「社会&芸能・つれづれ愚差」第57回(通算167回)

仕事と仕事場と日常のこと

とにかく書くこと
 目下の作業は、ベスト時代文庫「闇のお江戸の松竹梅/その2・逆襲」のあと、学研文庫「夢見屋世直し帳/落花の舞」のその2「月下の兇宴」(仮題)350枚の初稿の校正中である。(メ切4月中)。
 このあと「初代美空ひばりのいた撮影所/B級三流映画のど根性・大都映画」の補遺の作業である。
 日本映画史における傑物、戦前の大都映画創業者・河合徳三郎氏についての新発見データを入手してそれを書く。
 次作はベスト時代文庫「闇のお江戸の松竹梅」のその3を。
 そして、新シリーズ・そのIのこと……と、とにかく書く。

映画監督・宮越澄氏と歓談
 東京新聞「わが街わが友」の連載を機縁として「時代劇振興」を熱く提唱する宮越澄氏が仕事場に来て下さり(大)歓談。
 三船プロをベースにして多様な時代劇を監督したベテラン。
 とにかくパワフル。共通の知人・友人も多数あって、数時間があっという間だった。これからが楽しみ(4月22日仕事場にて)。



 宮越氏の人脈は広く多様。その話題の中で「戯曲座の――」という話題が出て、「女優佐々木けい子さん」について語った。
 佐々木けい子さんは戯曲座の公演(押川昌一作、木村準演出「風の音」の主役)で若き日の小生もスタッフとして加わっていた、忘れがたく懐かしいイベント。
 宮越氏がその佐々木けい子さんの電話番号を教えてくれて、さっそく電話を入れる。お元気な佐々木さんとン10年ぶりにお話をする。
 劇作家三好十郎さんと戯曲座メンバーの写真には佐々木さん、高品格さん、睦五郎さん……などの顔が。
 うれしいエピソードの連続である。

満20歳の時からの評論家樋口恵子さんと――
 4月23日(水)。東京新聞に書いた「戯曲座のこと」は、もともと樋口恵子さんが小生に「三好十郎さんの劇団を紹介したい」と言ってくれて、桜上水の宗源寺に連れていってくれたことから始まった。
 樋口さんも小生も満20歳の時である。
 というのも、東京大学の学生であった樋口さんが読売新聞の「はたちの記/論文募集」の学生の部第一席入選した。その時に一面識もない小生がお手紙をさしあげて、おつきあいが始まったのだ。
 その後、文学仲間のサークル「青い実の会」のメンバーでのピクニックもあったが、お互いの仕事の都合で近くにいながら、じかにお目にかかれず、満60歳の時に新宿のスンガリーで当時のメンバーで会食。
 さらに小生の仕事場でも小パーティを。
 で――今回、樋口恵子さん、ベテラン編集者野中文江さん、小生の仲間のソプラノ歌手(二期会)の木山みづほさん、そしてワイフという顔ぶれで、西荻の「一汁一菜・凛」で会食歓談。
 店のオーナー池田久夫氏も加わって……大土鍋のたけのこご飯ともども、味わいのある春宵であった。

追伸 08年4月23日(水)は、実は結婚記念日だった。
感慨いろいろあり。なにはともあれ夫婦・家族仲良く暮らしている。

そして、その翌日、樋口恵子さんとまたデート
 4月24日(木)。風雨強く。樋口さんにお声をかけてもらって国会議事堂議員会館前にワイフと出かけた。
 「後期高齢者医療制度」に対する抗議集会である。
 関係団体と多くの〔有志〕が参集して、マスコミの取材も多く熱気にあふれた風景が展開された――。
 樋口さんのスピーチ闊達。元気いいなあ。大拍手。
 そうしてマイクは小生の手に。
 「この本庄慧一郎さんは放送の仕事、広告の仕事といろいろやってきて、65歳から時代小説や劇作に挑戦して、着実に……」といった主旨の紹介をして下さって、こちとら少々上がりマシタ。
 が、とにかく、現在の政治のその質の悪さ、デタラメさを、皆さんの前で大声でスピーチしました。ああ、この鮮烈経験は忘れないだろうなあ。

さまざまな新しいエピソードと出会いの日々
 本日4月25日(金)は、さまざまな観劇スケジュールのその一つとして両国のシアターX、高瀬一樹氏率いる演劇プロジェクト「シアター・オブジェクト」の公演。
 とにかく〔人生ING〕!

