文庫書き下ろしという時代小説を書いている。
あるシリーズ物の三冊目で、あの俗物将軍こと11代徳川家斉の死去のあとの「水野忠邦の御改革」のウラ話をフィーチャーしながら。
家斉は在位50年という居座り将軍で、その後も「大御所」として君臨して、12代家慶を操った。
おべっか幕閣を周りにはべらせて勝手放題なことをした。
なにしろ側妾40人ほどをおいて55人の子どもを作ったオットセイ男である。
この男が死んだあと、水野忠邦が「改革」を声高に唱えて〔暴走〕する。この水野の尻馬にのって幕府批判などを弾劾するのが〔妖怪〕こと鳥居耀蔵とその一派。
絵草子や洒落本などの物語に託して政治のデタラメを諷刺批判したとして多くの戯作者・絵師・出版元が狙われ潰される。
一方、この天保という時代は天候不良や政治の拙さから飢餓飢饉の連続で農民一揆が続発している。
幕府や公儀のデタラメさをそのままに何百というご倹約令と強硬取り締まり、そして年貢の強制と……それはヒドイ時代だった。
いや待てよ「江戸の三大改革――享保の改革/寛政の改革/天保の改革」はどれもこれも、幕府及びその権力にからんでいた者たちの無能失策で失敗している――。
つくづくと、しみじみと思う。
現在の自公政権の長期居座りとまるで同じだというとこを。
封建時代ならいざ知らず、民主主義の現今、こんな状況をスイッチ出来ない日本の選挙民って……何なの?
水と土と人間の暮らしと
太古の昔から、人は水と土と、そして天の恩恵にあずかって生活してきた。
その水と土と、そして天の豹変と叛乱と氾濫によっていま手酷い目に遭っている。
自然を、地球をやみくもに苛めてきたことのツケが時々刻々と顕在化していると思えてならない。
それでも、武器や爆薬を駆使して戦争という破壊行為に執心するヤカラがいる。
人間ってふしぎな動物だなあ。
消費税アップと「生活者の目線」
この二つのまったく相反することをぬけぬけと口にするフクダさん。
官吏や役人たちの、また各省庁における浪費・濫費、さらに天下り役人OBらの管理無責任や横領窃盗と言える不正続発の現状を放置しておいて……どういうつもりだね?
11代将軍家斉時代と同様の愚行ではないのかね?
「自殺10年連続3万人超」ということ
とりわけ、「30代、高齢者、最多に」の事実を政治家たちはどう認識しているのか。
30代の者の場合、「仕事疲れ、うつ病など」が原因というが、こうした経済事情と背中合わせの労働環境の劣悪化は、有無もなく政治家たちの無能によるものとしか言えない。
だからといって「誰でもよかった無差別殺人」が正当化されることなど絶対にないが、日頃「フランス料理や高級ワインにいやされる」なんてうそぶくソーリ大臣にまっとうな施策を期待することはムリだね。
銀座の高級レストランやクラブのこと
かつての商売(テレビ・広告などの仕事)で、おつきあいで銀座のあれこれの店に行ったが、とてもではないが、イヤだね。
〔文壇バー〕などというのがあって、作家先生とかいう人種がバカ高いサケを食らい、女たちにチヤホヤされてやに下がっている。
お粗末でクダラナイTV番組で荒稼ぎしている連中が図にのり、得意になって悪はしゃぎしているのを何度も散見した。
昔も今も、下司下品な成り上がり者はゴキブリのようにウロウロしているのだ。
「虚栄は虚偽の産物である」
――――イギリスの思想家のカーライル
「政治家の資格の第一は、嘘をつくという意識や自覚のないままに、正々堂々と嘘言をのべるクソ度胸を有するかどうかだ」
――――本庄慧一郎