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パート2
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第2回 2001.01.01
第1回 2001.01.01
はじめに 2001.01.01
  

エッセイ「ニッポンの芸能人」シリーズ52 パート2 第59回 


過剰なコマーシャルの不快と不信。
 最近のテレビ番組のコマーシャルの分量がやたら多いと感じる。
 もともとCM・広告業界で働いていた者だし、ラジオ・テレビコマーシャルも、それこそゲンナリするほど制作(企画・コピーライティング等)し、それを生業としてきた。(いまは、まったく無縁になって、セイセイした!)
 当然、ラジオでもテレビでも提供番組のコマーシャル枠や、またステーション・ブレークと称する番組と番組の間のコマーシャル・タイムの放送規定があったのを知っている。
 が、最近、ぼんやり眺めていて「やたらCMばかりじゃないか」とイライラすること、しばしばだ。局はルール無視をやっていると思われる。
 しかも、政治や社会や、番組そものとはまるで水と油の、ほとんど無分別・無思慮な、というよりひたすら得手勝手な喚きコマーシャルが横行して恥じるところがない。
 中でも生命保険会社のコマーシャルの多いことは異常ともいえる。
 それぞれの「商品」の特長やメリットもさることながら、あんなに大量のコマーシャルの放送料をまともに支払って採算が採れるのか? はなはだ疑問だね。
 すでに「損保ジャパン」なる保険会社の280人の社員が、与えられた契約目標の達成のため、自分で保険料の立て替えをしていた。しかもその違法の事実を会社が隠蔽していたことが発覚し、結果520人の処分をしたとか。
 ユーザーの一人であるぼくは、「いつか採算割れして、保険会社が約款をいきなり変更するか、支払停止になるのでは」と不安になる。

消費者金融のうさん臭さとテレビ局の責任。
 消費者金融が、いわゆる「サラ金」とよばれていた頃、テレビ局はその業種のコマーシャルを受け付けなかった。が、いつのまにか堂々と放送するようになった。
 「悪しき成果主義」がバッコするのは保険会社ばかりではない。
 広告代理店もテレビ局等も、企業体質・経営手法に大差ない。
 アイフル等の消費者金融のコマーシャルのほとんどすべての表現はあざといキレイ事に終始している。しかも豆粒のような文字で一瞬に表示される約款は、あきらかに違法、もしくはそれに近い金利になっている。
 アイフルにおける借金取立て役の言動や行為を報道番組で観たが、怒号と脅迫に終始する暴力団絡みの闇金融そのままだ。
 精神科医の斉藤学氏はすでに、広告主とそのコマーシャルとテレビ局とに怒りの発言をくり返し延べているが、まったく肚立たしい限りだ。

イージーに借金する若者たちの哀れ。
 全国の地裁・簡裁に「過払い利息の返還を求める」という人たちがン百人もいるというが、もともとイージーに借金する愚かしく軽率な人間も大ぜいいるのだ。
 借りた金は約束の期限までに利子を付けて返す、これは、やはり実行せざるを得ないはず――いま江戸時代の小説を書いているので、当時の高利貸しとか、町人相手の強欲金貸しの実体をつぶさに調べる。
 リストラを食った武士が浪人となり、生活費に困ったあげく金貸のワルに罠を仕掛けられて、女房や娘を女郎に売りとばすハメになったり、また、町角で売春させてその用心棒になり下がるなどという例はいくらもある。
 どんな理由にしろ、イージーに借金する人間は自滅するね。(やむをえない理由があったとしても、相手が悪いのだ!)
 いや、ロクに努力もせずにしこたまあぶく銭を得た人間も、やはりいずれ潰れる。
 ニッポンのゲーノー界にも「虚の金」にキリキリ舞いをして、哀れに自滅していく者は多い。テレビのブラウン管にウヨウヨしているではないか。

「人生には二つの悲劇がある。一つは欲望を得ないことであり、もう一つは、欲望を獲得することである」パーナード・ショー。
 その二つのいずれも捉われずに、分相応に暮らすということは難しいが、それこそが「健全に暮らす」ための必須条件といえるのではないだろうか。 

大正・昭和の演劇パンフレット、多数あります(以下は一部)。
お問合せは望田企画室内「日本演劇愛好・普及クラブ」/FAX:03-3928-4255
新国劇一座
昭和四年
青年歌舞伎劇
昭和十一年
帝国劇場
昭和二年
市村座
昭和三年
2006/04/21