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パート2
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第2回 2004.09.16
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パート1
第9回 2001.02.26
第8回 2001.02.21
第7回 2001.02.12
第6回 2001.02.05
第5回 2001.01.29
第4回 2001.01.21
第3回 2001.01.15
第2回 2001.01.01
第1回 2001.01.01
はじめに 2001.01.01
  

エッセイ「ニッポンの芸能人」シリーズ73 パート2 第80回 


「チャンバリストクラブ」のこと
 時代劇映画をこよなく(熱烈に!)愛する人たちが集う「チャンバリストクラブ」なるものがある。
 文芸評論家の縄田一男さん、そして出版ビジネスの仕事をしながら、時代劇とその殺陣(たて)についての研究史家、永田哲朗さんがリーダーとなるこのクラブは、平成3年のスタート。
 毎月、時代物映画を何作品もじっくり観て楽しむという、正に「チャンバラ・マニア」の会である。
 代表お二人の時代物映画に対するたゆまざる愛情と、悠々せまらぬお人柄で、記録的な開催数をかさねている。
 かく申す本庄慧一郎も当初より参加していたが、このところ「チャンバラ小説」の執筆に忙殺されて参加できずにいるのだが。

縄田一男さんと永田哲朗さん
 縄田一男さんの文芸評論家としてのお仕事は、とうに皆さんご存じのはず。時代物小説についての評論では「この人あり」という存在である。
 いっぽう、「武蔵」(講談社)など、ヘビイ級の著作も多いし「縄田一男コレクション」と題したアンソロジーも数えきれないほどある。
 加えて、時代劇映画の「縄田一男コレクション」もぼう大である。
 しかも各作品の詳細について精通なさっていることには、ただ「舌を巻く」ばかりだ。
 縄田さんと名コンビともいえる永田哲朗さんの「チャンバリストぶり」はこれまたテッテイしている。
 まずは、「殺陣・チャンバラ映画史」(三一書房・社会思想社現代教養文庫)は時代劇映画ファンなら知らぬはずのない名著だ。
 最近では「日本映画人・改名別称事典」(図書刊行会)というユニークで手重のする労作をまとめられている。
 縄田さんとの共著「時代小説のヒーローたち」などもコクがあってじつに面白い。さらに縄田さんをはじめ、逢坂剛・川本三郎・菊地秀行・宮本昌孝という諸氏との共著「時代劇への招待」(PHPエル新書)も楽しい。
 そう、チャンバリストクラブのメンバーにはもちろん一家言をもった皆さんがおいでだが、出版社ベネッセでかずかずの文芸誌のお仕事の実積をあげてきた寺田博さんの「ちゃんばらの回想」(朝日新聞社)も読みごたえ十分の有効資料である。時代物ファンを任ずる方にはぜひおすすめしたい。

チャンバラ映画の大都映画のこと
 かつて大都映画というチャンバラ映画づくりに情熱を傾けた映画会社があった。松竹や日活や当時の帝キネといった会社と比較されて、「B級・三流」とさげすまれながら、年間制作本数では最盛期には100本以上、松竹・日活等の会社を押えてトップの勢いを有していた。
 その大都映画に、大伴竜三という監督がいた。モーレツな早撮りのこの監督はぼくの叔父で、その他にカメラマンと助監督の叔父もいたのである。
 幼い頃から撮影スタジオに侵入して現場の空気になじんでいたぼくは、やはり売れっこの石山稔監督に「子役になりな」と言われたことがある。
 その大都映画の巣鴨撮影所を素材に、念願の舞台の脚本を書いた。


 題して「大都映画撮影所物語」――
 2006年11月22日(水)〜12月16日(水)に、再建50周年を迎えた
 テアトルエコーで上演される


 畏友熊倉一雄さんとは、テアトルエコー創立当初から親しくさせて頂いている。エコーといえば、井上ひさしさんが劇作家としてスタートした由緒ある劇団。「周回遅れ」を自称するぼくとしては、この「大都映画撮影所物語」の恵比寿エコー劇場での公演は、飛び上がるほどに嬉しいイベントである。
 大好きなチャンバラ映画、そして現在の仕事の「チャンバラ小説」の執筆――さらにテアトルエコー公演「大都映画撮影所物語」と、まじめにやっているとほんとうに楽しいコトに出会えるのだなあと、しみじみ思っているのデス。感謝。

大正・昭和の演劇パンフレット、多数あります(以下は一部)。
お問合せは望田企画室内「日本演劇愛好・普及クラブ」/FAX:03-3928-4255
新国劇一座
昭和四年
青年歌舞伎劇
昭和十一年
帝国劇場
昭和二年
市村座
昭和三年


2006/09/15