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パート2
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第2回 2001.01.01
第1回 2001.01.01
はじめに 2001.01.01
  

エッセイ「熱い拍手と石膏(せっこう)入りの顔」 パート2 第15回 


テレビに思わず拍手した
 12月12日(日)、夕方6時のTBSのニュース番組を眺めていて、思いっきりの拍手をした。
 「報道特集・あ然! 大阪市のカラ残業。張り込み1ヵ月」にである。
 内容は、大阪市内の区役所(阿倍野)の、いわゆる〔職員のカラ残業〕があるという疑惑を解明するために、スタッフが1ヵ月の潜入取材をしたという内容である。
 つまり、残業したという記録書類を検証し、その当日の〔電気もついていない無人の課〕の実際を映像記録しているのだ。
 そして、その課の当事者や責任者を直接取材している。
 例によって、スタッフの質問に答弁する男(責任者という言葉は不適当である。責任のある談話になっていない!)は、その裏側に嘘を張りつけた生気のない表情でしきりに見えすいた詭弁を弄していた。
 ちなみに大阪市は、「財政赤字5兆円。ムダ使いは年間100億…?」というコメントがついていた。

仕方なしの拍手
 近頃、テレビを見ていて拍手することなどまるでない。いや、時にはマラソンのデットヒートに引き込まれて、声援の拍手をすることがあった。
 が、しかし、拍手はあくまでもLIVEのもので、テレビへの拍手には意味がない。
 それを百も承知で、あのTBSの番組へは心からの拍手をした。
 商売柄といえるのか、趣味のせいというのか、LIVEには(歌舞伎から商業演劇、落語独演会、さらにコンサート・ライブハウスまでいろいろ)よく出かける。
 そしていつも〔拍手〕をする。ほんらいなら良質のカタルシス(感情浄化)に満足し、感謝の拍手になるのだが、ドッコイそうもいかない。
 え? これ? こんななの? といった不満を押しつけられて、プリプリと帰路をたどるケースが多いのだ。
 それでもその場では、儀礼的な〔仕方なしの拍手〕をする。ぼくは基本的には気がヨワイのだ。

テレビというメディアへの思い
 テレビ(番組とコマーシャル)は、ぼくにとっての出身母体であった。
 テレビ番組やテレビコマーシャルの草創期にかかわった者として、その質にはつねに強い関心をもってきた。が、最近のクレイジ−ともいえる幼児化、劣悪化にはとうにうんざりしていた。
 確かに素直に「なるほど」といえる番組もある。が、しょせん「悪貨が良貨を駆逐する」である。
 テレビの構成要素は当然「映像と言葉」だが、とりわけ音声化される言葉のいいかげんなこと! 文法、文脈、用語、さらにイントネーションのデタラメさ。
 加えて、アニメーションの女性の声優の、幼稚でキンキラした声がニュースワイド番組にまで横行するにいたっては、不快そのものである。
 まず、制作スタッフたちの幼児化、未成熟さに、テレビメディアの明日を考え、ただ暗然とする。

それにしても嘘つき人間の多いこと
 去る5月に、シャンソン歌手の高田康子さんに書いた歌詞「White lie――白い嘘」で、「ひとつ嘘をつくと 20もの嘘がいる」と書いた。(そういえばきのうの新聞広告で「ホワイト・ライズ」という外国映画が封切られるとか)
 このところ、1億円献金事件の橋本某とか、株式法違反の西武グループの堤某とか、厚生労働省のダレとか、道路公団のダレとか、また、医療過誤について弁明する関係責任者とか、学生たちの強姦事件を弁明する大学関係者とか、まあやたら嘘つきのツラを見せつけられてきた。最近のコイズミさんの表情も、妙にゴワゴワで、それでいて、油ぎっていて、不気味だなあ。
 鉄面皮という言葉があるが、顔の皮ふの裏に石膏(せっこう)を流し込んだような、不気味なのが多い。そう、B級ホラー映画に出てくるようなのが。
 いま、テレビに跳りょうするゲ−ノ−人にも、同種同様の者がずいぶん大勢いる。
 これはぼくの勘だが、いま、得意になってのさばっているゲ−ノ−人の中には同種同病のヤカラがワンサと潜伏している――と断言する。

 あらためて申しあげるが、やはりテレビというメディアには、一般の視聴者が、あるいは個人では思いを果たせない政治や社会に対する疑惑やうっぷんをスッキリ解消する〔解毒剤〕としての役割りを果たしてほしいと熱望する。
 それが、大向こうからの熱い拍手(高視聴率)を獲得するための迅速にして確実な手段なのですよ。テレビ関係者諸君!

大正・昭和の演劇パンフレット、多数あります(以下は一部)。
お問合せは望田企画室内「日本演劇愛好・普及クラブ」/FAX:03-3928-4258
新国劇一座
昭和四年
青年歌舞伎劇
昭和十一年
帝国劇場
昭和二年
市村座
昭和三年
2004/12/13