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パート2
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はじめに 2001.01.01
  

エッセイ「ニッポンの芸能人」シリーズ19 パート2 第25回 


一回の出演料がン百万円ナリ
 信じられないことだが、ただ悪ふざけしているだけみたいなテレビ番組の司会者の出演料がン百万円もするという。
 たとえば、タモリとか、所ジョージとか、明石家さんまとか、みのもんたとか、ビートたけしとかいう連中のことらしい。
 かと思うと、いきなりプロ野球のチームを買うと騒ぎたてて、ン十億という金額をシレッと口にするのが出てくる。
 さらにまた、テレビ・ラジオ局の株を買い占めて、経営権を持ちたいと名乗り出る者がいる。
 かなりしたたかでずる賢かったはずの爺さん経営者たちが右往左往している図は珍妙としかいいようがない。
 すでに、権勢と尊大さで君臨していた企業グループの総師が、あっというまに失墜してこれまた右往左往しているのも笑止である。
 たまたまいま書いている時代小説の社会的背景にニワカ成金の資料をあさっていた。
 曰く「金権日本史」「影の日本史・賄賂の歴史」「江戸時代の賄賂秘史」「江戸のワイロ」「疑惑の賄賂日本史」「日本金権史」ETC。金まみれ、欲まみれの人間の歴史の醜悪さには、ただもうゲンナリしてしまったが。

金欲で例外なくみんな失墜した
 たとえば、昔の金の亡者(紀伊国屋文左衛門とか)は、金力にモノをいわせて〔吉原〕をわがもの顔にのし歩いた。
 吉原そっくり買い占めて、好き勝手にドンチャン騒ぎをやらかして得意になった。
 吉原という場所は、ゲーノーと売春をセットのして商売をしていたのだ。
 最近、プロ野球チームを買い損ねた若い社長は、目的が果たせないとなったら、テレビ・ラジオ局に目をつけた。
 現在では吉原のような売春サービス産業は公的には存在しないから、買い占めたくてもそれは出来ない。
 野球業界ではもともと「金銭トレード」などという言葉は常用されているが、これはいわば「人身売買」で「吉原の女郎」と同質のものである。
 それと、テレビ・ラジオとなると現代のゲーノーの主格。現代のニワカ成金が目をつけるのは当然である。
 つまりは、ニワカ成金のやることは昔も今も変わらないというおハナシ。

ニッポンのゲ−ノー人の没社会性
 かの中越地震などで悲惨さに呻吟する人たちのために、野球チームを買いたがっていた男たちが、ポンと寄附するかと思って期待したが、まるで関係なかった。
 その一方で、イギリスの音楽界のスターたちがインド・スマトラ島沖地震で被災した人々の救けになればと、大規模なチャリティショーを開催したという。
 ぼくもかつてラジオの音楽番組の構成を担当したが、その時に紹介したクリフ・リチャードやエリック・クラプトン、ボーイ・ジョージ、エルトン・ジョンといった人たちのリードで驚異的な義援金を集めて贈ったとか。
 それも、地震と津波の発生からたった3週間でチャリティ・イベントを実施したという、その行動力のスピードにも脱帽した。
 それと、アメリカのゲーノー人も同様のアクションを起こした記事もあったっけ。
 それにつけても、勝手に忙しがっている欲の皮の突っぱったニッポンのゲ−ノ−人はどうなっているのかね。

チョンマゲの昔からの守銭奴たち……
 そしてIT時代といわれる現在でも、その金欲金権の汚い根性は変わらない……ばかりかいまさらにニワカ成金の(と、従来の金権主義の爺さんたちもまた)醜さはエスカレートしているようだ。
 すでにテレビというメディアの根腐れ現象は表面化しているが、その表層でうごめく高額司会者諸君には、おのれを対象化するインテリジェンスは皆無らしい。
 そんな司会者の跳りょうする番組を嬉々として眺めている視聴者も……ダイジョウブなのかなあ。 

大正・昭和の演劇パンフレット、多数あります(以下は一部)。
お問合せは望田企画室内「日本演劇愛好・普及クラブ」/FAX:03-3928-4255
新国劇一座
昭和四年
青年歌舞伎劇
昭和十一年
帝国劇場
昭和二年
市村座
昭和三年
2005/02/21