「社会&芸能・つれづれ愚差」第387回(通算499回)

俳優 米倉斉加年(まさかね)さんのこと。
そして、編集者・評論家 粕谷一希さんのこと。



●「物書き」の師として慕った劇作家三好十郎さんが、劇団民藝の滝沢修さんに書いた『ゴッホ小伝/炎の人』の縁もあったが、もともとあの劇団が好きだった。

●御大宇野重吉さんをはじめ、大滝秀治さん、佐野浅夫さん、垂水悟郎さんなどのベテラン俳優さんをTVCFナレーターとしてお願いして、おかげで、しっかりした作品に仕上げることが出来た。

●当時(1976年頃)は、まだ民藝所属だった真野響子さんには、「映像」のヒロインでご出演を願った。(スコッチウィスキー・カティーサークのCF)
 現在もお美しいが、当時はもう……というワケで、GOODな作品が出来て、商品もバンバン売れた。

●このカティサークのキャンペーンで石坂浩二さん、米倉斉加年さん、川津祐介さんのイラストのスカーフプレゼント・キャンペーンもやった。

●その米倉さんは、劇団民藝では、宇野重吉さんに心酔していた。
 やがて民藝を退団した米倉さんは73歳のとき、劇団海流座をつくる。

●海流座4年目に、三好十郎作『彦六大いに笑う』というホンを上演した。
 この『彦六――』は、昭和初年という時代を素材にしたコメディタッチの物語で、昭和初期の新宿の街が舞台になっている。

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(上演パンフレットより)



●たまたま、拙著『新宿今昔ものがたり/文化と芸能の三百年 Link 』(東京新聞出版部2010年刊)が出版された年で、米倉さんは出演関係者に参考資料として読むように命じた――と言って下さった。

●小生が舞台を拝見した日、ひょんなことで彦六役の米倉さんがセリフを忘れて――そのことを、後にていねいにお手紙に書いて下さった。まじめで、誠実なお人柄は、 このギョーカイではむしろ希有のこと――と思った。

●米倉さん、あの森光子さん主演の『放浪記』のロングラン公演でも活躍したし、渥美清さんの『寅さんシリーズ』でもひょうひょうとしたキャラクターで大活躍した。芸達者だった。

●『道化口上』(影書房1985年刊)という本がある。
 米倉さんのエッセイ集である。
 この影書房の社主は松本昌次さん。「日本の出版界の編集者の大先輩」として関係者の皆さんに畏敬されてるお方だ。

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●小生が、ラジオ・テレビ・CF制作の仕事から「転進」しようと思い悩んでいる時、それまで一切、手を付けることのなかった「小説」に挑戦した。
 その第1作目の原稿をすんなり採用し、出版して下さった方が影書房の松本昌次さんだった。
 『赤い風車劇場の人々/新宿かげろう譚 Link 』(1992年刊)

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●書籍の装丁・装画・デザインなどに携わるプロの方々の団体があって、最近、その機関誌に原稿を――という依頼があった。
 拙稿の原稿は『物書き業 道中控/仕事と人と本と書斎と』(仮題)で、編集担当のK氏と具体的な綿密な打ち合わせをした。

●文庫書き下ろし時代小説は、1冊で400字詰め原稿用紙300枚〜350枚。
ラジオ・テレビなどの台本は、そのへんのところ(校正・校閲)はいいかげんだが、活字の本はていねいだし、厳正である。

●この原稿では、「物書き業半世紀」というおのれの来し方をかえり見て、「ありがたいご縁を下さった人々」のことを書いた。
 (いずれ、この稿に加筆して、「物書き業」としてのおのれの記録をまとめたいと思っている)

●米倉さんの思いがけない訃報に接して、彼のエッセイ集『道化口上』を取り出して再読した。
 その本の頁の間から、ハラリと二通の封筒が出てきた。

●その一通の便箋に「松本昌次さんを御存知とは……私の大変尊敬する人です。編集者としても演劇評論家としても超一流の方です」とあった。

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●にんげん――やっぱりお人柄ですねぇ。得難い貴重なもうひとつのえにしがあったのですねぇ。
 米倉さん、「あっち」へいったら、ゆっくりいい話をしましょう。

***

●5月30日にお亡くなりになった編集者・評論家粕谷一希さんのことは以前 Link にも書きました。
 8月31日付朝日新聞『惜別』欄に、あらためての記事が出てて、しみじみ読みました。
 1983年の頃のフォトのキャプションに「たばこと酒が好物。多弁な人ではなかた」とあった。
 でも、発刊したばかりの雑誌『東京人』の編集長だった粕谷さんは、小生に文句なしに親しくして下さった。(一面識もない小生は、「五七五とフォトとエッセイでつづる――東京ヒッチはいく」という企画をプレゼンして、すぐ採用されたのだった)
 あの「多弁な人ではなかった」というフレーズに「このボクにはとくに親しくしてくれたのかな」と、つい涙ぐんだりしている……。

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●テアトル・エコー公演『大都映画撮影所物語』に対して下さった粕谷さんの手紙。
 その後、小生のためにお祝いの会を催して下さった!

