●そういえば――
もう11月も半ば。時の流れは早いですね。
11月の異称は、霜見月、雪見月などなど。自然の匂いのするフレーズです。
でも、マスコミの仕事をしている時から、この年末と年始の喧騒がキライでした。
●思えば――
ラジオ・テレビ、そしてTVCF制作の仕事はこの時機、例外なく多忙をきわめたのだ。正月に寝込んだことも、たびたびあったなぁ。
●とはいっても――
石神井の三宝寺池周辺の正月は、ちょっと前は(40年以上も前になるのか)まだカントリームードが残っていて、おだやかで静かだった。
住んでいた家のすぐそばが氷川神社の境内で、正月は幼かった子どもたちと紙ヒコーキを飛ばして遊んだ。(午後にならないと新年の参拝者も姿を見せなかった。いまは、元旦の朝から長蛇の列ができての大混雑だもんね)
●どういうわけか――
近頃はもっぱら、テンからケバケバしい街や小うるさい雑踏を敬遠する。
なにしろ、「冬ざれの三宝寺池あたり」は文句なしにいいんですねぇ。
●とはいうものの――
「世捨て人」のように、人や街を避けてるわけではありません。
やっぱり相変わらずの物書き業――しかもこのところ時代小説はおいといて、現代ものに(――といっても昭和などの<近過去>に)こだわって書いてるものですから。
●目下、進行中の――
舞台脚本についてのロケハンで、つい先日も上野近辺から鶯谷や根岸などを歩き回ったし。
これは、例の「1万歩ウォーク」と、あまりなじみのない街で「チクと一杯やる」という趣味も叶えてくれるのでGoodでアリマス。
●とはいうものの――
ふだんはやっぱり「知っているようで、もうひとつよく知らない」という好みのエリアを歩きマス。
●とにかく気まぐれで――
吉祥寺駅周辺はずっと大好きだったけど、近頃はそのねぇ……でして。
それで、ためらうことなく「中道通り」をテクテクします。
このストリートは、吉祥寺大ガードのワキから中央線沿いを平行して三鷹へとたどる一本道。ずっと昔から好きでした。
●ケバケバしくないのがいい――
これ見よがしのビルはない。昔ながらのちんまりした店がストリートの両サイドに軒をならべている風景が好きです。
最初に目につくのが「開発と立ち退き」を拒んでいる(らしい)昔ながらの1軒家があります。
●ついつい足をとめてしまう――
店としては古くはないだろうけど、古道具の店とか……いいフンイキです。
●かと思うと――
レディがよろこぶアクセサリーとか、インテリアグッズなどの雑貨の店は、「おや?」というほどのスケールと品揃えでね。
●このストリートならでは?――
古色蒼然としたアパートの駐車スペースには、目にも鮮やかなレッドのクルマ――このコントラストも「中道通り」独自かなぁ。
●ものには、ついでというコトがあり――
三鷹まで来たのなら、これも好きな深大寺へと、バス利用で。
お寺さんは今回失礼して、神代植物公園へ。
●さまざまなバラの花たちは――
あまり、人間の手で加工された花よりも、自然のままの花が好きです。
でも、花はやっぱり、とりわけン千種(それ以上かな)のバラの花をていねいい見て回ると、ふしぎな「酔い」をおぼえますねぇ。
そして、一輪一輪の花が……なんとも色っぽく感じられてきて、やがてドギマギしたりするのデス。
●こちとら、やっぱり――
「豪華客船での世界一周の旅」なんてカンケイない人種なのかなぁ。
バラ園のベンチでの、ポケットウイスキーと弁当で……もう大満足でありました。
●不愉快な政治動向と荒廃する社会と……。
気にするものは気にする。徹底して考える。そして……。
でも、自分(と家族や信じられる人たち)のからだと心の健康を賢く考える2014年11月です。