— posted by 本庄慧一郎 at 02:06 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第56回(通算166回)

新聞見出しについてのメモ
 4月18日付・東京・朝日新聞「空自イラク派遣憲法9条違反」
 「派遣先は戦闘地域」「武力行使と一体」という司法判決(名古屋高裁)。
 「常識」を「非常識」が破壊してゆく昨今の風潮の中でのエポック!



 4月18日付・朝日新聞。「アナログ放送終わります」2011年からの地上波デジタルへの移行告知開始。
 どうでもいいけど、バカ騒ぎ、カラ騒ぎ、ガキたちの悪はしゃぎ番組増殖メディアにはうんざりしている。
 「情報メディア」を自称する民放局の現実乖離とデタラメCMの混在――いや、強引なCM群の中に番組がコマ切れで挿入されている異状を放置しているのはどういうわけかね。
 ミートホープという製品偽装・偽称事件があった。
 「質の悪いまぜもの」ばかりの「番組」とは、あのミートホープの製品と同じじゃないのかね?



 4月18日付・東京新聞。「(交通事故などで父親を失った)遺児の母子家庭、収入下降で困窮」。格差社会は差別社会のこと。または弱者見殺しのことをいう。
 「後期高齢者医療制度という国家暴力」(東京新聞4月16日付「本音コラム」斉藤学氏)に同感。いまこそ「年金役人や道路役人の無軌道ぶりを知ったいま、我々にできることはとりあえず政党を交代させることだ」。
 斉藤学氏はさらに言う。「役人が政治家を抱き込めたのは一党支配が続き過ぎたためだ」と。
 いま、生活苦に悲鳴をあげている老人たちの中には、いままで自分が支持してきたヤカラたちが、いま現在、何をしているのかさえ判らない者がいるのだ。
 目を覚ませよ、選挙民たち!



 4月18日付・朝日新聞「声」。「長寿者の診察、医院は大騒ぎ」(滋賀県多賀町/開業医大辻喬夫氏68)「(前略)道路には59兆円ものカネをつぎ込める国が、年間200億円の社会保障費を削るために、このようなむごい制度を作ったのだ。これが、今日ある日本の国を築き上げた功労者に対する扱いか、と老人はしっかり覚えておこう」



※この「後期高齢者医療制度」の発端をつくったのは、いつもニタニタ顔のあのコイズミさんですよ。



08年3月4月、観劇鑑賞メモ
 3月21日。於 三鷹芸能劇場。多摩交流助成事業としての公演。「知覧の特攻隊螢」(原作 中島力・脚本 おおやぎれいこ・演出 井ノ口勤)。
 特攻隊員宿舎の老婆役の白石奈緒美を中心としての朗読劇。
 「戦争をしたがる国への回帰」という忌々しい愚かしい風潮が色濃くなる昨今、このテーマ&メッセージ、そしてその真摯な制作姿勢に好感。ベテラン白石奈緒美の演技力ありて。



 4月12日。於 練馬区江古田・高寿司。「寄席江古田亭第1回」。全日本社会人落語協会主催というカマエ。
 アマチュアながらもキャリア40年余りというお三人に、プロのむかし家今松の出演。(制作 青木英明)
 アマ3人組のまじめな高座には好感。すでに40年余りも……というキャリアとか。演劇の舞台のように客観視する〔演出〕などのない〔独演の芸〕の可能性と限界と……をあらためて思う。



予定。4月22日〜30日。於 新宿紀伊国屋ホール。
小沢昭一歌のステージ「唄って語って僕のハーモニカ」
これはもう……快く楽しいにきまってイル。



予定。4月24日。於 池袋演芸場。初音家左橋の落語。左橋のキャラ佳し。なんとかスケジュール調整して……と思うけど。



予定。4月30日。於 両国シアターX。北村和夫追善公演。
朗読劇「女の一生」(原作 森本薫)出演 淡島千景・白石奈緒美・真船道朗他。白石さんのご案内。真船氏は「小沢不二夫演劇道場」以来の知己。参上する予定。



予定。5月8日。於 国立演劇場。大演芸まつり。講談協会。一龍斎貞水・田辺一鶴ほか。講談ワールド。



予定。5月11日〜24日。於 国立劇場。前進座公演。
「怒る富士」(原作 新田次郎・脚色 田島栄・演出 十島英明)
「矢の会」もあり。期待して――。

— posted by 本庄慧一郎 at 01:10 pm  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第55回(通算165回)

新聞拾い読みあれこれ

「まちづくり交付金/1兆円、市町村任せ」(東京新聞)

 交付金の40%は道路特定財源のカネが使われている。
・盆踊り会館(秋田県羽後町)・裸婦像2体制作(山形県河北町)・足湯温泉施設(栃木県那須塩原市)・海ウ捕獲場再築(茨城県日立市)・熊本城本丸御殿建設(熊本市)・人工芝サッカー場建設・その他、使途・目的など勝手放題の実態に、ア然と怒り。