***

 あらためて、お二人のご冥福をお祈り申しあげます。



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ケイちゃんの目 ↓


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5丁目の夕日の迫力



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わが家の小庭で生まれた蝶

— posted by 本庄慧一郎 at 03:16 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第386回(通算498回)

「弱い者いじめ」ということ。

●視覚障がい者に付き添う盲導犬が何者かによって、鋭利な刃物で傷を負わされた。
 その「激痛」を黙って(!)耐えていたという。(もともと、ご主人に同伴してパブリックな場所に出向くという役割を担っている盲導犬は、やたら吠えたりしない訓練をうけているのか――と思っていたらそういうことはないとか)

●そして9月8日に起こったのは――
 白い杖を頼りに歩く全盲の女子学生が駅の点字ブロックの上を歩いていたところ、白い杖にひっかかり転んだと思われる何者かが、その女子学生の背後から、ヒザの裏側を蹴って逃げた――という事件があった。

●目下、本庄慧一郎は、埼玉新聞に連載小説『新塙保己一物語/風ひかる道』を連載中だが、埼玉県本庄児玉の生まれである「全盲の賢人・塙保己一」が主人公の物語だ。
 理不尽な暴力をうけたその女子学生は、川越にある「塙保己一学園」に通う学生であった。

●この二つの事件の他に、「無抵抗な弱者」に一方的な暴力を振るう事件とそれに類する事象は、それこそ枚挙にいとまがない。

●現今の政治・社会・人心の荒廃ぶりは……手におえないようだ。
 「自分が殺されることを回避するためには、相手を殺さねばならない――それが戦争だ」という言葉がある。
 この戦争が勃発すれば、たちまち無防備な者から殺されるのは自明の理だ。

●現在、晴眼者である多くの者たちも、「とんでもない目くらましのために」危うい道に誘い込まれているのではないか――。

***

●ある「企画」を考えるために関係資料としての本をあれこれ取り出した。
 その中の一冊『動物でなくなった動物たち』(小原秀雄著 昭和51年刊 ごま書房刊)

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●このタイトルをつくづく眺めながら、ふとつぶやく――「人間でなくなった人間たち」。
 3部構成だが、その第1部の項目をご紹介したい。

第1部 〔絆〕を失った動物たち
 一 性行動を狂わされた動物たち
   1 レズビアンになったモルモット
   2 ホモ・セクシャルになったイルカ
   3 母親の乳を飲みながら〔母親〕になってしまった早熟カンガルー
   4 一年中発情するようになったネコとネズミ
   5 早熟・多淫になったブタ
   6 ネコを愛したチンパンジー
   7 年ごろになってもセックスを知らないパンダ
   8 近親相姦をするバーバリシープ
(『動物でなくなった動物たち』小原秀雄著 昭和51年刊 ごま書房刊より)


***


埼玉新聞に連載(2014年4月30日〜9月19日が最終回)
『新塙保己一物語/風ひかる道』そのスタート時のごあいさつ。

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2014年4月22日掲載。




第1回目に登場した寅之助(塙保己一の少年時代)のイラスト。
イラスト・中野耕一。

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2014年4月30日掲載。





塙保己一の命日(9月12日)に寄せた本庄慧一郎のメッセージ。

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2014年9月9日掲載。






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ケイちゃんの目 ↓

また秩父神社に詣でました。



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秩父鉄道・御花畑駅の注意プレート

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— posted by 本庄慧一郎 at 12:25 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第385回(通算497回)

「食べ散らかす」というコトバ

●そういえば――
 かつて(いわゆるバブル時代)、商売柄(ラジオテレビ&広告・TVCF制作時代)打ち合わせなどで、つねに銀座・六本木・赤坂・原宿……などをウロウロするのが日常だった。

●そういえば――
 書斎での執筆の仕事に移ってから、それらの繁華街とはすっかり疎遠になった。
 当時は、それらの街のレストランで食事をすることも多く、仕事仲間とよくランチを一緒にした。

●そういえば――
 当時はこちとら「自由業」――混雑する時間を避けて、少々ずらして入店する。
 すると、近くの会社のサラリーマンやOLたちが引き上げたばかりの、レストランのテーブルに「食い散らかした」ままの皿、小鉢があった――。

●そういえば――
 その情景は、ギョッとするほどだらしなく、穢く、見るにたえないほどの惨状だった。
 つまり、皿に残された料理や、口紅のついたシワシワのナプキンは、そのまま「汚物」だったネ。

