●そういえば――
「天災は忘れた頃にやってくる」と言ったのは、物理学者・随筆家の寺田寅彦だった。
だが、現在の災害は、「前兆に対する予知」も可能であり、「予防も警戒」にも着手できる。
しかし、大抵の場合は、後手にまわり――「なぜあの時点で……」と嘆き憤り、後悔にのたうつような始末になる――。
●そういえば――
地震・大津波・原発施設の崩壊。家屋が、ビルが、街が、そして家族が友人や知人が、狂ったような濁流に飲み込まれていたあのフクシマの地獄図を忘れたわけではあるまい!
今回の広島は、驚異的な集中雨量による地表滑落を原因とする大量の土砂・巨大岩石・流木等の住居地区襲撃――。
前者は自然の海に深く原因した惨事だった。今回は宅地化した丘陵に惨劇の主因があった。
●そういえば――
イギリスの神学者であるウィリアム・ラルフ・イングが言っていた。
「心配は、それが当然やってくる災難にたいする『事前に支払われる利子』である」
●そういえば――
予知・予見・予断をないがしろにする悪しきケースは枚挙にいとまがない。
同時に、絶対に忘れてはならない「体験」や「歴史認識」も脳ミソの少ないニワトリのように、ケロリと忘れる――または無視する。放棄する。
そう「日本国の惨劇」だった戦争とその教訓も――ケロリ・パーだね。
●そういえば――
8月28日(木)のAM6:30の室内温度は24度。つい数日前の昼間の最高温度は35度、36度。10度の差がある。
この温度差のギャップは、現在の社会の「異和」そのものである。
●そういえば――
このところ、連日報道されている「広島の惨状」についてのテレビだが、そのレポート映像を分断するCF群の(当然のことだが)現実を無視したガナリ・ワメキ・フザケ・エテガッテ……どれもこれもが「エゴのかたまり」にしか映らない。
せめて、テレビ局の番組内容とCF(商品&企業)の質を考慮しての編成があれば、とハラを立てるが、現在のテレビ局にはそんなデリカシーは望むべくもねぇよな。
●そういえば――
8月という(あの戦争終戦月)にちなんでの終戦69年ドラマ特別企画『遠い約束 〜星になったこどもたち〜』を見た。残酷と悲劇と苦難の歴史をていねいに描いている2時間あまりの番組を、やたらエテガッテ極まるCF群が分断しいていた。
確かと調べ、記録したわけではないが、途中、ドラマは10分たらずですぐCFタイムになり、時には10種類以上の商品・企業のCFがのさばった。
物語に対する理解も共感も容赦なく分断し、蹴散らかす「自壊行為」に他ならない。
各CFの質うんぬんもさることながら、テレビ局の商品そのものである番組をCFでズタズタにするその無神経さは異常としかいえないね。
●そういえば――
「想定される津波高」なる詳細なデータが発表された。
「地震最大M7.9」とあり、津波の高さ20メートル超とある。
すでにある原発施設とその関連を注目し、今後を考えない人が――いるわけないだろ?
●「来るべき出来事は、影をその前に投げかける」
――キャンベル/イギリスの詩人
ケイちゃんの目 ↓
秋を待つ秩父神社