「川崎市6万人に誤通知/長寿医療制度、続く混乱」(東京新聞)

 保険料は年金からの引き落としのやりくちに反発抗議が集中しているなか、あいかわらずの怠慢作業。これもア然と怒り。



「アタマジラミ、知って防いで」(東京新聞)

 アタマジラミが幼い子どもたちの間で蔓延しているとか。
 シラミ・ノミ・ダニなど過去のものと思っていたら、なんてこったい。
 もっともゴキブリ・ネズミもあいかわらず〔健在〕だっていうからネ。
 さらに公金・税金をしつこく食い荒らす官僚・政治家・役人たちのハレンチ・ゴキブリは増殖するばかり! フンコロガシ以下の虫ケラ人種め!



「高齢化……保険料さらに重く」(朝日新聞)

〔7万2000円(2008年度)――8万5000円(2015年度)〕とある。
 つましくまじめに暮らしている者たちに、十分な説明・説得もせずに実施した新制度――これを暴政というのだ。
 すべての公金・税金の使途を公明正大にしてからの実施なら納得する。
 ほとんど〔犯罪〕といえる乱費・濫費を隠蔽し、放置しての強行実施を黙認している選挙民たち――この愚民の群れをダレが作った?



「夢の橋・地方財政に重荷/瀬戸大橋開通20年」(朝日新聞)

 1兆円という巨額を道路特定財源から投入しての瀬戸大橋――夢の橋の巨額借金は通行料ではとうていカバーできず、毎年度、国と自治体が「出資」というカタチで800億円を投入している。
 〔地方〕の熱望で造成した〔夢の橋〕は、返済メドはゼロの借金地獄への「悪夢の橋」ですとさ。



「4野党、巣鴨で訴え」(朝日新聞)

 民主・共産・社民・国民新党のメンバーが、「おばあちゃんの原宿――巣鴨」で後期高齢者医療制度の廃止を訴える。
 もちろん、「お年寄りをいじめるな」がテーマだ。
 でも、選挙民としての自分と、選挙を通じて選ぶ人間と、そしてその人間が所属する政党と、さらに具体化される政策の関連もよく理解できないヒトも多いようだ。
 自分の首を自分の手で締めるようなコトをしないでね、おばあちゃん!(&おじいちゃん!)お願いしますよ、ホントに。



「大研究・織田信長 改革と破壊と」(文藝春秋5月号)

 サブコピーに「今、日本には信長型リーダーが必要だ」とある。
 作家藤沢周平氏の随筆に「信長ぎらい」があって、共感をもって読んだ。
 あの信長という男は、専制とジェノサイド(特定の人種・民族などに対し、組織的・計画的に行われる大量殺戮、および生活破壊、集団殺戮)の狂った権化だった。その重大な点をないがしろにして、なにが「信長待望論」かね?
 すでに弱者・貧者の切り捨て(大量殺戮)は現実化してるぜ。

— posted by 本庄慧一郎 at 11:27 am  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第54回(通算164回)

各新聞の見出しから――(08年4月第1週)

A)「400億円の顔」(4月4日東京新聞TOKYO発)
 新銀行東京に関する審議会に出席したイシハラ氏の表情5種。「世論なんか気にしていたら何もできないからね」とほざいた。
 こんな人間を都知事に選んだ都民がウロウロしている東京という街の行方は――?

B)「誰でもよかった」殺人事件。
 戦争という行為は例外なく〔無差別殺戮〕である。
 そして平和社会であるはずの現在、「誰でもよかった殺人」の横行。
 人間としての思慮を欠落させた異常人種の跳梁跋扈、絶えることなし。

C)「後期高齢者医療制度」の名称急遽変更。
 〔後期高齢者〕を〔長寿者――〕と慌てて変更した。
 そのおソマツなこと、姑息なこと。ましてやその内容の得手勝手なこと!
 こうしたデタラメな政策をヌケヌケと実施する欺瞞政治家を選んだのはダレだい!「現代の姥捨山政策」(東京新聞)

D)「タクシー殺人・米兵逮捕」
 ナイジェリア国籍のこの米海軍一等水兵・ウグボグ容疑者は独身で頭がよく、暴力的なことは無縁の青年だったとか。
 だが凶行の時に「『人を殺せ』という声が聞こえた」と言っているとある。
 異常者はたいてい正常な仮面をかぶって自由に闊歩している。
 しかも、戦争を正当化する者の中には、多数まぎれ込んでいる。

E)「東京の医師・報酬不正請求の疑い」
 「健康な女子高生集めニセ診療」という小見出し。
 その女子高生談として「耳鼻科に行って簡単な診療を受ければ5千円がもらえた。100回ほど通った」とある。
 現場の医師のこの犯罪――それと、常識という名のストッパーを欠落させた女子高生たちよ……ああ!