●そういえば――
 ウェイター、ウエイトレスも手が回らないので、すぐに片付かない。テーブルの「汚物」を目の前にして、憮然と座している――その不快感は、何年も経ったいまでも記憶にこびりついている。

●そういえば――
 彼らは、たぶん「一流企業」の者たちだったはずだが、彼らの「品性」を疑ったねぇ。

***

●そういえば――
 観光地へ向かう電車ではなく、都心を走る電車の中でムシャムシャとモノを食う女性としばしば出くわす。
 もちろん(!)手鏡をのぞき込んで化粧する女性などは、のべつだけど。

●そういえば――
 ある著名なフォトグラファーが言っていた。「モノを飲み食いするアクションが美しい――なんてレディはこの世にいないねぇ。たいてい、いやらしく、あさましいんだ」

●そういえば――
 ひと昔まえのテレビのホームドラマは、のべつ食卓――食事の場面が出てきたが、最近は、ドラマ以外の番組でも、やたらモノを食べる場面がのさばっている。
 その女たちの表情も仕草も、そして口にするコトバも品性を欠いていて、ゲンナリする。(女性に限らず……男たちの場合もそれ以下だけどネ)

●そういえば――
 テレビの視聴率というのは、以前「1%=100万人」といわれていた。現在の数字は変わってるだろうけどさ。
 でも、その(ン百万人もの他人が見ている)「衆人環視」のまっただ中で、不作法にモノを食うなんて……ハレンチというべきじゃないか?

●そういえば――
 あるお年寄りがきつい語調でいっていた。
 「生きものとしての人間が、からだにモノを入れたり(食べることだ!)また、からだからモノを排泄(大小便をすることだ!)することは、大っぴらに他人目(ひと目)に晒すのは大ハレンチだ」と。

●そういえば――
 テレビでギャアギャア騒ぎながらモノを食ってる者たちって……シアワセだなぁ!(と見当ちがいのコトを呟いた)

●そういえば――
 「食べのこさない、食べきる!運動」といったようなキャッチフレーズでキャンペーンをはじめた地方都市(川越市だっけ?)があったなぁ。

●そういえば――
 アメリカの作家パール・S・バックの書いた大河小説『大地』を読んだのはン10年前だった。
 中国の貧しい夫婦の三代にわたる時代の物語だったけど、食べる物のない貧窮のどん底で若い夫婦が「壁の土」を煮て食べ、飢えをしのぐという場面があった――。

●そういえば――
 本庄慧一郎の未発表の時代小説短編で『飢餓峠』というのがある。
 江戸から逃げてきた若い幕府の役人が、奥秩父から山越えをして自分の故郷をめざす――その途中で、貧しい農家の老婆と娘に出会って一夜の宿を乞うが、その老婆が囲炉裏の土鍋で煮ていたものは「畑の土」であった――というのがあった。

●そういえば――
 ニホンウナギ、クロマグロ……などの絶滅危機がいわれている。
 寿司大型店などの「マグロ解体ショー」などに目の色を変えて群がる人たちの――上品ぶる気はないけど、アレッてさあ……何ていえばいいのかねぇ!

●そういえば――
 そのうち、客集めにブタやらウシやウマなどの「解体ショー」でもやらかすんだろうか?

●そういえば――
 「涙とともにパンを食べた者でなければ、人生の本当の味はわからない」といった人は、ゲーテだっけ?


***


 「家は(雨水が)洩らぬほど、食事は飢えぬほどにて、足ることなり」
                                ――千利休/江戸時代の茶人

 「食べ散らかす? 食い散らかす? 意地穢く、自分の人生をも?」
                                ――本庄慧一郎





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ケイちゃんの目 ↓

アンコール!
ちっぽけな庭の生きものたち

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— posted by 本庄慧一郎 at 11:27 am  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第384回(通算496回)

無関心・無思慮・無頓着・無自覚……。

●そういえば――
 「天災は忘れた頃にやってくる」と言ったのは、物理学者・随筆家の寺田寅彦だった。
 だが、現在の災害は、「前兆に対する予知」も可能であり、「予防も警戒」にも着手できる。
 しかし、大抵の場合は、後手にまわり――「なぜあの時点で……」と嘆き憤り、後悔にのたうつような始末になる――。

●そういえば――
 地震・大津波・原発施設の崩壊。家屋が、ビルが、街が、そして家族が友人や知人が、狂ったような濁流に飲み込まれていたあのフクシマの地獄図を忘れたわけではあるまい!
 今回の広島は、驚異的な集中雨量による地表滑落を原因とする大量の土砂・巨大岩石・流木等の住居地区襲撃――。
 前者は自然の海に深く原因した惨事だった。今回は宅地化した丘陵に惨劇の主因があった。

●そういえば――
 イギリスの神学者であるウィリアム・ラルフ・イングが言っていた。
 「心配は、それが当然やってくる災難にたいする『事前に支払われる利子』である」

