれの家元櫻川ぴん助、ギタリスト沢田駿吾、タレント毒蝮三太夫、フォークシンガー小室等、歌手加藤登紀子、かまやつひろし、俳優斉藤晴彦、声優・パーソナリテイ若山弦蔵、人形作家四谷シモン、ソプラノ歌手木山みづほ……他、多士済々。(敬称略)
 かく申す本庄慧一郎も……加えて下さいマシタ。

●そして加藤さん――この方は、SL(蒸気機関車)についてもオーソリティでした。
 というワケで、小生も加藤さんのリードで「汽車ポッポ」のファンになりました。

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加藤茂樹さんがメインスタッフとして制作されたSL・LPセット(東芝音楽工業株式会社)


●たとえば――
 北海道の雪原のかなたから、SLが近づいてくる(らしい)。
 それとわかるのは、遠くに汽笛が鳴るからだ。
 じっと待っている間があって――やがて鉄路の重い音が、そして間断なく続く蒸気を吐く音がグングン迫ってくる。
 あっという間にONになり、大迫力の驀進音と車輪の音が目前を通過してゆく。
 そして、汽笛を響かせた列車はまた、荒涼とした雪原の彼方へと去っていく――。

●わが書斎のコーナーには4個のスピーカーがあり、もちろんレコードプレーヤーもある。
 ときおり、この「SLの音のポエジー」に耳を傾けるのデス。
 そして、なぜか!なぜだか、この雪原をひた走るSLのライブ音を聴いていて、じんわり涙ぐんだりするのでアリマス。

●この加藤茂樹さんの仕事で『箱根路の四季/箱根登山鉄道の想い出』の制作にスタッフとして参加(本名望田市郎で構成担当。でも<持田>というミスプリがあったりして)しました。
 箱根登山電車の走行音と音楽松山祐士、ナレーション(ポエム)森ミドリ、さらに効果音等で構成したLPです。

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望田市郎(小生の本名)構成の記念すべきLP(東芝EMI)


●かつて親父の仕事の関係で、箱根湯本に住んだことがある。
 物見遊山ではなく、止むを得ずの生活のためだったが、湯本をはじめ、箱根登山電車や箱根全体にジーンとくる思いがある。

***

●それにしても――
 「リニア中央新幹線」とかねぇ。
 東京〜名古屋〜大阪間を約1時間で走る――だってね。
 しかも、地下部分が多いとかでさ。
 さらに、やたら電力を必要とするとか……天候異常とか火山活動と地震多発の昨今……まったく大丈夫かね!

●絶対安全?
 「絶対」という熟語をヘッチャラで口にする人間がウヨウヨしてる。
 そして、それらの人間は、すべからく無責任なんですよね。

***

書斎のあちこあちからかき集めた汽車ポッポ関係のホンたち

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— posted by 本庄慧一郎 at 12:24 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第390回(通算502回)

そぞろ寒の日の訃報

●2014年9月28日 津上忠さん(享年90歳)

●津上忠さんは、劇団前進座を拠点として、劇作・演出で着実なお仕事を遺された先輩だった。

●手がけられた脚本の数は(ラジオ・テレビを含むと)総数200あまりという。ご本人から頂いた「津上忠上演年表」によると、第一作目『乞食の歌』の初演は昭和26(1951)年。

●わが師、三好十郎作の『獅子』の演出(木谷富士夫と共同)が昭和29(1954)年。

●『阿部一族』(原作森鴎外)や『五重塔』(原作幸田露伴)など、名作文学作品の舞台化など、演劇史にのこる優れた仕事が数多い。

●小生がこだわってきた「ムーランルージュ新宿座」は、平成23(2011)年、田中重幸監督で『ムーランルージュの青春』と題して、記録映画にまとめられたが、その制作にかかわることで、津上さんとはとくに親しくお話しをした。

