「社会&芸能・つれづれ愚差」第440回(通算552回)


「蔑ろ」(ないがしろ)ということば。

●そういえば――
 いまあらためて「蔑ろ――ないがしろ」ということばを確かめる。
 「軽蔑」の「蔑」の字なんだな、と今更のように思う。

●そういえば――
 職業としての「物書き業」はとうに半世紀をこえた。
 ずっと日本語にこだわってきた仕事だった。
 ラジオ、テレビの番組では、自分の名前が名記される。もちろん、時代小説や舞台脚本等では当然、ないがしろにされることはない。

●そういえば――
 広告の仕事……とりわけ、TVCFの企画やコピー、CMソング作詞などは完成品としてのTVCFそのものには、名記されない。いわば、「表現の仕事」の中ではとことん「カゲの仕事」であった。
 そのせいかどうか、アノ業界のフィールドには、「ことば」に対してラフでいいかげんな気配が色濃く沈殿しているように思えた。

●そういえば――
 プランナー、コピーライター、そして制作プロデュースなど、手当り次第に仕事をしたが、つねに、「もの書き業」に携わる己(自分)の「何か」を壊さないようにしなければ――つまり「蔑ろ――ないがしろ」にしてはならないようにと努めてきた。

●そういえば――
 でも、やがて「ことばを蔑ろにする業界に長居は無用」という気持が強くなり、同時に「脱出」せざるを得ないことになってスピンアウトした。

●そういえば――
 それをきっかけに「もの書き業」の初段階の大目的だった舞台脚本に再挑戦することになったのだが……。

***

●そういえば――
 現今の政治や社会に飛び交う「ことば」のいいかげんさには、あらためてウンザリするなぁ。

●そういえば――
 「改正派遣法」など企業や経営側のための法令――「非正規雇用」の人たちの問題とか、そして「下流老人は90%になる」等々、現実直視をないがしろにした「政治屋連中」のバカ浮かれが許せないネ。
 ごく最近の例では、たとえば「1億総活躍担当相」? ハハハ。笑っちゃうねぇ。

●そういえば――
 このところ、「昭和」という時代にこだわって舞台脚本を書いてきた。
 現在も「昭和16(1941)年」という時代背景の物語を書いている。
 すでに上演された作品も、すべて「昭和」という時代に材を求めている。

 A)『大都映画撮影所物語』劇団テアトル・エコー(第131回公演)
                          エコー劇場/2006年11月
 B)『炎と愛のフィナーレ/あるレビュー劇場の1945』テアトルアカデミー睦組
                          南大塚ホール/2012年9月
 C)『守るも攻めるも/B級火の玉映画物語』 テアトルアカデミー睦組
                          スクエア荏原ひらつかホール/2013年11月
 D)『「めざせ!忠犬ハチ公」物語/1943年のさようなら』テアトルアカデミー睦組 
                          板橋区立文化会館ホール/2015年7月
 なお、未発表の創作脚本は現在3作品あり、すべてが「昭和」を時代背景にしています。
 

●そういえば――
 「1億」と冠したキャッチフレーズは、あの思い出すことさえ忌まわしく不快な昭和という時代の「戦争」と共に記録されているのですよ。
 では、思いつくままにピックアップします。
一億一心・一億一心百億貯蓄(昭和14年)/一億戦闘配置(昭和18年)/一億火の玉・一億国民総武装・一億玉砕・出せ一億の底力(昭和19年)/一億総懺悔(昭和20年)/一億総白痴化(テレビ)(昭和32年)/一億総評論家時代(昭和33年)/一億総中流(昭和40年代)/一億円拾得事件(昭和55年)
(戦時中に関わる場合の「1億」は、日本の侵略による「朝鮮」や「台湾」などを含んでいるのです)



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— posted by 本庄慧一郎 at 11:37 am  

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