●そういえば――
 予知・予見・予断をないがしろにする悪しきケースは枚挙にいとまがない。
 同時に、絶対に忘れてはならない「体験」や「歴史認識」も脳ミソの少ないニワトリのように、ケロリと忘れる――または無視する。放棄する。
 そう「日本国の惨劇」だった戦争とその教訓も――ケロリ・パーだね。

●そういえば――
 8月28日(木)のAM6:30の室内温度は24度。つい数日前の昼間の最高温度は35度、36度。10度の差がある。
 この温度差のギャップは、現在の社会の「異和」そのものである。

●そういえば――
 このところ、連日報道されている「広島の惨状」についてのテレビだが、そのレポート映像を分断するCF群の(当然のことだが)現実を無視したガナリ・ワメキ・フザケ・エテガッテ……どれもこれもが「エゴのかたまり」にしか映らない。
 せめて、テレビ局の番組内容とCF(商品&企業)の質を考慮しての編成があれば、とハラを立てるが、現在のテレビ局にはそんなデリカシーは望むべくもねぇよな。

●そういえば――
 8月という(あの戦争終戦月)にちなんでの終戦69年ドラマ特別企画『遠い約束 〜星になったこどもたち〜』を見た。残酷と悲劇と苦難の歴史をていねいに描いている2時間あまりの番組を、やたらエテガッテ極まるCF群が分断しいていた。
 確かと調べ、記録したわけではないが、途中、ドラマは10分たらずですぐCFタイムになり、時には10種類以上の商品・企業のCFがのさばった。
 物語に対する理解も共感も容赦なく分断し、蹴散らかす「自壊行為」に他ならない。
 各CFの質うんぬんもさることながら、テレビ局の商品そのものである番組をCFでズタズタにするその無神経さは異常としかいえないね。

●そういえば――
 「想定される津波高」なる詳細なデータが発表された。
 「地震最大M7.9」とあり、津波の高さ20メートル超とある。
 すでにある原発施設とその関連を注目し、今後を考えない人が――いるわけないだろ?

●「来るべき出来事は、影をその前に投げかける」
                        ――キャンベル/イギリスの詩人



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ケイちゃんの目 ↓

秋を待つ秩父神社

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— posted by 本庄慧一郎 at 12:14 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第383回(通算495回)

猛暑狂暑をへこたれないために

●それにしても――
 社会の「庶民の暮らし」のさなかで起きる殺人事件などの凶悪犯罪が多い。
 いまや、それもこれも……当たり前のようになってしまって、誰もことさらに驚くこともない。

●それにしても――
 この民主主義の日本の政治の動向が何ともいかがわしく、やたらきな臭い。
 心ある人たちが、いま声をあげなければ――!

●それにしても――
 「水分不足で熱中症になる」以前に、「理不尽」と「ムジュン」と「不可能」ばかりの現在の政治や社会の在りように、気持がささくれ立ち、枯渇してくる。

●なにはともあれ――
 周辺事情に負けない自分のコンディションをつくる。
 俳句や短歌の……詩集などの本の頁をくる。

●たとえば――
 茨木のり子詩集をゆったりと心鎮めて読む。

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***

『自分の感受性くらい』茨木のり子

 ぱさぱさに乾いてゆく心を
 ひとのせいにはするな
 みずから水やりを怠っておいて

 (略)

 初心消えかかるのを
 暮らしのせいにするな
 そもそもが ひよわな志にすぎなかった

 駄目なことの一切を
 時代のせいにするな
 わずかに光る尊厳の放棄

 自分の感受性くらい
 自分で守れ
 ばかものよ
(『かがやく日本語の悪態』著/川崎洋 平成15年 新潮社刊」pp159-160より一部抜粋)

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***


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(『真実の「わだつみ」 学徒兵 木村久夫の二通の遺書』編・著/加古陽治 2014年 東京新聞出版局刊)


***


●茨木のり子さんも書いている――
 「自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ」

●8月20日(火)は――
 埼玉県本庄市の市民の皆さんに協力して、『郷土の賢人・盲目の塙保己一キャンペーン』の定例会で出ました。

●PM6:00〜は――
 本庄児玉(正しく塙保己一の故郷)の商工会の皆さんに『ゴッホ・啄木、そして塙保己一/おのれの可能性に挑んだ男たち』をテーマに講演する。その後、皆さんとの懇談会・親睦会があり、一泊しました。
 

●誰でもトシを取る――
 放っとけば、脳もすぐ怠ける。
 だから、せっせと脳は鍛える。
 脳に、「いい汗」をかくことを強いる。その努力を怠らない。


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ケイちゃんの目 ↓

武蔵野の涼風を求めて


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— posted by 本庄慧一郎 at 11:40 am  


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