●それは戦時中のムーランの人気アイドルとして注目された「明日待子」について、津上忠著『作家談義』(2010年影書房刊)に書かれていることにも深い関わりがある。

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●ムーランのバラエティのフィナーレのあと、客席の若い青年(大学生)が席から立ち上がり「明日、俺は入隊するが、生きて戻ってまた見にくるからな、待っててくれ」と叫んだ――という場面に、津上さんは出くわしていると書きしるしている。(つまり、このコトバは人気アイドル「明日待子」となぞらえているワケだ)

●彼は、早稲田の学生で、すぐ仲間たちが「都の西北……」と校歌を合唱し、それに対抗して、客席の立教の学生たちも「セントポール……」と歌いだして、客席は熱く盛り上がったのだ――という。

●このユニークなエピソードは、テアトルアカデミー睦組の公演『炎と愛のフィナーレ/あるレビュー劇場の1945』(2012年9月)の小生の脚本に書いて演じられた。

●津上忠著『作家談義』の出版社は影書房。小生の小説第一作『赤い風車劇場の人々/新宿かげろう譚』もやはり影書房であり、社主で編集者の松本昌次さんにお電話をして、津上忠さんのことをあれこれ話した。

●津上忠さんは、まじめで演劇に真摯な「優れた先輩」でした。合掌。

***

●2014年10月5日 大山勝美さん(享年82歳)

●大山勝美さんは、良質の本格テレビドラマのディレクターとして活躍したお方だった。

●かつてTBSのドラマは「なるほど」と納得できるモノを制作していた。『岸辺のアルバム』(脚本山田太一)『ふぞろいの林檎たち』(脚本山田太一)など、正統な社会性のある物語を着実に映像化した。

●現在のテレビドラマは警察もの、推理もの、などのあざとい物語が主流だ。家政婦もの、女医ものなども、うすっぺらなスタンドプレイにまぶされた視聴率におもねるドラマばかりだ。

●一方では、バラエティ(このコトバは戦時中のムーランルージュ新宿座の演目に使われたものが初めだといわれている)とは名ばかりの若手お笑い芸人の悪ふざけや愚にもつかないクイズ番組、さらに――まあいいや。
 なんにしても、大山勝美さんが腰をすえて仕事をした頃の「良質のドラマ」はもうお目にかかれないのだろう。

●あれはいつだったか。大山さんから電話があり、ムーランルージュのこと、そして森繁久弥さんのことなどを訊ねてきた。
 知っているあれこれのことをお答えして、関連データを郵送してさしあげたのだっけか。そのお礼に何かご恵贈下さった。律儀なお方だった。

●いまのテレビ業界には大山さんのような「なるほど」という快いカタルシスを与えてくれる本格ドラマを作る者は……いないのではないかねぇ。

***

 まっすぐに雨にしたがふ散る柳  ――風生



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ケイちゃんの目 ↓

街角のオブジェ


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— posted by 本庄慧一郎 at 01:51 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第389回(通算501回)

前兆・予測・予断/予感・予知・推断「そのA」

●9月〜10月という季節になると、きまってあの大病――ギラン・バレー症候群亜型ミラー・フィシャー症候群(10万人に1人という確率とか)に襲われた日々のことを思い出す。

●そのヤヤコシイ疾病にキリキリ舞いしたのは(娘のメモによれば)2005年7月29日。朝の起床時に視界不良・身体弛緩・歩行不能……という思いもかけぬ状態だった。

●タクシーを呼び、ワイフにすがって至近の0病院へ。
 一般内科の女医さんの判断で即、神経内科へ。

●ギラン・バレー症候群亜型ミラー・フィシャー症候群――神経内科のS先生の診断。「神経のまわりの腱鞘にたいしての免疫異状。目の機能異状が顕著」原因は「要するに、働きすぎ……ですかね」
 即入院した。対応と処置は的確で迅速だった。