F)「銀座の女、税逃れ!」
 高級ナイトクラブの実質経営者・佐藤成子容疑者逮捕。
 3年間の所得税2億円2千万円を隠し、所得税4千万円の脱税容疑。
 「黙って座れば5万円。ボトルキープで10万円」という店だと。
 かつてのマスコミ(広告制作)の仕事では、その種の店につきあったことは何度もある。もちろん〔連れて行かれた〕のだ。
 あの種の店はすべて〔虚構――フィクション〕と割り切っているから、ただシラケるばかりだった。見せかけとデタラメ料金が楽しいワケがない。
 客は流行作家やゲーノー人などで、こちとらまるで縁がない。
 テレビの売れっこ司会者某などは毎晩のように現れるらしい――酔って悪ハシャギして、ハダカになるのが好き――と、目撃者が語っていた。
 なにしろ1ヶ月に700万、800万、いや1000万円を使うというダサイ親父はザラ。そのヒヒ親父たちは例の〔天下り族〕だろうと推断した。
 今回の脱税事件の捜査のついでに、月間700万〜1000万円を浪費している〔バカ男の金の出所〕も洗ってくれませんかね、当局の皆さん。

G)「NHKが検討・深夜休止拡大」
 地球温暖化問題に対応して、NHKは省エネルギーの面から3chの深夜放送やラジオ第2の放送休止時間の拡大を検討するという。
 株のインサイダー取引で職権を悪用した職員の事件など醜聞続発のNHKである。福地会長とやらの「受信料収納に影響」の談話だが、それだけではないだろ!
 組織と職員の質にはあいかわらず?マークを呈するが、省エネのための番組自粛は率先すべし。
 現在の民放局のゴールデンタイムの番組のカラ騒ぎ、悪ふざけ番組などはひたすら目に余る。そして愚劣にして現実乖離のCM群。なんとかしろ!

— posted by 本庄慧一郎 at 11:32 am  

「社会&芸能・つれづれ愚差」第53回(通算163回)

石神井公園の池をめぐる花の色たち
 桜のどっしりとした古木に、らんまんの花の群れ。
 3月27日現在は八分咲きか。
 ウィークデイの池のたそがれどきは人の姿も少ない。
 いま池の周辺は、ずばりさくら色が主役。
 こころ、ゆっくり、大きく深呼吸。ワイフとのそぞろ歩き。

 来し方を つつみて花の さかりかな  万太郎

 白い花は、こぶしと雪やなぎ。

 蒼白く 夕かげりたる 辛夷かな  花蓑

 雪柳 うすずみの夜を まといけり  真琴

 いきいきと鮮やかな緑は、しだれ柳。

 卒然と 風湧き出でし 柳かな  たかし

 連翹(れんぎょう)と山吹の黄色

 行き過ぎて なお連翹の 花明かり  汀女

 山吹や 暮れゆく水の とどまらず  水巴




3月28日(金)新聞の見出し活字から思い起こす先人たちの言葉

「愚者のもっとも確かな証は、自説を固守して、いたずらに興奮すること」――モンテーニュ

「物知りの馬鹿は、無学の馬鹿よりもお馬鹿さんです」――モリエール

「愚かな鳥は、せっせと自分の巣を汚す」――ヘイウッド

「飢餓と無知は、近代犯罪の両親である」――ワイルド

「都市は人類の掃きだめである」――ルソー

「卑怯者は、安全な時だけ威丈高になる」――ゲーテ

「利欲は飽くことを知らず」――ピタゴラス

「愚鈍な人間は、つねに鉄面皮の暴力をふるう」――エマーソン

「舌(口)のほうは誓うが、心は誓わず」――エウリビデス

「議事堂は虚言のスーパーマーケットである」――本庄慧一郎


 それにしても――  言語道断な殺人狂と、醜悪な我利の妄者たちの乱舞、ここに極まる!


「愛国心」と「道徳」を法で押しつけるとは――誰が?

— posted by 本庄慧一郎 at 11:33 am  


*** お知らせ ***
自主CDを制作
21.1:130:128:0:0::center:0:1::
平和を願う歌
「鳥になれたらいいね」
総合プロデュース:本庄慧一郎
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