カオ・顔・貌のこと
たとえば、鼻が高いとか目がパッチリしているとか、キレイだとか、イケメン……いや美男だとか言うのではない。
だいたい、おのれのご面相をタナに上げて、他人様の顔の美醜をとやかく言う資格もない、第一、そんな時間のヒマがない。
このところ、ず〜ッと、新聞やテレビで否も応もなく見て来ている〔ある種類の者たち〕の顔について書きたい。
匂いのないテレビの不快な臭気
ウソつき男たち(ときどきはしたたかなウソつき女も登場するが)の、その顔の醜く哀れな顔のことだ。
どれもこれも例外なく耐え難い悪臭を放っているね。
すでに、湯沸かし器やら暖房機やら、いや自動車やら、マンションなどの生活にしっかり組み込まれた商品の欠陥や偽装、偽称が続々発覚した。
また、このところあれこれの食品類のあっちこっちでの偽装・偽称でキリキリ舞いしている。
そのつど、経営責任者たちが、通りいっぺんの〔おわび〕をする。
その顔や動作はおおむねシラジラしい。
いや、彼らよりもさらにうさん臭くいかがわしい〔おわび〕はさんざん見て来た。
政治屋どものそれである。
ゴルフと焼き肉と……それから何?
ゴルフなんて大きらいのぼくには、モリヤという男の性向がさっぱり理解できない。
〔喚問〕されるモリヤとかミヤサキとかいう男たちの顔から放たれる腐臭よ。
いや、すでにマツオカ以下、バンソウコーの男などで、とことんうんざりさせられた。
いま、ヌカガやらキューマとかの顔を見せつけられて、またまたうんざり。
彼らの顔の美醜とは無関係の、なにやらどれもこれもしっかり共通する何かがあることに気付く。
そうそうあのホリエという若いアンちゃんを「私の息子です」と持ち上げたタケベとかいった男もふくめてどうにも好きになれない連中だね。
悪役と悪党との大きな違い
いま「実録・大都映画」を執筆中ということは、このHPでもすでに書かしてもらった。
その中に「愛すべきワキ役・悪役・敵役」の項があり、かつての映画に登場した名優・迷優たちの〔顔〕をこまかくしらべた。
スチールでその顔のかたち――魅力ある造形――を確認した。
今回の「大都――」では主に時代物(チャンバラ映画)が主題だから、主演スターであった阪東妻三郎とか市川右太衛門とか片岡千恵蔵とか……の魅力はもちろんだが、ぼくの好きな悪役・敵役の役者(!)たちを列挙した。ゾロゾロいる。ン十人、いやン百人もいるが……。
じかにお目にかかっている人も大勢いるがホンの一例として、高品格(映画「マージャン放浪記」ほか裕次郎映画多数)が好きだった。
そしてちょっと前になるが、進藤英太郎というおじさん。
お二人ともとってもシャイで、ジェントルで、インテリだった。
そのほか、CM時代(本名望田市郎名)で制作スタッフとして参加した高倉健のアサヒビールのシリーズ10本目には山本麟一や今井健二らの悪役集団のカッコよかったこと!(彼のワキにぼくも出演した!)
いちいち名を挙げていったらキリがないが、悪役(!)俳優たちの素顔やお人柄はみんなシャイで文句なしに魅力的である。
それにひきかえ〔現実の悪党ども〕の哀れで情けない風情はホントに救い難いねぇ。
畏敬する芸能界のお三方
このHPでももう何度か書いた。
ぼくがかかわってきた芸能界で、畏敬したやまないお三方がいる。
桂小金治さん。小沢昭一さん。熊倉一雄さん。業界でのこともさることながら、人生の先輩である。
その容姿・容貌もユニークで、お三方ともに、居ながらにして得難いユーモアがかもされている。しかも(自分のことはタナにあげて言うが)お三方ともけして美男ではない。
いや、じかにお目にかかった方で高倉健、菅原文太、そしてグーンとお若い時の三國連太郎(カメラのCMでジュエームス・ボンド風の役で出演してもらったことがあった)の皆さんはおシッコをもらしそうになるほどスバラシイ。
それはそれとして、桂小金治・小沢昭一・熊倉一雄というお三方の慈味・風格・ユーモアなどの魅力……いいなあ。
「四十歳を過ぎた人間は、自分の顔に責任を持たねばならない」そうのたまったのはかのリンカーンですね。
でもね、顔も顔だけどやっぱり自分の人生や社会に対して責任を持たなきゃ、ねぇ。
それにしてもホントに現今の政治界にウロウロする顔って……そうそうナベツネとかナカソネとかオザワとか……いやはや。みんな根性がねぇ。
笠知衆とか志村喬とかいうフケ役抜群のヒトいたでしょ。せめて……ああ、ムリ・無理!
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