●その後、このO病院での治療とリハビリ1カ月。そして、この病院と同系列の大塚K病院に転院。本格リハビリに努める。都合2カ月で退院にこぎつけた。担当主治医のA先生、複数の理学療法士、作業療法士の皆さんのおかけで、まるで「半死状態」だったからだと心は、さいわいなことに完全復活した。

●この種の病気に襲われた方は、女優の大原麗子さん、タレントの安岡力弥さん。それに池波志乃さん……もと聞いている。他にテレビプロデューサーの男性、たしか大臣を務めた女性の方も罹病したと聞いた。

●この疾病の「前兆」はなかったか――本人にしてみれば「突然」だったが。時を前後して、友人のX氏が脳梗塞に襲われた――そのことを後になって知った。
 ある時、手紙で「とんでもない疾病や不運は突然襲ってくる」と書いたら、X氏は「そんなことはない! 予兆や前兆はきっとあったはず。それを本人は軽んじたか無視した結果が、具体的に現実になったのだと思う」て返信をよこした。

●そういうば――思い当たることがいくつかあった。
 マブタが落ちてくる。視野が狭くなり、視力も弱くなる。足腰に力が入らずふらつくことがあった……などなど。

●治療とハードなリハビリ1カ月。さらに強化されたリハビリ専門に1カ月――リハビリ第1日目、リハビリルームの入り口で、療法士の皆さんに「専心努力して、皆さんに心から『ありがとうございました』と申しあげて退院します」と決意表明をし、拍手をもらったのをおぼえている。

●通算入院2カ月後、主治医のA先生、療法士、看護師さんあての「請願書」を提出して、皆さんの「同意」を得て、9月末日退院した!

●同病に襲われた方お二人の本を読み返した。

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●その難病の予後は――? お二人方のその後を案じていますが――。




前兆・予測・予断/予感・予知・推断(そのB)

●御嶽山の噴火は「予測困難」と結論づけられた。
 登山や行楽という楽しみは、日常化しているが、その楽しみを突然のっぴきならない悲劇に落とし込むということは、今後も大いにあり得るということだ。

●もともと「火山列島」と称させてきた日本である。
 現在でも「活火山」といわれる山々は全国で110山とか。
 そして、その火山国日本列島に商業用原発54基が存在する。

●原発が休止していても「核のゴミ」などに立ち往生している「負の施設」だが、それでも再稼働を推進しようとする者たちがいる。

●どんなに科学が進化ても、いつか必ず発生する「自然の暴走」。火山爆発/地震発生――それにともなう津波/豪雨/竜巻……など、地球規模での気象異常は絶対無視できない。

●とんでもない疾病の予知・予断は個人の努力でなんとかする――としても、火山列島日本の「今後」はどうなるのか?

●それにしても「火山列島日本」の「原発列島」はどうなる?
 無思慮・無分別な者たちが、日本国を自滅させるだろうね。



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ケイちゃんの目 ↓


わが家の秋・平穏のしるしたち
かわいい栗の実は房総の友からの贈り物

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— posted by 本庄慧一郎 at 12:24 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第388回(通算500回)

あれこれライブ・公演めぐり

●ライブといえば――
 かつては、TVCF制作を仕事にしていたから、音楽にはどっぷりだった。
 ガリガリのジャズからトロトロのムードコーラスまで。また、大スケールのパイプオルガン演奏から、尺八や三味線の和楽までつきあった。

●唄入りCMソングの企画や作詞やプロデュースもやったからデューク・エイセス、ダークダックス、それにスリー・グレイセスなんてベテラン女性コーラストリオでの仕事もしたなぁ。

●その後、書斎での小説や舞台脚本書きになって、ライブといえば当然、「読み語り」や「演劇公演」を重要視するようになった。
 もちろん、自分で企画・作・演出することもある。
 『狛江 ご近所寄席』(2013年9月22日公演 泉の森会館)など、イロイロある。
  読み語りドラマ・江戸人情噺『雪になる』 『ミニコンサート』
  出演/語り・ソプラノ 木山みづほ ブルースハープ 猪浦教行――も、好評だった。 
 
***


●『橋爪功 ちょっぴりゾッとする話』(2014年9月13日 東京グローブ座)に出かけた。
 (作/フェルディナント・フォン・シーラッハ 翻訳/酒寄進一 演出/深作健太)

●橋爪功はうまい役者だと、ずっと思ってきた。
 テレビでは現代物もいろいろあるが、やはり池波正太郎原作『梅安シリーズ』の「彦次郎役」などは味わいがあって好きだ。

●「語り」のうまさ――
 なにしろ文学座、劇団雲を経て演劇集団円の重鎮である。
 いわゆるナレーション――小生はこのヒトと、もうひとり(唐突だが)いかりや長介の「語り」のうまさに魅かれた。
 ドリフターズ時代の彼はともかく、いかりや長介が役者に転じてからもGoodだったが、(台本つきの)ナレーションもうまかった。

●だいたい近頃のタレントの「語り」なんて――
 どうしようもなくヘタクソなのばかりでね。
 あらかじめ用意された原稿を「なるほどね!」と納得させる「読み」はまるでダメなのばかり。

●生まれも育ちもまるで違う二人だけど――
 橋爪功といかりや長介のご両人には拍手を送ったネ。

●今回の『橋爪功 ちょっぴりゾッとする話』については――
 ホンヤクものの演目2作だったが、やはり橋爪功の「語り」の味わいは、時代物で発揮されるのだと思う。
 江戸人情物なんかを、和服とマゲという扮装で語ってくれたら――とつくづく思ったなぁ。

***

●『デンティスト』(2014年9月19日〜23日 ジャージャン恵比寿第1弾公演 作・演出/桃井 章 出演/浜田 晃・水沢有美)

●客席数30席たらずのBarのスペースでの二人芝居。『デンティスト』。
 男女二人だけのダイアローグ・ドラマ。
 すでに「高齢者」のエリアに足を踏み入れた男と女の過去と現在が、きわめて刺激的に二人の会話でくりひろげられる。
 店のカウンターや出入り口ドア、それに大きいガラスの窓や外のテラスも「舞台や道具」として活用される。

●ベテラン浜田とふっきれた水沢――
 浜田晃は文学座出身。この人のキャラ、その演技にも好感をもってきた。
 そして、水沢有美――実は小生のイトコで、彼女の父親は54歳で早逝した劇作家小沢不二夫。小沢は小生の母親の実弟で、しかも物書きの師匠でもあった。

●役者が「脱皮」するということ――
 この「二人芝居」で、水沢有美は「ひと皮むけた」と実感した。
 作・演出の桃井章氏も、「水沢さん、なかなかですよ」と言ってくれたが……。

 200〜400席といった、大きなスペースでのライブでは、どうなるか、だね、有美さん。

***

●こまつ座公演『きらめく星座』井上ひさし作(2014年9月8日〜10月5日 紀伊国屋サザンシアター)

●井上ひさし作品ではコレが好きだった――
 『きらめく星座』は、脚本を何度も読んでいた。昭和という時代――戦争という悲劇にほんろうされた歳月はなおざりにできないからだ。

●今回の公演も、快い仕上がりになっていた。
 出演者(俳優)の実力と魅力にもうひとつ――という思いも残ったが、でも、全員の熱意とパワー(演出栗山民也)に好感がもてた。
 フィナーレの観客の拍手もホットだったネ。



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ケイちゃんの目 ↓

わが家の小庭の小さな生きもの


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再び来た蝶


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昼寝しているどこかのトラネコ


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小さな柿の実三きょうだい

— posted by 本庄慧一郎 at 11:57 am  


*** お知らせ ***
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平和を願う歌
「鳥になれたらいいね」
総合プロデュース:本庄慧一郎
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